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ECBの利上げは間違いだったのか?

*英オブザーバー紙の記事

シティーの金融コンサルティング会社:Fathom社が行った分析によると、ギリシャとアイルランドに対する金融支援金利はECB政策金利にリンクしているため、先週の利上げにより両国が支払う利息が増え  財政再建遅延懸念発生   今後も一定期間を経てECBが利上げを実施すると仮定  ギリシャやアイルランドがデフォルトにおちいる危険性は避けられないかもしれない   ポルトガルもその例外ではない 

*スペインへも飛び火? 

ポルトガルが金融支援要請をしてからというもの 間髪もいれず、スペインの首相、財務相、経済相達が「スペインは大丈夫!」「その証拠にポルトガルと同日に実施した入札はバッチリ上手く行ったじゃないか?」など自信満々の発言が続きました。

しかしFathom社は、スペインはユーロ危機を避けて通るのは難しいのではないか  という考え方のようですね。この記事を読む限り、同社は 「政府の財政赤字に加え、スペインの銀行の債務借り換えは2011年度は対GDP比5%以上、2012年度は9%以上という規模になる。今後ECBの利上げが継続すれば、スペインの借り入れ金利も当然上昇し、同政府に対して相当の負担となり  それが財政危機を引き起こす。」 ということです。

*ユーロ切り下げ?

もしユーロ加盟国のデフォルトが連続して起きた場合(マジ? ) 市場の信用性がとことん傷つき、通貨(この場合、ユーロのことでしょうね)は30%ほど切り下げされる結果となるであろう という具体的な数字も出してきています。



利上げによる借り入れ金利上昇はユーロ圏を2極化(ドイツなどの優等国とPIGS劣等国)するだけでなく、ユーロ加盟国をばらばらに分裂させてしまうかもしれない。そして現在ユーロ圏を悩ませている加盟国の債務危機問題は「国家のソブリン危機ではなく、銀行セクター危機」であるとも書かれています。



*ソロスさん

世界的金融危機以来、主要国中銀で最初に利上げの決定を下した欧州中銀(ECB)。ソロスさんはこの利上げについて 「世界各国の経済は食料品や一般的な商品価格の上昇プレッシャー  を受けている。そのプレッシャーの誘惑に負け利上げしたECBの判断は極めて不適当である。ECBの金融政策は物価安定最優先 であることには変わりないが、ユーロ加盟国内で過剰債務問題に真剣に取り組んでいる国々にとり、今回の利上げは不利になるかもしれない。そして最近ずっとユーロ圏を悩ませている債務超過問題のお陰で単一通貨:ユーロには暗雲が立ち込めている。」と語った模様です。

それでもまだ世界各国の中銀やSWFはユーロをここからガンガン買っていくのでしょうか?
もう寝ます。本当は記事を書くつもりではなかったのですが、気がついたら書いてました  お休みなさい~ 

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[ 2011/04/11 12:00 ] ECB 欧州中銀 | TB(-) | CM(0)

ユーロは1.45がピークとなるか?

世界最大のFXヘッジファンドを率いるジョン・テイラーさん 

テイラーさんは昨日のECB理事会での政策金利上げ後に発表した自社の「為替見通し」の中で 「ユーロ/ドルは明日(金曜日)中に1.4435に達するだろう。そうしたら、そこからは売りだ!」という見方をしめした模様  目標は 1.4150  下落に勢いがあれば 1.3975  そこから再度上昇  という内容らしいです。もちろん私はテイラーさんの見通しを読んでいません

この動画は4月4日に米ワシントンポスト紙に載ったものです。これを聞く限り ’ユーロ上昇基調は今後3~4ヶ月は継続するだろう’ と言っているんですよね。昨日は4月7日ですから、3日間の間に相場観が変化した  又は 昨日のトリシェ総裁の記者会見でテイラーさんなりにヒントを得て  短期的にはユーロは一旦天井を打った! と判断したのかもしれません。


*テイラーさんの円相場観

この動画の中で、テイラーさんは日本の震災後、日銀と主要各国中銀とが協調介入したことに対し 「その判断は正しかった。」という見解を述べています。テイラーさんは介入まで円は買い持ちだったそうですが、介入後 円売りに動いている、しかし現在の円売りポジションはまだまだ出来たてのホヤホヤで金額的には大きくなってない とも語っています。今回の円売り介入は結果的に成功するのか? という質問については、「まだ分からない。」と答えています。

*テイラーさんの今年3月の相場観

3月のECB理事会後の記者会見でトリシェ総裁が 「Strong Vigilance」発言をした後、ブルーンバーグ社がテイラーさんにインタービューをしました。その時テイラーさんは「ユーロは今年6月までに1.45台まで上昇」という相場観を展開していました。

昨日の 「1.4435からは売り」 というのは、このときの相場観とほぼ同じです。ただ時期が当初予想の6月まで  4月に前倒しされたというだけかもしれません。

1月に1.35ミドルからユーロ売り推奨を出したのも、このテイラーさんでした。しかしその時はそこから一気に1.38台まで跳ねてます 。果たして今回の売りは成功するのでしょうか  楽しみですね 

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[ 2011/04/08 22:16 ] ヘッジ ファンド | TB(-) | CM(0)

EU加盟の是非を問う国民投票の呼びかけ

先月中旬、英国では政党/派閥を越えた議員達、エコノミスト、ジャーナリスト達が「英国のEU加盟の是非を問う国民投票の実施」を呼びかけるため People's Pledge というキャンペーン・グループを立ち上げました 

ユーロ圏加盟国が立て続けに金融支援要請を決定したため、EU/IMF加盟国である英国はユーロを使用していないにもかかわらず、多額の「救済資金援助」の支払い義務が生じました 

ギリシャ、アイルランドに続き今度はポルトガル、一体英国に住む私達はPIGS諸国の救済にどのくらいの負担を強いられるのか  以前書いた過去記事も是非参考にして下さい (過去記事リンク

*国民が望む「国民投票」とは?

これは先月14日に世論調査会社:YouGovが2,436人を対象にして行われた調査結果です。

EU referendum Apr 11

最初の質問: 貴方は英国がEU加盟を継続するか否かの国民投票実施を支持しますか?

支持することに賛成 61%
(支持政党別 賛成票: 保守党支持者 77%、労働党支持者 51%、自民党支持者 48%)

支持に対して反対 25%
(支持政党別 反対票: 保守党支持者 15%、労働党支持者 36%、自民党支持者 42%)

2番目の質問: (5月に選挙制度改革に対する国民投票実施が予定されていますが) 貴方は選挙制度改革に対する国民投票実施の望みますか?それとも英国のEU加盟の是非を問う国民投票実施の希望しますか?

選挙制度改革に対する国民投票実施を希望  25%
英国のEU加盟の是非を問う国民投票実施を希望  54%
どちらも希望しない  11%
分からない 9%


この表には出ていませんが、アンケートに答えた2,436人のうち、3分の2の人達はユーロ圏債務危機により金融支援を申し出た国に対する英国からの支援に反対  しているそうです。

まだこの動きは英国では目立っていません。というか、以前からこの国には「反EU,英国のEUからの離脱」を訴え続けている人達がいました。それ自体は特に目新しいことではありません。

しかしここにきて、英国に住む私達は政府の赤字減らし優先政策の影響を真っ向から受け、増税や解雇の危機に脅かされています。それに加えてガソリンスタンドに行く度に値上げされているガソリン代。そして既に40%以上値上げを実施したガス・電気会社が早ければ今年の夏に更に15%近くの値上げを断行すると発表され、にっちもさっちも行かなくなっています

少なくともギリシャそしてアイルランドまでは反対の声は挙がっていたものの世論は大きな反対運動にはなびいていませんでした。たぶん英国内での問題(歳出カットやリビア空爆)に時間を取られ自分達がギリシャやアイルランド救済のために何百ポンドも支出を強いられていることすら気がついていなかったのかもしれません。

しかし今回のポルトガル支援決定で再度出費を強いられる結果となった英国民の痛みを感じてか、少しづつマスコミが騒ぎ始める気配を感じます。この声がドンドン大きくなると少しやっかいな問題へと発展しそうな嫌な予感がしている私です。

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[ 2011/04/08 20:38 ] 政治 | TB(-) | CM(0)

ユーロ圏債務問題を振り返って

皆さんにあらためてご連絡があります。昨年からずっと隔週火曜日に担当させて頂いておりましたセントラル短資FX(株)さんのコラム すこしFX ☆ なが~くFX が、今月から隔週金曜日に マーケットビューでも連載させて頂く事になりました。

欧州ではギリシャ、アイルランドに続きとうとうポルトガルも金融支援要請決定となってしまいました。初回の本日と次回に渡り、ユーロ誕生までの簡単ないきさつに加え、「ユーロ圏債務危機」というひとことで片付けられてしまっているPIGS危機の違いを各国別に追ってみたいと思います。

初回の本日はユーロ誕生までのいきさつ、そしてギリシャ・アイルランド危機の違いに焦点をあててみました。

このブログの左上 すこしFX ☆ なが~くFX バナーをクリックして是非お読みください! 
よろしく~

[ 2011/04/08 17:20 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

欧州中銀の今後の金融政策予想

毎週金曜日に更新している「まね得」さんの連載!

昨日予想通りにECBは利上げに動きました。果たして今回の利上げは継続性を持つものなのか?それともPIGS諸国に配慮して利上げ回数は市場予想よりも少ないものとなるのか?

本日のまね得さんのコラムでは、そこに焦点を当てて書いてみました。

このブログ右上にある まね得連載のバナーをクリックして是非お読みいただけると嬉しいです 
[ 2011/04/08 16:30 ] ECB 欧州中銀 | TB(-) | CM(0)

トリシェ総裁記者会見

Will monitor all developments very closely

vigilance という言葉を使わなかったので、利上げが連続して行われるということではない (少なくとも来月も追加利上げがある という意味ではない)  と私は勝手に解釈しました。

しかし記者会見の見所は、この後に行われる記者による質疑応答
そこまでまだ何があるか油断禁物

とりいそぎ更新

・今 記者のオバハンが利上げの「連続性」について質問しています。
 トリシェさんの答えは 「本日の理事会では、連続した利上げになるかどうかについての決定は行われていない」

・若い兄ちゃんが PIGS感染がスペインに及ぶ可能性について質問
トリシェさんは ノーコメント で逃げました

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[ 2011/04/07 21:41 ] ECB 欧州中銀 | TB(-) | CM(0)

鼻をかみながらのトリシェ総裁記者会見に注目

お早うございます 

*英中銀MPC

政策金利、量的緩和策の枠組み 共に据え置き というのが一般的な見方となっています。私自身も同じ意見です。議事録で9名の理事達の投票配分を確認するまでは、今月のMPCに関して言えば、ノンイベントとなるかも.......

5月のMPCは全く別扱いとなる可能性があるので、それはまたその時に。とりあえず現在までのところ、31名のエコノミスト達が予想する「5月のMPCでの利上げの可能性」は45%、しかし可能性の範囲は15%から75%まで幅広く分散している模様です。先月行われたアンケートでは 「5月のMPCでの利上げの可能性」は60%となっていたので、大幅に可能性が縮小しています。ちなみに今年第2四半期に利上げを予想するエコノミストは31名中11名。

*ECB理事会

本日の目玉  はトリシェ総裁記者会見。もうこれだけの為に私は今朝起きた と言ってもいいくらいです   0.25%の利上げは既に織り込み済みであり、利上げは間違いなく行われる と私は思っています。

これはあくまでも私の個人的感想ですが、ECBは「異常なまでの低金利」を「正常なレベル」に戻すという大前提に立った利上げであり、ここからガンガンに  利上げサイクルに入り 利上げしまくる訳ではないでしょう。金利のどのレベルが「正常なレベル」であるかは議論が分かれるところでしょうが、少なくとも本日一回ポッキリで終わるとも思えません。

しかしだからと言って、今月から毎月連続して0.25%づつ利上げをする必要性があるか  と言われれば、それは ないでしょう。以前スタークECB理事は 「ECBの政策金利は特定の一カ国に照準を合わせて設定するものではなく、加盟国全体に恩恵を与えられることを念頭に置いて設定されている。」と言っていました。これはあくまでもこのオッサンの意見かもしれませんが、やはり北欧州と南欧州の加盟国両方に恩恵を与える政策金利の適正水準というものが今後話しあわれることになるのかもしれません。

本日の理事会の前日にポルトガルはタオルをリンクに投げ入れました 。それを受けてECBの理事達は政策金利の「正常化」を重視するか、「PIGSへの配慮」を優先するか。その鍵を与えてくれるのがトリシェのおっさんの記者会見です。このブログで何度も書いているように、ECB理事会は議事録を公開しません。ですのでおっさんの記者会見は今後を占う上で「唯一与えられた」ECBの内情を探る機会なのです。

*スペイン

PIGSのドミノ倒しはとうとうポルトガルまで拡大しました 。残るはスペインだけとなっています。

スペインは別格 。これについては私も何度かこのブログに記事を書いてきました。一番関節にまとめてあるものは毎週金曜日に担当させて頂いている「まね得」さんのコラム記事 (2010年11月26日)になるかと思います。
このリンク の一番最初の記事がそれですので是非お読みください

あと私のブログの過去記事リンクも念の為に残しておきます

トリシェ総裁記者会見が始まるまでに戻りたいので、これからサササッとジムに行って来ます  

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[ 2011/04/07 18:36 ] ECB 欧州中銀 | TB(-) | CM(0)

ポルトガル国債入札結果発表

完全に泥沼化してますね、この国

*本日の入札結果

6ヶ月物 5億5,000万ユーロ 平均利回り 5.117% (前回3月2日入札時 2.984%) 応札倍率 2.3倍
12ヶ月物 4億5,500万ユーロ 平均利回り 5.902% (前回3月16日入札時 4.331%) 応札倍率 2.6倍
両方合計で約10億ユーロ

ちなみに先週金曜日には総額16億4,500万ユーロに及ぶ14ヶ月物入札が実施されました。その時の平均利回り 5.793% 応札倍率 1.4倍

この数字を見る限り、EFSF(欧州金融安定ファシリティー)による5年物ローン金利(5.7%)よりも高い金利を払って1年物を調達していることになります

*繋ぎ融資を依頼

ポルトガル国内の銀行幹部は同国の中銀総裁と会合を持ち、その場で ’現在の高金利/格付け下がり放題国債の購入を一旦中止する可能性’  を示唆  6月5日の総選挙までの資金確保の必要性を訴えています。

ソクラテス首相が辞任したので総選挙までの間は暫定政権が切り盛りしています。残念ながら暫定政権である以上、EUに対しEFSFからの金融支援を要請する資格がないようなので、とりあえず繋ぎ融資として150億ユーロという数字を銀行の幹部達は提示してきました。まぁ 同国の銀行が国債購入を拒否する以上、ポルトガルは市場からの資金調達出来ませんから、繋ぎ融資という手しか打てないのでしょう.... 

*問題発生

・誰がポルトガルに繋ぎ融資を与えるか否かの権限を持っているのか?
・どうして暫定政権だとEFSFからの金融支援要請が不可能なのか?  これは、暫定政権には借り入れ金利や条件などの「財政政策に直接かかわる交渉」をする資格がないからみたいです。
・IMF、EFSM、ギリシャが受けたような緊急支援は受けられないのか?  いずれもEFSF同様 暫定政権には条件の交渉をする資格がないからみたいです。

*救世主  登場?

繋ぎ融資を受けたくてもどこに頼んで誰がその承認をすべきか、不明   しかし国を切り盛りしていくにはお金が必要 



とうとう本日上記の短期国債入札へと踏み切りました。国内の銀行が国債入札に参加しないのであれば、どうして国債入札は一応成功したのでしょうか  果たして買い手は 



答えは、国家の年金基金から拝借し、その資金で国債購入に動くようです。私自身は確認していませんが、同国の地方紙にそういう報道がされているみたいですね。アイルランドも自国の年金基金から拝借している部分がありますが、いいんでしょうかね、そんなことしても......... アイルランドはよく分かりませんが、ポルトガルに関しては 「既存保有分の外債を売却し、その資金で自分の国の国債購入を実施」 するようなので、年金基金の残高には変化ないみたいです。まぁこれもなんだか怪しげですが....

今後ますますPIGS関連報道が増えると思いますのでご注意して下さい。

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[ 2011/04/06 20:24 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

がっかりさせられた英製造業生産高

2月分鉱工業生産指数 -1.2%m/m、+2.4%y/y (予想 +0.4%m/m、+4.3% y/y)

2月分製造業生産高 ±0% m/m、+4.9%y/y (予想 +0.6%m/m、+5.8% y/y)

なんでこんな悪い数字が出てくるんだろう  というのが正直な感想です。
昨日発表されたサービス業PMIは予想をグ~~~~~ンと上廻る良い数字  が出た矢先の出来事なので、ショックは大きいですね。

数字だけを見ると「マイナス」がついてしまった鉱工業生産指数の落ち込み度が眼を引きますが、この数字は原油やガスなどのエネルギー価格が上昇すると落ち込む傾向があるので、単月の数字だけで一喜一憂しない方がいいかな と冷静な分析  をしちゃったりしました。

しかし製造業生産高がゼロ%というのは問題でしょう、さすがに 。製造業界の受注状況は国内と海外から均等に入ってきていると言われています。海外分に関してはポンド安の恩恵を受けてしかるべきだと考えられますので、どうしてもっと伸びないんだよ?というのが素朴な疑問

*どうして製造業生産高がこんなに弱いのか?

3月に発表された2月分の製造業PMIが強い数字だったので、本日発表される同月分製造業生産高が強い数字であって’当たり前’というコンセンサスでした。しかしいざ蓋を開けてみたら、ゼロ% 
4月1日に発表された3月分の製造業PMIは2月と比べ弱い数字だったので、来月発表される3月分製造業生産高は当然弱めの数字となると考えるのが妥当なのでしょうね。

*英中銀の金融政策

そうなると俄かに注目を浴びはじめてきた「英中銀5月利上げ説」がまた後退するかもしれません 

とりあえず明日の英中銀MPCでは金融政策変更なし というのがコンセンサスです。ブルーンバーグ社が行った調査でも57名のエコノミスト全員が「据え置き」予想となっています。

5月は英中銀四半期インフレーション・レポートが発表されるので、利上げをするチャンスは高まりますが依然英景気は足踏み状態であることに変わりありません。

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[ 2011/04/06 18:48 ] 経済 | TB(-) | CM(0)

EIUからの警告

本日の 英テレグラフ紙に載っている記事 ですが、英国の経済週刊誌 「The Economist」 の調査部門、EIU (The Economist Intelligence Unit) の調べによると、現在ユーロを使用しているユーロ圏加盟国が脱退(ユーロ使用中止)する可能性を One in Seven (約15%)としているようです

これは有料レポートなので私には内容確認出来ませんが、テレグラフ紙の記事を読む限り

*ユーロ脱落組が出るという最悪のシナリオ  15%の確率

・EIUによると、ユーロ加盟国の劣等国組(PIGS)はますます劣等性を強める可能性が高い  金融支援を受けた場合、その救済融資の条件がますます厳しくなっているため

・それに反して財政的に問題のない優等国組は、劣等国組に属する国の数がどんどん増加すること に加え、それらの国々の遅々として進まない財政再建に苛立ちをおぼえはじめる  にはそんなに時間はかからないだろう

・優等国の政治家達は有権者に対し、劣等国を救済し続ける理由を説明するにも限界がある

現在欧州圏を支えている「セメントの土台」にひび割れが生じ、本来であれば苦しい時こそ一致団結し共に苦難を乗り切ろうとするべき時期であるが、ひび割れは拡大したとしても縮小する事は難しくなる

結果として、団結力が弱まる  結果としてユーロ存続に赤信号 

*どうにか乗り切る   50%の確率

今回の危機をどうにか乗り切る

劣等国組はどんどん厳しくなる救済支援条件を泣く泣く受け入れ、優等国組は必要な支援金を提供し忍耐強く待つ

*劣等国の復活   10%の確率

レポートの中では「最も起こらないであろうシナリオ」 となっているようです。現在金融支援を受けているギリシャやアイルランド、これから受けるであろうポルトガルなどの劣等国組が頑張って綺麗な身体になり、万事めでたし  となるシナリオ。

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[ 2011/04/05 20:44 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

何のための中央銀行なのか?

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[ 2011/04/05 18:57 ] 過去のパスワード必要記事 | TB(-) | CM(-)

英陸・空・海軍 解雇者数発表

昨年10月に発表各省庁歳出削減策により防衛省の「早期退職、解雇人数」が発表されました。

本日の発表に先駆けて、空軍は既に先月具体的な人数を発表していましたが、本日は陸・海軍がそれに続きました。
それによると、2015年までに

・陸軍 5,000人
・海軍 3,300人
・空軍 2,700人
・防衛省の職員 6,000人

合計 17,000人の解雇となる予定です。

そのうち 陸軍 1,000人、空軍 1,600人  合計 2,600人は今年9月までに早期退職/解雇となる予定。

このブログでも何度か書いてますが、昨年 または 一昨年に発表された増税や人員削減は今年4月から開始されます。新会計年度は4月6日からですが、既にこういう具体的な数字が出始めてきました。これからは他の省庁も徐々に数字を具体化してくることでしょう。

先が思いやられます 

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[ 2011/04/05 08:44 ] 政治 | TB(-) | CM(0)

影のMPCの投票結果

今週木曜日は英中銀金融政策理事会(MPC)に於ける金融政策金利の発表があります。
それに先駆けて行われた英経済問題研究所 (IEA Institute of Economic Affairs) が構成する影のMPCの投票結果が出たのでお知らせします 

4月: 利上げ 4人 対 据え置き 5人

過去の投票結果は

3月: 利上げ 6人 対 据え置き 3人
2月: 利上げ 5人 対 据え置き 4人
1月: 利上げ 6人 対 据え置き 3人
12月: 利上げ 4人 対 据え置き 5人

*据え置き派の意見

・先月(3月)は6名が利上げ派  今月になるとその数が4人へ減少した理由として、原油高や他の商品価格の上昇 そして4月から適用される増税などの影響で、各世帯の可処分所得はますます減少  し、これが景気回復の芽を摘むことに繋がる懸念。

・あまり詳しく書かれていませんが、たぶん来週発表される金融規制改革の内容如何によっては銀行再編が避けられず、その内容がはっきりするまで英系銀行は顧客や企業に対する貸し出しを最小限に留めていると思われます。つまりクレジット、貸し出し拡大が先送りになるため、景気回復の足を引っ張る可能性あり

・社会保険料 (National Insurance)2011年4月より 0.5%上げ ( ちなみにこれは前労働党時代に発表された予算編成方針で決定された内容を、現連立政権がそのまま適用を決定したもの) と公共部門人員カットが本格化するため、失業率や失業者数の増加が予想される 

・北ア・中東地域での暴動  や日本での震災・原発事故による世界経済への影響が未知数のまま

*利上げ派の意見

・インフレ懸念は増大することがあっても減少する気配がないため、英中銀の信用性にかかわる問題へ発展しないとも限らない

・インフレが加速して上昇する為、実質金利がずっとマイナスのままで放置されることになる。これは年金受給者をはじめとする貯蓄をする人にとり、非常に不利な状況を長期間 押し付けていることにあり、不公平である。

*私の考え

最後になりますが、私は今月の利上げはない(据え置き)と考えています。

ちなみに市場における利上げの織り込み度は
今週  10~15%
5月   66%
6月   85~90%
7月   100%

となっています。5月は英中銀インフレーション・レポートが出るので要注意かもしれません。


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[ 2011/04/04 20:42 ] 英中央銀行 | TB(-) | CM(0)

60億ポンドの重み

最近の欧州ユーロ圏債務危機  の拡大により、EU委員会だけでなくIMFによる金融支援規模も拡大され続けています。IMFの財源は、主に加盟国が払い込む出資割当額を原資としているので金融支援規模が拡大されれば、加盟国による出資も当然増えます 

英財務省はIMFに対するコミットメントに見合うよう、2015年までの毎年 60億ポンドづつ準備金の積み上げを発表しました。この60億ポンドの積み上げの中にはG20で合意したIMFへの拠出拡大分も含まれているようです。

このリンク は英財務省による準備金積み増しに関する報告書ですが、ここの41ページ目に出てました。そしてこの60億ポンドの積み上げ部分のうち、最高で20億ポンド部分はポンド以外の通貨になる可能性があるとも指摘されていますね。

*60億ポンドの持つ意味

英国で最大の販売数を誇る大衆タブロイド紙であるサン紙が、この財務省の発表を受けてなのか知りませんが  こんな記事を書いています。

タイトルは「我が英国はポルトガル救済の為に60億ポンドもの出資を強制させられるかもしれない。」というもの。私は普段からこの新聞は読みませんが、念の為に読んでみると

・60億ポンドとは、英国に住む私達一人一人(赤ちゃんも含め)が100ポンドを負担  する計算となる
・既にギリシャやアイルランドが金融支援要請に動いたが、次はポルトガルとなる可能性が高い
・もしこれが現実となると、次はポルトガルの隣国のスペインにまで飛び火  する可能性が出てくる
・ある欧州大陸のシンクタンクの計算によると、スペインが金融支援を要請するようになると、3,000億ユーロを超えるような規模になる危険性が指摘される
・ユーロ圏加盟国への金融支援の一部はIMFから出ている
・もしポルトガルが市場で噂されているように330億ポンド規模の金融支援を要請した場合、英国は欧州安定基金経由で45億ポンド、IMF経由で15億ポンドの出資を迫られる事となる


ここからがサン紙の主張なのですが、

この60億ポンドをガソリンにかかる燃料税カットの財源に廻せば、英国に住む私達はガソリン代12ペンスの値下げという恩恵を受けられるのだ!

キャメロン首相率いる保守党内部でも「英国がユーロに加盟しなかった最大の理由は、ユーロ圏でゴタゴタが起きた時、距離を置けるという利点を重視したからではないのか?こういう形でどんどん出資を迫られるのであれば、ユーロ圏外にいる意味は何だったのだろう?」

こういう発言を聞いて 「イギリス人って凄い自分勝手!」と思われるかもしれません。しかし英財政がこれだけ火の車である現在、私自身も正直なところ 同じような気持ちになったりもしています。もちろん英国が選んだ選択(ユーロを使用しない)が正しかったのか間違っていたのかは、人によって受け止め方もいろいろでしょう。今現在分かっている事実は、ユーロ圏が倒れれば救済金を支払う義務が生じる英国ですが、いざ英国がコケテもユーロ圏からは金融支援は受けられません。もちろんEFSMはEU加盟国全体が対象国となってますので、その場合は英国も含まれますが、EFSFには英国は含まれません。

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[ 2011/04/01 23:20 ] 政治 | TB(-) | CM(2)

ユーロとドル

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[ 2011/04/01 22:29 ] 過去のパスワード必要記事 | TB(-) | CM(-)

IMF 世界の外準総額発表

国際通貨基金(IMF)は昨日、2012年12月末時点の世界139ヶ国の中央銀行や政府が保有する外貨準備高残高を発表しました。その総額は9兆2,580億ドル(2010年Q3より+3%)  通貨の種類が判明している額が5兆1,200億ドル相当 (残りは構成不明)  そのうち米ドルは3兆1,440億ドル、ユーロは1兆3,470億ドル相当
外貨準備総額の増加は7四半期連続とのこと。

*構成判明部分 5兆1,200億ドル相当の外準に於ける各通貨の割合

最初の数字がQ4、カッコ内がQ3

・米ドル 61.4% (2010年Q3 61.3%)
・ユーロ 26.3% (26.9%)
・英ポンド 3.96% (4.03%)
・スイスフラン 0.11%
・日本円 3.8% (3.6%)
・それ以外の通貨(AUD,CAD,SEKなど) 4.4% (4.0%)

USD index Mar 11
このチャート上でピンクの枠で囲んだ部分が、Q4のドル・インデックスの推移を示しています。

世界最大の外準規模を誇る中国は、外準構成通貨を公開していない為、彼らの外準総額は「構成不明」に属することになります。

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[ 2011/04/01 21:00 ] 経済 | TB(-) | CM(0)

波乱続きの第1四半期

毎週金曜日に更新している「まね得」さんの連載!

世界各地で「絶対に予想し得なかった」出来事が連続して起きた2011年Q1
予想や分析がお得意の投資銀行エコノミストやアナリスト達も完全にお手上げ状態 
本日のまね得さんのコラムでは、そんなQ1を振り返ってみました。

このブログ右上にある まね得連載のバナーをクリックして是非お読みいただけると嬉しいです 
[ 2011/04/01 18:22 ] マーケット | TB(-) | CM(0)
プロフィール

N20   (松崎美子)

Author:N20   (松崎美子)
東京でスイス系銀行Dealing Roomで見習いトレイダーとしてスタート。18ヶ月後に渡英決定。1989年よりロンドン・シティーにあるバークレイズ銀行本店Dealing Roomに就職。1991年に出産。1997年 シティーにある米系投資銀行に転職。肉体的・精神的に限界を感じ、2000年に退職。その後、憧れの専業主婦をしたが時間をもてあまし気味。たまたま英系銀行の元同僚と飲みに行き、証拠金取引の話しを聞き、早速証拠金取引開始。

口座残高ゼロ経験あり

セントラル短資FX (株)さんで 連載スタート
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2012年11月16日より毎週金曜日に連載を担当することになりました。 皆さん是非ご覧下さい !
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