最近 外出が続いて全然マーケットを見られません

。 今日は3時間程 私が過去に見逃したであろうニュースを探す時間があったのでいろいろ読み物をしていたら、エコノミスト誌に面白い記事を発見

。 タイトルは そのものズバリ 「ユーロは現在と同じ形で5年後にまだ存在していると思いますか?」

第一回目は 存在すると思うという答え つまり
YES 
をご紹介します。
・ボルドウィン氏 (ジュネーブの大学教授、EEC選出メンバー)YES,ユーロは今回の危機を乗り越えられる!ユーロの消滅は経済的見地に立って考えると 大悲劇

となる。消滅過程では欧州にある金融システム全体が混乱し それがきっかけとなり欧州全体が深刻なリセッション入りするであろう。
もしユーロ加盟国の中でユーロから脱退して自国通貨に戻り 通貨安により今回の危機を乗り切ろうと考えた場合、国民は切り下げらえる通貨を持ちたくないが為に 口座から預金引き出しパニックが起こり

、それが他のユーロ加盟国に飛び火する事は容易に考えられる。この現象が欧州全体の金融業界危機へと発展するには時間はかからない。欧州は深刻な

リセッション、歯止めがきかないほどの失業者

そしてこれらの社会/政情不安を背景にした暴動が起こりやすくもなる。欧州に基盤を置く銀行のシェアは世界全体のマーケットでもかなりの規模となっているため、今度はそれが世界的ショック

に繋がるだろう。
こういう状態を避けるためにも、欧州のリーダー達に加え 特に米連銀と英中銀は、欧州で起こっている事が自国にも飛び火しないよう最善の処置を施すであろう。つまり 世界中の政府はこれ以上状態が悪化しないようあらゆる手段を尽くす

と私は信じており、それが今後5年後もユーロが現在の形のまま存続する

と信じる理由である。
・ペロッティ博士 (MITで経済学博士号を取り、米コロンビア大学やイタリアの大学で教鞭を取る)YES,通貨統合とはすなわち政治統合であるから!5年後にユーロが存在しているかに対しては YESと答えるが、存在しているべきか?という問いに対しては 「それぞれの見方による」 と答えるしかない。
ユーロの存在の是非に関する答えを見つけるには、どういう理由と過程を経てユーロが誕生したか

を考える事が大事だ。
1990年代後半には、現在起こっている問題が発生する危険性を関係者は十分に認識していた。しかし これらの懸念は加盟国の(ユーロ誕生に向けての)前向きな態度により 後ろに押しやられた。
ドイツを例に取って説明するとと、どうしてドイツは誇り高きドイツマルクを捨て イタリアやギリシャと一蓮托生する決意をしたのか

その答えは経済的な理由などでは全くなく、歴史と政治的理由であった。単一通貨ユーロ誕生までずっと首相を務めたコール首相はナチによる大量虐殺(ホロコースト)を覚えている最後の首相となった。ドイツがユーロを使用するという意味は、(ドイツの)過去を詫び 改めて欧州各国と一体になる機会として、どうしても必要だった。
・リチャード クー氏 (日本では有名ですので説明なし)YES、危機を通じて加盟国政府の財政政策とその管理が徹底されるから。ユーロ圏は他の通貨圏とは違い、人工的に作られた圏である。この前代未聞の通貨誕生を機能させる為には参加メンバー全部が一定の規則に沿う事を義務つけざるを得なかった。その一例として、加盟国の財政赤字対GDP比は3%以下とし、それに反した国には罰金が義務付けられた。この安定協定により加盟国間の国債利回り差がほぼなくなる結果となった。しかし一旦 ギリシャがこの規則を破った

事がきっかけとなり、今回のギリシャ危機が加盟国全体に飛び火する結果となった。
この問題を解決するにはユーロ圏の国債入札参加者制限

が一番効果的だろう。つまりギリシャ国債の買い手はギリシャのみとし、各国中銀だけは例外とし、それ以外の「非居住者 = 外人」の入札を不可能とするやり方だ。もしこの方式が導入されたら、ユーロは5年後も重要な通貨として存在している事だろう。
・アレシナ博士 (ハーバード大学政治経済学教授)YES, 赤字削減を断行し5年後も存在する!5年後のユーロにギリシャが加盟しているかどうかは確かでないが

、 ギリシャが加盟していようがいまいが それ自体は問題ではない (ギリシャにとっては問題であろうが、欧州圏からすれば問題ではない)

今回の危機を通じて加盟国政府は「何をすべきでないか」が 「何をすべきか」より重要な問題である事を学んだ筈である。つまり財政赤字削減対策の一部としての増税や、財政出動だけに頼った景気回復策は避けるべきであるという事である。
次回は NOと答えた方々の意見を紹介します
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