ドイツのシュピーゲル紙に面白い記事が載っていたので、ご紹介します。昨日の記事なのですが、単一通貨:ユーロがなくなると仮定した場合、どのようなシナリオが展開されるか?を書いています。
*ユーロは既に崩壊しているのか?ユーロという通貨が無くなる場合、そこに行き着くまでには相当の混乱が生じるというのが一般的な見解です。しかしここでは ’’既に私達が気が付かないうちに、ユーロという通貨は当初想定されていたような機能をしなくなっており、「失敗に終わった」という過去形を使用しても間違っていないのではないか?’’と問いかけています。
*ユーロの終焉シナリオユーロが無くなる、ユーロが機能しなくなる --- それぞれの具体的な判断材料は人により、そして国により違ってくると思います。’’単一通貨:ユーロ構想は失敗に終わった’’と断定する基準が設定された場合、ユーロ圏加盟国、そして世界各国にどのような影響が及ぼされるのでしょうか?
ドイツのエコノミスト達は「ユーロ通貨統合が崩れた場合」起こりうる2つのシナリオを描いているようです。
1)シナリオ1ユーロという通貨はそのままユーロ圏共通の通貨として継続。ユーロ圏内での買物は全てユーロで行う。
ユーロ加盟国の中で債務過剰の国は、通貨統合から離脱し、自国の通貨へ戻る。
通貨統合という大きな枠は(離脱が起きるたびに)崩れるが、優等国はそのまま通貨統合に残る。残れるであろう国としては、ドイツ、オランダ、オーストリア、ルクセンブルグと数ヶ国となるであろう。
2)シナリオ2ドイツとその他数ヶ国が通貨統合を断念する。その理由は、単一通貨:ユーロに求められていた「強い」通貨でなくなった事があげられる。
「強くなくなった」ユーロをそのまま継続使用する事は一部のユーロ加盟国に取っては不可能である。
ここではドイツを例に挙げているが、ドイツはユーロを使用する以前は’’マルク’’という信用性がずば抜けて高い「最高に優良な」通貨を使用していた。
それゆえ、信用性が低下したユーロを継続使用する事は、ドイツや他の一部のユーロ加盟国にとっては難しくなると考えられる。
*いずれかのシナリオが起こり得る可能性現在のところ、いずれのシナリオが一両日中に現実化することは技術的にも政治的にもほとんど不可能に思えます。
欧州の政府高官や中央銀行関係者達は、度重なる緊急会合や債務危機解決に向けた世界からの非難にとことん疲れているでしょう。11月4日に予定されているG20カンヌ会合までに何らかの解決策を迫った英オズボーン財務相ですが、それまでに危機回避に向けたユーロ圏の解決策は望めそうに無いと思っているのは私だけでしょうか?
もちろんこれから何らかの解決策が見つかり、ユーロが現状のまま継続する可能性はゼロとは言えません。しかしユーロが崩壊してなくなるのと同じくらいの可能性で、早急な「欧州連邦政府」創設の可能性も低いと思います。そうなると残された道は、通貨統合の静かなゆっくりした分裂というシナリオが浮かんできます。
*コントロール不可能相場どういう形にせよ、ユーロと言う通貨がなくなる 又は 形を変えて継続する⇒いずれの事が現実化した場合、マーケットの混乱は避けられません。コントロール不可能でしょう。
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