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アイルランド政治危機?

*アイルランド連立政権過半数割れの危機

実は2時間くらいかけてアイルランド議会について調べた  のですが、どうやっても下院の具体的な議席数分配が見つかりません。私が住んでいるイギリスのすぐお隣にあるアイルランドの事を調べたいだけなのに、どうしてこれだけ時間がかかるのかしら... 

アイルランドのありとあらゆる新聞(オンライン)を読んでみた結果、現在のところ 下院議席総数 166議席となり、そのうち与党84議席 (そのうち2議席は空席 ⇒補欠選挙実施待ち状態)、野党82議席 (そのうち1議席は空席)となっているようなんですね... 違っていたらゴメンナサイ 

ちなみに
与党: Fianna Fail党(フィアナ フォイル)、緑の党、進歩民主党
野党: Fine Gael党 (フィナ ゲール)、労働党など

*Fianna Fail党大混乱

最大与党であるフィアナ・フォイル党の議員2名が、この週末 離党をほのめかしたようでアイルランドでは大騒ぎ  になっています。アングロ・アイリッシュ銀行への救済策が今週木曜日に発表される予定ですが、それに先駆けて同行救済の財政負担に合意する交換条件として、これらの議員の選挙区に対して行われた「医療費補助カットの中止」 を求めている模様。

*総選挙を望む野党?

空席となっている3議席の補欠選挙を実施する代わりに、解散総選挙を求める声が俄然強くなってきているという話しも聞こえてきます。その理由は与党 そして 首相に対する国民の支持率の低下 

アイルランドのビジネス紙日曜版がこの週末に行った現政権に関する世論調査の結果によると
・コーウェン首相の政治運営能力を信じている 19% 

アイルランドのビジネス紙日曜版が行った世論調査による各政党支持率

Fine Gael党(フィナ ゲール) 31% (6月の世論調査時から -2%)
Fianna Fail党 (フィアナ・フォイル) 24% (6月の世論調査時から±0%)
労働党 23% (6月の世論調査時から -4%)

アイルランドのあるテレビ局が先週木曜日に行った世論調査による各政党支持率

労働党 29%
Fine Gael党 (フィナ ゲール) 25%
Fianna Fail党 (フィアナ・フォイル) 18% 

ちなみに次期総選挙は2012年に実施予定となっていますが、与党過半数割れという事態になってくれば ここからの政局波乱も十分に視野に入れておいたほうがよいのかもしれません。

*ユーロに対する影響

先週までのアイルランド危機はポルトガルに波及するに留まり、想像していたよりも被害が拡大しなかった(国債のスプレッド拡大幅は相当なものですが....)とも言えます。

しかし今後アイルランド危機が政治危機へと発展してしまった場合、一旦収まりかかったかのように見えた「ユーロ危機」という寝た子を起す事態にならないとも限りません。

それでもユーロは買いなのか?米国次第という見方も出来ますが、個人的には素朴な疑問です。

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[ 2010/09/27 11:45 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

アイルランド攻撃

私が日本で能天気に日光浴  している間に欧州では新たな「欧州危機」 が起こっていました。この記事に書いた内容は9月上旬に起こった出来事ですので、既にご存知の方は多いことと思います。ただ 自分の記録として残しておきたかったので 敢えて記事にした事を予めお断りしておきます。 


銀行債務の政府保証が今年9月末に期限切れを迎える事になっていたアイルランド。もし政府保証の延長が行わなければ、同国の銀行に資金を預けている企業などが取り付け騒ぎ  を起すのではないか?  という懸念が浮上し、月初から同国の国債は売り浴びせ攻撃にあう始末 。 早速アイルランド政府は銀行の短期債務に対する政府保証を年末まで延長し  一件落着かと思われました。事実2週間後には、スペインのザパテロ首相が米WSJ紙のインタビューに対し 「欧州の金融危機は終焉した」 と自信たっぷりに語ったくらいです。

しかし現実は厳しい.... 同首相の舌の根も乾かぬうちに、市場ではアイルランドが「第2のギリシャか 」と騒ぎ始めたからです。きっかけとなったのは、同国第2四半期の数字でした。

*アイルランド第2四半期GDP マイナス成長

ユーロ圏全体の第2四半期GDPがプラス成長であったにも拘らず、アイルランド第2四半期GDPがマイナス成長(-1.2%)であった事は投資家達を相当驚かせた  ようです (予想 +0.5%)。不動産や金融セクターの不振が原因で、アイルランド経済が厳しそうだ  という事は市場参加者であれば誰もが感じていた事でしょうが、実際にここまで早急にマイナス成長へ逆戻るとは思っていなかったようです。ちなみに同国の第1四半期GDPは +2.2%。これで、ユーロ加盟国の中で第2四半期にマイナス成長を記録したのはギリシャとアイルランドだけになりました 

アイルランドのこの1期の数字だけを取り上げて大騒ぎする事の是非もあるでしょうが、ユーロ加盟国のどこかが「いつ倒れてもおかしくない」という見方が徐々に強まってきている現在 その「どこか」がアイルランドであっても全く不思議では ありません。かなり以前にもこのブログで書きましたが、ユーロ加盟国の弱小国間のドミノ現象が実現してしまった場合は、いくら欧州委員会やIMFが迅速に対処したとしても、倒れたドミノを途中で止める事は不可能でしょう。実際 今回のアイルランドのマイナス成長のニュースが出てすぐに、同じユーロ加盟国の弱小国のひとつであるポルトガル国債に売り浴びせ  が集中しています。
EU yield spread Sept 10
ドイツ国債イールド(紺色ライン)に対し、異様なまでスプレッドが拡大しているギリシャ(茶色)、アイルランド(水色)、ポルトガル(灰色)

私が覚えている限り、アイルランドは2010年度発行予定分の全国債入札が終了している筈ですし、ポルトガルに関しては 2010年度発行予定のうち 9割が入札終了していると理解しています。それなのにどうしてアイルランド国債離れが加速しているのでしょうか?

これに関しては 次の記事に書きます

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[ 2010/09/27 08:20 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

予算編成方針取りやめ決定

最初の記事はやはり英国関連に決めました 
これは特に目先のポンド動向に直接影響を与える材料では全くありませんが、英国に住み税金を払っている人間の一人として大事な発表だったので自分への記録という意味から記事にしました。

*予算編成方針取りやめ

そもそも論から始めますと、1990年代から英国では予算案が年2回発表されるようになりました。

財政年度が変更される4月に本予算発表 (前月の3月に発表という事もあったように記憶しています)、そして 半年後の秋に Pre-Budget Report (PBR 予算編成方針)発表という段取りです。

PBRというものは簡単に言ってしまうと、本予算から半年経過した時点で、成長率やインフレ率予想がどの程度現状に沿ったものであるかを見直し、必要であれば成長率やインフレ率予想の修正を発表します。同時に財政収支に偏りが生じた場合は改めて財政政策変更の発表も行いました。

2年前の古い記事で恐縮です  が、念の為にPBRに関する 過去記事のリンク を貼っておきます。

*どうして今年から取りやめになったのか?

私が日本に一時帰国している9月上旬 オズボーン財務相が「今年からPBR発表を中止することに決定した。」と発表したようです。同氏が挙げている一番の中止理由は、PBRの準備に要する人件費削減。「削減」がキーワードですね、今年の英国は....

*PBR取りやめ後の予算削減計画発表の日程は?

「総選挙終了から50日以内」に限定された緊急予算案が6月に発表され、そこで新政権の財政政策に関する大まかなガイドラインが示されました  次は10月20日に「各省庁予算削減計画」が発表  その後 11月末~12月上旬にかけて PBRの代わりに「Autumn Statement」 (何と訳せばよいのか悩みます  が、経済白書 としておきます)発表という段取りのようです。

*10月20日 各省庁予算削減計画

これに関しては詳しい記事を来週にでも書きます。

*Autumn Statement (経済白書)とは?

PBRの代わりに発表される経済白書となりますが、現政権下で新たに設置された予算責任局 (OBR)により、ここからの経済成長率やインフレ率予想を含めた「英国経済の現状と今後の予想」が発表される予定になっています。これに関しては、もう少し時期が近づいてきたら再度記事にしたいと思います。


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[ 2010/09/27 07:00 ] 経済 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

N20   (松崎美子)

Author:N20   (松崎美子)
東京でスイス系銀行Dealing Roomで見習いトレイダーとしてスタート。18ヶ月後に渡英決定。1989年よりロンドン・シティーにあるバークレイズ銀行本店Dealing Roomに就職。1991年に出産。1997年 シティーにある米系投資銀行に転職。肉体的・精神的に限界を感じ、2000年に退職。その後、憧れの専業主婦をしたが時間をもてあまし気味。たまたま英系銀行の元同僚と飲みに行き、証拠金取引の話しを聞き、早速証拠金取引開始。

口座残高ゼロ経験あり

セントラル短資FX (株)さんで 連載スタート
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