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大学授業料上限撤廃/値上げに対する意見

大学教育費最大75%カット という記事を先日ブログで書いたのですが、それに対し Tomoさんからコメントを頂きました。返事が非常に長くなってしまう為、改めて記事にさせて頂きます。

あまり詳しく書けませんが、Tomoさんは大学教育は全て英国で受けられ博士号まで取られた優秀な方です。まずTomoさんのコメントです

この大学授業料改革案は私もすごく気になっていたので、今回の記事はとても興味深く拝読させていただきました。
個人的な意見になってしまうのですが、授業料の自由設定には賛成しています。大学が優秀な人材を確保しようとしても給与面等でどうしてもアメリカの大学に後れをとってしまい獲得できないばかりではなくその流出までもが問題となっているという愚痴をよく教授陣が嘆くのを耳にしています。運営費を確保するために(自由に学費を設定できる)外国人留学生を増やしたりと本来は自国の学生を教育するための大学としては本末転倒なことも起きているので、まあ仕方が無いのではと思ってしまいます。 ただ、値上げするだけではなく優秀な学生への授業料免除など一定のインセンティブも必要かなーと思いますが。。。。


*心と頭のいう事が違う私

片方では 「授業料上限撤廃」はやむを得ないと考え、もう片方では 「貧困層と富裕層との格差が教育面で出る事は絶対に避けるべき」という意見に揺れています。

コメントに書かれているように、英国の大学教授の給与が主要国のものより低めに設定されているので優秀な人材が外に出て行ってしまう という話しはよく耳にします。実際にアメリカと英国の「大学教授」の給与をGoogleしてみると、2008年のアメリカの大学全体の教授の平均年収は$79,439となっていますが、ハーバード大学などの有名校になると一気に$180,000以上になるみたいですね。同じ年のイギリスの大学教授の平均年収は69,780ポンドとなってますよ あれ  アメリカと変わりませんね...  ちなみに ’オックスフォード大学教授サラリー’ と入れてGoogleしたら 中には250,000ポンド以上とか書いてありますね。ハーバード以上ですか?

調べた限り、イギリスの大学教授にも「最低賃金」があり、それは 45,000ポンドとなっていますから、為替レートによっては米国と差がないのかもしれません。ただ この場合、年収だけでなく 教授職に付随する経費や研究費、自分の学部の経費とか プラスアルファが非常~~に違ってくるのかな とか思います。

*学生ローン残高の激増

前回も記事にしましたが、こちらの学生は 「学生ローン」 を借りて学費と生活費を支払います。もちろんアルバイトもしますが、そういうお金は自分のお小遣いとして消えていくのではないでしょうか?

現在授業料上限は3,290ポンド。こちらの大学は一部の学部を除き 3年間ですので、卒業時点で最低でも20,000ポンド、医学生などは50,000ポンド以上の「負債」を抱えて卒業して行きます。学生ローンの返却は、卒業生のサラリーが税込みで15,000ポンドを越えると自動的に行われるようです。学生ローンの利子はずっと昔はゼロ%だったらしいのですが、現在は前年度5月だか7月だかのRPI率+1%となっています。

もし大学授業料が7,000ポンドになった場合、平均的大学卒業生の「負債額」は40,000ポンドくらいに一気に跳ね上がります 。医学生の場合は6~70,000ポンドになるとどこかに書かれていました。この場合、学生ローンの返却は卒業生のサラリーが税込みで21,000ポンドを越えると自動的に行われるようです。

もし大学授業料上限が撤廃され学費の自由化となった場合、医学生の負債額は100,000ポンドになる という記事を目にしました。

ブレアー前首相はイギリスの大学進学率を少しでも高めようと、専門学校の一部を「大学」にしました。そして労働党政権は2010年までに大学進学率を50%に高めるという方針を示しましたが、その数字の達成は不可能に終わっています 

*貧困層、低所得世帯にも進学のチャンスを 

この労働党の考え方に 私は賛成 です。そしてそのために私達が払った税金が使われたとしても、私は嘆かないでしょう。

自分で子供を育てた経験から言えば、親が子供に残してあげるべきものは、財産ではなく 教育としつけ だと思います。

うちの子供が大学受験をする時の願書に 「自分の家庭で大学へ進学したのは貴方がはじめてですか?」という質問がありました。そういう立場の子供達はそれはそれは希望に満ち溢れて大学進学を志していることでしょう (全員がそうだ!とは言いませんが....) 逆の見方をすれば、親が大学進学しなかった家庭は、子供達も大学進学という選択肢を考えずに一生を終える事が多いという事にもなります。

しかし卒業して多額の負債 (例えば7万ポンドとか)を抱え、新しい社会人としてスタートするのはあまりにも残酷な気がします。もちろんサラリーが21,000ポンド以下の時にはローン返済義務は生じません。しかし21,000ポンドという金額はロンドン市内では生活出来ないでしょう。地方でもやっとじゃないかな と思います。当然 自分の住むアパートも購入したい、結婚して家族も欲しい となると、学生時代の負債返却が重荷になるのでは 「何のための進学だったのか? 」 という疑問になってしまいます。

*シティーで働いていた時に聞かされた話し

まだシティーで働いていた時.....たしか1990年代最初の頃のスタグフレーションでトコトン英国が元気を無くした時  だったと記憶しています。失業率が大幅上昇し、失業者数も増大。しかし「専門職」の月間変動は ’求人数増加’ となっていたのです。「ちょっと待ってよ。この不況で求人が増えるってどういう事? 

早速エコノミストに説明をしてもらいに行きました。その人が言ったことは 今でもはっきり覚えています。

「N20, お前は日本人だろ?日本は教育水準が世界的にも高く専門職が育ち易い環境にある。日本だったら高校卒業してもすぐに働こうなんて考えないで、ほとんどの人が大学進学する。しかし英国は全然違うんだ。みんな16歳の義務教育が終わったらすぐに家を出て仕事を探し、来る日も来る日も同じ仕事をして生活費を稼ぐんだよ。もちろん大学進学する生徒も多数いるが、絶対数が少ない。僕は「大学に行かなければ専門職に就けない」と言ってるんじゃないんだ。でもやはり教育水準が高い国の労働者は 専門分野の仕事を教えても、短時間でその専門職を身に就ける 。 16歳で全く教育から遠ざかってしまうと、いざ専門的知識が必要な仕事を教えようとしても、非常に時間がかかるんだ。時間がかかってもそれで成功してくれれば まだいいけど、自分には無理  とか、難しくて嫌だ  といって、途中で放棄してしまうんだよ。」

このおじさんも言ってましたが、大学に行けば全てが解決するなんていう簡単な事ではありません。しかしイギリスでは計算機を使わないと小数点の掛け算や割り算が出来ない人がたくさ~~~~んいます。そういうレベルから専門職になるには気が遠くなるほどの時間がかかるでしょう。

イギリスの将来の為には、少しでも多くの若者達が「何か興味のある分野」の勉強/研究をするという生き方を身に付ける事が非常に大事だと私は思います。その「興味の対象」が大学で学べる内容なのか、専門学校なのかは分かりません。しかし 授業料がべらぼうに高いという理由で、学習意欲をそいでしまう事には、どうも納得行かない自分がいます。

為替に関係ない事を こんなに長々書いてしまい、申し訳ありませんでした 

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[ 2010/10/14 20:00 ] 政治 | TB(-) | CM(2)

電車バス運賃値上げか?

今日はとんだ一日になってしまいました。おおやられッス 

*今度は電車バス運賃の値上げ論 

来週発表される各省庁歳出削減見直し案発表を控え、今度は鉄道バス運賃値上げの噂が出てきました。
運輸省は25%歳出削減の義務を背負っています。その反動が運賃値上げとして私達国民に跳ね返ってくるようです 

イギリスでは、電車バス運賃は毎年1月に値上げ。値上げ幅は (私自身 たった今まで知りませんでした 前年7月のRPI率+1%が適用。このブログでも繰り返していますが、イギリスはEUが使用しているCPIを代表的なインフレ指標としていますが、英国の「生のインフレ率」 を知りたい場合は俄然RPI率です。

本来なら来年1月の鉄道運賃値上げ(前年7月のRPI率+1%)は 5.8%という数字になるのですが、運輸省は値上げの上限を撤廃するかもしれない  と発言している模様。関係者の予想では、たぶん7%くらいの値上げは覚悟しておいた方がよいそうですが、下手をすると10%くらいまでの値上げ  もありうるようです。それに加え、鉄道関係労働者の解雇も加わるので、間引き運転の可能性が高まるともしています 

*余談

日本ではあり得ない話しでしょうが、こちらではホームに立って電車を待っていると 「電車をお待ちのお客様にお伝えします。次の電車の運転手が遅刻 (欠勤)しましたので、その次の電車までお待ちください」 というアナウンスを耳にすることがあります。電車のキャンセルならまだしも、駅の職員が遅刻という事もしょっちゅうです。私がまだシティーで働いていた当時、毎朝5時23分発の始発で通勤していました。しかし駅の門を開ける職員が寝坊し、駅は閉まったままで入れず仕方なしに寒い中、隣の駅まで15分以上かけて歩いて行ったものです。駅の近くにタクシー乗り場もないので、歩く以外 打つ手なし 

*定期代って どのくらいかかるのか?

イギリスは日本と違い会社から交通費手当ては出ません。全て自腹です 

私の最寄駅からロンドン・シティーまで (ロンドン地下鉄)ですと、1ヶ月定期代 142ポンドくらいです。
しかし私が渡英して一番最初に住んだ街 (日本で言うと千葉県千葉市という位置づけ) からシティーに通うと、英国鉄道のみの運賃は1ヶ月 300ポンド。これにロンドン地下鉄代も含めると1ヶ月 363ポンドとなります。
私が最初に住んだ街はロンドン・シティーまで (ちゃんと電車が動けば) 45分しかかからないので、ロンドンへの通勤圏として人気がありました。

少し郊外に住みロンドンまで通う人は1ヶ月の定期代と家賃がほとんど同じという人達もたくさんいました。それに加え、最寄の駅まで車で通う人は、駅に設置された有料駐車場の駐車代も払わなければなりません。今調べてみたら、うちの近所の地下鉄駅の真裏にある駐車場は5日間(月~金)12ポンドなので1ヶ月 48ポンドになります。私が渡英して一番最初に住んだ街は、駅のまん前にある駐車場が1ヶ月100ポンドとなってました。

____________________________

*歳出削減見直し案に対する若者の見方

為替相場には影響ない事ですが、来週に迫った各省庁歳出削減見直し案に先駆けてBBCラジオが行った若者対象のアンケート結果が面白かった  のでご紹介します。

対象年齢: 18~24歳
調査人数: 1,004名
調査期間: 9月28日~10月3日


・76%が、失業手当を含む雇用関連手当ての減額を支持
・68%が、低所得世帯を対象に支払われている住宅手当の減額を支持
・62%が、政府による歳出削減の必要性を正しいと思う
・78%が、歳出削減のペースは景気成長を止めない程度のゆっくりの速度が望ましいとする
・具体的な数字が出てませんが、大多数の若者は増税よりも歳出削減を望んでいる

・87%が、医療関係の歳出削減はすべきでないと考えている
・82%が、教育関連カットは避けるべきと考えている
・81%が、警察と消防/救急車関連の人員は削減すべきでないと考えている
・具体的な数字は出てませんが、歳出削減すべき分野として、福祉手当/公共住宅新設/海外への補助金/運輸関連を挙げている

・68%が、VAT上げ(17.5%から20%へ)は間違っていると考えている
・49%が、所得税 Higher Rate対象者のみへのキャピタルゲイン税上げは正しいと思う / 49%は間違っていると思う

・70%が、低所得者対象とした住宅手当の上限設置(週400ポンド)は正しい事だと思う
・90%が、身体障害者手当て受給者を対象にした「身体検査、障害度テスト」の実施を支持する

・33%が、大学授業料の値上げ 又は 卒業特別税の導入は正しいと思う / 64%は間違っていると思う
・56%が、年金受給年齢を66歳に引き上げる事を支持している / 42%は反対している


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[ 2010/10/14 07:30 ] 経済 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

N20   (松崎美子)

Author:N20   (松崎美子)
東京でスイス系銀行Dealing Roomで見習いトレイダーとしてスタート。18ヶ月後に渡英決定。1989年よりロンドン・シティーにあるバークレイズ銀行本店Dealing Roomに就職。1991年に出産。1997年 シティーにある米系投資銀行に転職。肉体的・精神的に限界を感じ、2000年に退職。その後、憧れの専業主婦をしたが時間をもてあまし気味。たまたま英系銀行の元同僚と飲みに行き、証拠金取引の話しを聞き、早速証拠金取引開始。

口座残高ゼロ経験あり

セントラル短資FX(株)さんで 連載スタート
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2012年11月16日より毎週金曜日に連載を担当することになりました。 皆さん是非ご覧下さい !
~丸わかり! ロンドン発
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