為替には全く関係ありませんが、ここからの英経済の先行きを占う上で欠かせない企業の第2四半期/上半期決算内容が先ほど発表されました。私が注目

していたのは、英最大のスーパーマーケット:テスコです。

英国人の6割がテスコで食料品の買物をしているので、英国に於ける消費動向を探るには一番手っ取り早いからです。
*20年来の売り上げ落ち込み
・財政年度上半期(2011年4月~9月)の決算結果収益 +12.1%
売り上げ高 +8.8%
ここまでは薔薇色

の収益結果に見えますが、この数字はテスコの海外拠点での売り上げが2ケタ台の伸びを見せたことが背景にあります。
・英国内での売り上げ高上半期 -0.5%
第1四半期(4~6月) -0.4%
第2四半期(7~9月) -0.7%
英国での売り上げは3期連続マイナス

となっており、これは20年ぶりの低迷

だそうです。
昨年新しいCEOに代わってから、テスコがどのような販売戦略に出てくるのかが注目されていましたが、海外進出では成功したものの、国内に限って言えばあまり成功しているとは言えません。
*苦しい台所事情20年ぶりのテスコの売り上げ落ち込みが何を物語っているのかと言えば、英国の消費者の財布の紐がどんどん固くなってきているということでしょう。テスコ新CEOは「ガソリン代の高騰が消費心理を完全に冷やしてしまっている。」と語っています。私も昨日ガソリンを入れに行きましたが、原油価格下落とは裏腹に価格は全く変わっていません。
*テスコの賭け苦しい消費者の負担を少しでも和らげようと、テスコは先月5億ポンド自腹を切って’’主要商品3,000品の値下げ宣言’’

をしました。私はテスコに行かないので、どのくらいの値下げ幅かは確認出来ませんが、パンやミルクと言った売り上げトップの製品をバッサリ値下げするそうです。
これに対し、他の大手スーパーは’’まとめ買いでの値引き合戦’’で対抗しています。つまり同じ商品を3つ買ったら料金は2つ分だけという形での販売形式です。日本ではどうか判りませんが、この販売形式はイギリスでは当たり前となっており、消費者も細かくチェックしています。私はWaitroseというところで普段の買物を済ませていますが、時々Sainsbury'sという英No.3のスーパーに行く時はまとめ買いが出来るものは必ずするようにしています。
*バフェット氏も大好きなテスコ本日の企業業績発表に先駆けて、米国のバフェット氏はテスコ株の保有高を増加

全株式のうち、3.64%を保有したことになりました。この発表を受け、英国内の年金運用者などもテスコ株取得に動きはじめています。
スイスのUBSも、テスコ株の投資判断を中立から買い推奨に引き上げました。
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