本日ロンドン時間午前10時30分に 英中銀四半期インフレーション・レポートが発表されます。今年最初のインフレ・レポートですね
前回のレポートは 昨年11月に発表されましたが 今回のレポートは GDP予想の下方修正が実施されると予想されます
CPI予想11月のレポートでは 政策金利0.5%を継続したと仮定して 2011年第3四半期CPI +1.99%、第4四半期CPI +2.35%を予想していました。今回は 2012年第1四半期の予想が出ます。大方の予想は +2.15%近辺
先月 キング総裁は 「英CPIは しばらくの間 3%か それを上廻るレベルで推移するであろう」 と発言しています。理由としては 原油価格や 間接税の上昇、ポンド価値の下落を理由として挙げていました。原油価格は それ以降 上昇していません。間接税としては VATが 15%から17.5%へ上がりました。
ポンドの価値ですが、英中銀は インフレ・レポートでは 発表前日までの15日間のポンド実効レート平均値を 「ポンド価値」として使用しています。今回は 15日間平均実効レートは 81.20、11月レポート時の15日間平均実効レートは 80.20 となり 今回は 前回に比べ 1.2% ポンド価値は上がっている計算となりました。
今回の2月のインフレ・レポートでは 政策金利0.5%を継続したと仮定して 2011年第1四半期CPI +1.10%、第4四半期CPI +1.70%くらいのレベルに変更されると予想されています。加えて 今回は 2012年第1四半期の予想が出ます。大方の予想は +2.15%近辺
政策金利現在 政策金利は 0.5%とずっと据え置かれていますが、先物市場で織り込まれている将来の政策金利水準としては 2010年第3四半期 +1.1%、第4四半期 +1.6%、2011年第4四半期 +3.2% となっています。
GDP予想11月のレポートでは 2010年第4四半期予想 平均値 +2.74%、最高値 +3.74% という予想を出していましたが、今回のレポートでは 下方修正は避けられないとの見方が一般的です。たぶん 2010年第4四半期予想 最高値を 前回の+3.74%⇒+3.20%か それ以下へ下げてくると予想されています。
インフレーション・レポートの発表と同時に キング総裁の記者会見が行われます。その席で 予想以上にCPI上昇に対する懸念を口にした場合 政策金利変更(利上げ)時期の前倒しという意味になり ポンドの上昇につながる可能性が出てきます。物価の安定が 英中銀の使命ですから この点には 注意して下さい。
それとは反対に 最近のCPI上昇は VAT上げの影響を受けた一時的なものであり 2010年第3/4四半期には CPIターゲット 2.00%以下に落ち着く という見解を通すのであれば 利上げ先延ばしという意味となり ポンド下落要因となり得ます。
たぶん あり得ないと思いますが 総選挙を控え ブラウン首相やダーリング財務相が キング総裁にプレッシャーを与え 本日の記者会見の席で英景気先行き見通し 問題なし! みたいなイケイケ発言をさせた場合 市場はアホでは ありませんので そんな下手な芝居は見抜いてしまうと思います。まぁ キング総裁は あまり ダーリング財務相と 仲良しではないみたいなので そんな事は やらないと思いますが....
最後になりますが キング総裁は この記者会見を利用して 再度 赤字削減に向けた緊縮財政の必要性を問うと思います。
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