英タイムス紙日曜版の記事によると、スペインのサバテロ首相はスペイン代表企業37社(サンタンデール銀行やテレフォニカ等)のトップを集め、この週末の土曜日に緊急会合を開いたそうです。協議された内容は財政問題と雇用問題。
ギリシャ、アイルランドと拡大していくユーロ圏財政危機

がいつスペインを襲ってもおかしくない状況ですが、過去記事やまね得さんの連載(ブログ右上のバナーをクリック) でも書いたようにスペインは別格です。それを熟知している首相は、市場の攻撃に合う前に先手を打った形になっているようです。
*新たな「austerity plans」(経済建て直しと債務危機からの脱却を図るための措置)発表となるのか?報道を読む限り、既に政府が発表している措置の効果を待つのが一番であるというのが経済界の一般的見方のようです。しかしサバテロ首相は追加策として「年金受給年齢65歳を67歳へ引き上げ」を示唆しましたが、野党側からの反対

にあっています。反対理由としては矢継ぎ早な経済立て直しプランは景気の腰を折るから....というもの。
現在サバテロ首相が挙げている財政危機対策の3本の柱は
1)財政赤字削減
2)貯蓄銀行の合併を含む銀行再編
3)経済構造改革
特に20%に達している失業率

の改善に対しては本気で取り組みたいようです。
*ユーロ危機の感染はまだまだ続く?私の個人的な見方なのですが、ポルトガルがアイルランド同様 EU/IMFからの金融支援を受けるのは時間の問題なのではないか?と思っています。時期としては来年1月の早い時期くらいでしょうか?
今までの経緯を振り返ってみると、ギリシャは財政赤字対GDP非の改ざん そしてアイルランドは銀行預金の全額保護がきっかけとなり「ユーロ危機」を悪化

させました。ギリシャ危機が起こった時は初めての「ユーロ危機」だった為 市場の反応が過剰気味

になった事は事実です。そしてギリシャ危機が起こってはじめて、ユーロ圏には危機対策が全く整備されていない事があからさまになり市場はここを突っついてきました。慌てた加盟国代表やEU委員会関係者は「金融安定化基金」などの設立に走った訳です。その後アイルランドで「ユーロ危機」が囁かれ始めた頃から、ユーロ危機はソブリン危機に直結しはじめ、ソブリン債への投資家達が将来の欧州債投資方針の見直しをしなければいけない時期に来ている

と認識させられたと思っています。これにより ユーロ加盟国の将来の国債発行/入札が順調に行われるのか?

もし順調に行かなければ加盟国の財政が廻って行かなくなる

ECBのみがそれらの国の国債の買い手とならざるを得ない

ECBのバランスシートの悪化 という非常に危険なシナリオ

に結びつく危険性が出てきました。

そこでECBは上に書いた危険なシナリオを避ける為に、’欧州金融安定化基金’ (総額7,500億ユーロ 1)EFSF 4,400億ユーロに及ぶユーロ圏政府保証付き欧州金融安定ファシリティー 2)EFSM 600億ユーロの融資を可能とする欧州金融安定メカニズム 3)IMF支援 2,500億ユーロ) を通じ、加盟国が新たな国債を発行する代わりに金融安定基金からの金融支援を受け、それにより財政政策を切り盛りする という形に変えることに成功

しました。その最初の国がアイルランドという事です。
ここまで事態が悪化してしまったからにはポルトガルへの感染はすぐに止められないでしょう。そして一度倒れたドミノはスペインへ飛び火

するのも時間の問題かもしれません。もしスペインが倒れると欧州金融安定化基金だけでは賄いきれないかもしれません。
その理由はEFSFの4,400億ユーロという枠自体が変化する可能性がゼロではないから.......と私は思っています。これに関してはまた後で記事にします。
スペインそして下手をするとイタリアと飛び火

候補(?)は後を絶ちません。ユーロ下落もそう簡単には収まらないでしょうね
それでは算数教室のお手伝いに行って来ま~~す!

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