少し 遅くなってしまいましたが メリルリンチ・ファンド マネージャー サーベイ 2月分が先週 発表されました。
(200名のファンド・マネージャーを対象に 2010年2月5~11日に行われたサーベイ)
2月のサーベイで一番注目される内容としては サーベイに参加したファンド・マネージャー達は 欧州と中国の景気回復に懐疑的になってきた

という点
特に 欧州に基盤を置く銀行に対する投資魅力は 1月の +16⇒ 2月 -53。この下げは ファンドマネージャー・サーベイが開始されて以来の減少幅
注: ここに書かれている数字は全て ネットの数字

はい と答えた人数 から いいえ と答えた人数を引いた数字
つまり プラスの数字は はい > いいえ、マイナスの数字は いいえ > はい。プラスもマイナスも 数字が大きくなればなるほど 傾向が強くなります
欧州在住のファンドマネージャーだけを対象にして行われたアンケート・欧州全体の景気回復期待 1月 +74 ⇒ 2月 +51
・ECBは 年内 利上げしない 1月 +19 ⇒ 2月 +45
・ネットで14%のファンドマネージャー達は 現在の金融株全般は Overvalueされすぎていると答えています
世界中のファンドマネージャーを対象にして行われたアンケート・米FRBは 年内 利上げしない 1月 +27 ⇒ 2月 +42
・キャッシュ・バランス 1月 +3.4 ⇒ 2月 +4.0
・キャッシュ比率 1月 Underweight -8 ⇒ 2月 Overweight +12 (2009年6月来の高さ)
・欧州圏が 今後 最も Underweightにする地域

・欧州株 12月 Overweight +11 ⇒ 1月 Overweight +2 ⇒ 2月 Underweight -11

・欧州銀行株 1月 Underweight -16 ⇒ 2月 Underweight -53 (一ヶ月で 37%も動いたのは 2009年3月以来の大幅な変化率)

・英国株 1月 -16 ⇒ 2月 -31

・中国景気は力強く推移する 1月 +51 ⇒ 2月 +7 (これは 2009年3月以来の低い数字)

・ドル ブル比率 +57 (この数字は 10年来の高さ)

・株式比率 1月 Overweight +52 ⇒ 2月 Overweight +33
・債券比率 1月 Underweight -52 ⇒ 2月 Underweight -39
・商品比率 1月 Overweight +23 ⇒ 2月 Overweight +10
・2月のサーベイが行われていた期間 原油価格は $72近辺でした。ネットで18%のファンドマネージャーが 現在の原油価格は 割安感がある と答えています。
ヘッジファンドのレベレッジ率・1月 +1.33 ⇒ 2月 +1.0以下
私個人の結論:これらの数字を見ると よく分かりますが、ギリシャを始めとするユーロ圏PIGSへの不信感 つまり 欧州圏からの投資引き上げは 十分に予想しておりました

が、それと同じくらいの危機感を中国に対しても持っている事

は 新しいニュースでした。たぶん 日本にお住みの皆さんにとっては 中国に関する報道が頻繁に入ってくるでしょうから 特別 驚くに値する事では ないのかもしれませんが、こちらに住む私に取っては 斬新というか 目を開かされた

ニュースでした。
2009年6月来のレベルまで キャッシュ比率が高まるという事は リスク縮小 ⇒ 商品市場低迷 ⇒ 円高傾向相場の再来となる可能性も否定出来ません

欧州株、特に欧州金融株の持ち高比率が記録的に減少したので 欧州株全般に対する投資魅力が下がるのは納得ですが、困った事

に 欧州株以上に 英国株への比率が下がっている点が 「さすがだな、ファンドマネージャー達は 相当 危機感

を感じているんだな」なんて とんでもない感心をしてしまった私です

商品市場への投資比率も減少していますが これは 中国景気回復期待が減少したのに平行した動きと考えてよさそうですね
2010年 相場変動の年となりそうです



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