最近の欧州ユーロ圏債務危機

の拡大により、EU委員会だけでなくIMFによる金融支援規模も拡大され続けています。IMFの財源は、主に加盟国が払い込む出資割当額を原資としているので金融支援規模が拡大されれば、加盟国による出資も当然増えます

英財務省はIMFに対するコミットメントに見合うよう、2015年までの毎年 60億ポンドづつ準備金の積み上げを発表しました。この60億ポンドの積み上げの中にはG20で合意したIMFへの拠出拡大分も含まれているようです。
このリンク は英財務省による準備金積み増しに関する報告書ですが、ここの41ページ目に出てました。そしてこの60億ポンドの積み上げ部分のうち、最高で20億ポンド部分はポンド以外の通貨になる可能性があるとも指摘されていますね。
*60億ポンドの持つ意味英国で最大の販売数を誇る大衆タブロイド紙であるサン紙が、この財務省の発表を受けてなのか知りませんが
こんな記事を書いています。
タイトルは「我が英国はポルトガル救済の為に60億ポンドもの出資を強制させられるかもしれない。」というもの。私は普段からこの新聞は読みませんが、念の為に読んでみると
・60億ポンドとは、英国に住む私達一人一人(赤ちゃんも含め)が100ポンドを負担

する計算となる
・既にギリシャやアイルランドが金融支援要請に動いたが、次はポルトガルとなる可能性が高い
・もしこれが現実となると、次はポルトガルの隣国のスペインにまで飛び火

する可能性が出てくる
・ある欧州大陸のシンクタンクの計算によると、スペインが金融支援を要請するようになると、3,000億ユーロを超えるような規模になる危険性が指摘される
・ユーロ圏加盟国への金融支援の一部はIMFから出ている
・もしポルトガルが市場で噂されているように330億ポンド規模の金融支援を要請した場合、英国は欧州安定基金経由で45億ポンド、IMF経由で15億ポンドの出資を迫られる事となる



ここからがサン紙の主張なのですが、
この60億ポンドをガソリンにかかる燃料税カットの財源に廻せば、英国に住む私達はガソリン代12ペンスの値下げという恩恵を受けられるのだ!キャメロン首相率いる保守党内部でも「英国がユーロに加盟しなかった最大の理由は、ユーロ圏でゴタゴタが起きた時、距離を置けるという利点を重視したからではないのか?こういう形でどんどん出資を迫られるのであれば、ユーロ圏外にいる意味は何だったのだろう?」
こういう発言を聞いて 「イギリス人って凄い自分勝手!」と思われるかもしれません。しかし英財政がこれだけ火の車である現在、私自身も正直なところ 同じような気持ちになったりもしています。もちろん英国が選んだ選択(ユーロを使用しない)が正しかったのか間違っていたのかは、人によって受け止め方もいろいろでしょう。今現在分かっている事実は、ユーロ圏が倒れれば救済金を支払う義務が生じる英国ですが、いざ英国がコケテもユーロ圏からは金融支援は受けられません。もちろんEFSMはEU加盟国全体が対象国となってますので、その場合は英国も含まれますが、EFSFには英国は含まれません。
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