この週末に行われた
フィンランド議会選 の結果は非常におもしろいものとなりましたね。
*投票結果フィンランド議会の
ホームページ によると70.4%という非常に高い

投票率を記録
国民連合党 (National Coalition Party 中道右派) 20.4 % ⇒ 議席数 44 (前回の議席数 51)
社会民主党 (Social Democratic Party 中道左派) 19.1 % ⇒ 議席数 42 (45)
真のフィンランド人 (True Finns Party 保守 ) 19.0 % ⇒ 議席数 39 (5)
フィンランド中央党 (Centre Party 中道・リベラル) 15.8 % ⇒ 議席数 35 (50)
左翼同盟 (Left Alliance 左派) 8.1 % ⇒ 議席数 14 (17)
緑の同盟 (Green League 中道・中道左派) 7.2 % ⇒ 議席数 10 (15)
スウェーデン人民党 (Swedish People's Party 中道・リベラル) 4.3 % ⇒ 議席数 9 (9)
キリスト教民主党 (Christian Democratic Party 中道) 4.0 % ⇒ 議席数 6 (7)
その他: 1 議席
*今後の予定4月20日
議会選の最終結果発表
4月21日
与野党各党による会合
4月26日
議会召集
4月27日
下院議会初日。議長・副議長の選出。第一党:国民連合党の党首:カタイネン党首は各党に対しポルトガル支援についての意見を聞く。
4月28日
議会開会式。現キビニエミ首相正式に辞任
*私の個人的な感想昨年夏に行われたオランダ総選挙では反イスラムを訴える極右政党が急速に票を伸ばし、下院第3党に躍進した事実

ここに来て力をつけてきた移民排斥運動で有名なイタリア・北部同盟

反EU/移民/イスラム主義の極右政党であるフランス・国民戦線

この週末には第三党にいきなりのし上がったフィンランドの真のフィンランド人党。

これら全てに共通する事は、反EU そして移民排斥を掲げている点です。

つまり欧州圏の有権者は「ポルトガル救済に後ろ向き」な姿勢を示していることには間違いありませんが、もっと根の深いところには ’安い賃金に職を奪われ失業率が高くなることに対する不安/不満’ が高まりつつあるという点だと思います。
繰り返しますが、「ポルトガルに対する支援に前向きでない」という一点だけに注意を集めていると、とんでもない勘違いをしかねません。
これからも加盟国を増やして拡大すると信じられているEU。しかしは北欧州、南欧州に限らずEU域内に住む加盟国の国民達の間では ’失業や雇用なき景気回復、そしてどんどん引き上げられる年金受給年齢など、今までは一応安泰とも言えていた生活がここ2~3年の間に徐々に脅かされてきた という事実に対し危機感

を高めています。

その「危機感」を一番判りやすく示したもの

「ギリシャやアイルランド、ポルトガルへの金融支援」という攻撃材料がここにきて浮上してきたのだと私は理解しています。
移民の増加はEU加盟各国政府にとっては頭痛の種

。EU加盟27ヶ国の総人口は5億人を突破。そのうち約5%の2,500万人弱が失業中です。スペインはモロッコ、イタリアはチュニジアなど北アフリカからの移民がそれぞれの国の雇用市場を脅かしている点を考慮すれば、今後各国の失業率が劇的に改善されない限り「移民排斥」を掲げる政党が国境を越えて票数を伸ばすことは容易に想像つきます。
欧州委員会関係者は、こういう「極右政党」躍進の事実に眼を向け耳を傾ける時期が来たのかもしれません。
まだまだ書きたいこと(特にギリシャ関連)がたくさんあるのですが、月曜日ですのでこれから算数教室のお手伝いへ行って来ます

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