お早ようございます。週末は バレンタイン・デーと中国の旧正月が重なり ショッピング・センターは大賑わい。たまたま 土曜日 算数教室の帰りに いつも行く大型ショッピング・センターに寄ったら 駐車場に入るまでに20分も待ちました。クリスマス時期を思わせるこの渋滞振り。他の車の乗客を見ても 中国系は見られず 全て バレンタイン目当ての客と思われます。 「いくら バレンタインだと言っても ここまで 過剰行動を起すのか?」と 車の中でイライラしながら思ったものです。その後 マークス&スペンサーに行って食材を買い レジに並ぼうと思って これまた 驚き。どのレジも 長蛇の列。果たして 買い物客が全員 バレンタイン関連商品を買い物カゴの中に入れているのか 周りをチェックしましたが 全く その雰囲気なし。特に男性客が多い訳でもないし 私が並んだレジの列は (私の前に7名おりましたが)全員 女性。私の後ろのオジサンのカゴは?と見ると 新聞、ミネラルウォーター、スモーク・サーモン、レモン、パンだけ。私の横の列で やはりレジ待ちしている20代の男性は と言えば 新聞とコーラだけ。一体 あの渋滞は 何だったのでしょうか?
最近 ギリシャの話題で 正直 ウンザリしていますが、本日/明日 その問題を協議する為 欧州非公式財務相会合が開かれています。この週末 あまりに寒くて 新聞を買いに出なかったので ざっとオンラインで調べたところ あるわ、あるわ 山ほど ギリシャ関連記事 ありました。その中から 3点 選んで こちらで紹介します
1)ドイツの世論調査独Bild am Sonntag紙(一般には ビルト紙と呼ばれています)が伝えたところによりますと、ギリシャ問題によって 単一通貨ユーロの安定/存続が脅かされる場合は EUはギリシャに対し ユーロ圏離脱を勧告すべきか? という世論調査を昨日(日曜日)行ったようなのですが、その結果 53%のドイツ人は ギリシャは離脱すべき と考えている事が明らかになりました。そして 67%の人達が ドイツ 又は それ以外のEU加盟国による 金銭的支援に 反対しています。
一旦 金銭的救済を始めたら それを止めるきっかけがなくなる というのが主な根拠。
メルケル首相は ドイツの年金受給年齢を65歳から67歳へ引き上げたばかり。それに対し ギリシャの年金受給年齢は現在のところ 63歳のまま据え置き。ドイツの政府高官(匿名)は 「ドイツ国民の税金がギリシャ人の年金支払いに使われるとドイツ国民が知った時 私には その理由を説明し 説得させる自信がない」と漏らしている模様。
2)英インディペンデント紙の記事先週発表されたユーロ圏2009年第4四半期GDPは +0.1%となりました。
ドイツは ±0%、イタリア -0.2%、ギリシャ -0.8%等、唯一 健康的なGDPを見せたのが フランス +0.6%。ユーロ圏2009年第3四半期GDPは若干高めの+0.4%
どうやら ユーロ圏は もしかしたら W型リセッションに陥る可能性が出てきたのかもしれません。だから ドイツは ギリシャ救済資金を出すところか 自分の国の景気回復を軌道に乗せるのが最優先である という内容です。
ここからは 私個人の意見ですが、PIGSに何かあった場合 それに対する救済策を支援するのは フランスだけという事になるのでしょうか?フランスは 単一通貨ユーロが存続するのであれば 如何なる代償も厭わないと思われますので 出たがり・サルコジ大統領は 他のユーロ加盟国の説得する側に廻るのでしょうか?
あと ここからは 英国への影響になりますが、現在 英国は ポンド安を武器(?)に 製造業=輸出を 景気回復の足がかりにしようとしています。英国の最大輸出国は 欧州大陸。その大陸の国々が リセッションに逆戻りしてしまうと 英国の輸出もオーダー減少 ⇒ 収益減 ⇒ 英国GDPマイナスか? という負の連鎖が心配されます。
3)英ガーディアン紙の記事ここでは PIGS諸国を 「Club Med クラブ・メッド」と呼んでいます。メッドというのは Mediterranean (地中海)の略。私も こちらに住んでみるまで あまり馴染みがありませんでしたが、この「クラブ・メッド」というのは フランスに本社があるバカンス会社の名前。高級感たっぷりのバカンスを紹介するので有名です。
この記事では PIGS諸国 (アイルランドを除く) が 地理的に地中海沿岸であるので この言葉を使ったのだと思います。そして 本来のクラブ・メッドは 高級感漂うイメージですが、この記事では ユーロ圏の問題児(決して高級感漂う国々とは言い難い)を皮肉っていると 思われます。
・ギリシャ財政赤字対GDP比 12.7%と発表、この数字は ユーロ加盟条件 3%の4倍以上 ⇒ 他のPIGS諸国へドミノ倒し的連鎖反応が心配されています。
自国通貨ドラクマを使用していた当時は 通貨切り下げという手段があったので どうにか生きながらえていたギリシャ。欧州圏でも1,2を争う低い生活水準だったギリシャが どうにか ユーロ加盟を果たし 国民は歓喜の声を上げていました。しかし ユーロ加盟以来 国民が他の欧州諸国並みの生活水準に近づこうと 借り入れによる消費癖を覚えてしまったようです。借金癖は 国民だけでなく 国家も同様、2004年アテネオリンピック開催の為 90億ユーロという莫大な金額を借金して以来 ギリシャ国家財政に綻びが見え始めました。ギリシャは組合の力が強いので 労働者によるストライキも後を引きません。先週 公務員24時間ストライキが行われました。この背景には ギリシャの公務員給与削減を政府は提案しましたが 同国の給与水準は 他のユーロ圏と比べ 未だに低めに設定されているので これ以上の賃金カットは 絶対に許せない!という姿勢を崩さずにスト突入。たぶん まだまだ こういう動きは続きそうです
・スペイン失業率 19.5% と ユーロ圏平均の2倍以上の失業率を記録してしまいました。失業者数は 400万人に登り 100万以上の世帯主は失業中という最悪の状態です。スペインは 7四半期マイナス成長を遂げ リセッションからの脱出に失敗しています。
ザパテロ首相は 年金受給年齢(現在は スペイン平均で61歳)引き上げを計画していますが 既に それに反対している組合は 2月23日より 最長2週間という長期に渡り ストライキに突入する計画のようです。
・ポルトガル現在 ユーロ圏で一番生活水準が低いとされているポルトガル、2010年度財政赤字対GDP比は 9.3%と予想され ユーロ加盟条件 3%の3倍以上となる予定。
政府は 公務員給与凍結計画を発表しましたが それに反対した5万人の公務員が 2月5日に首都リスボンで抗議デモを断行しました。
・イタリア(大企業向けではなく)小さな小売店などの 少額借り入れを裏で操っているマフィア達は こういう人達への貸付金利を月10%以上と課している為 支払いが滞っている商店は 夜逃げ同然の状態みたいです。
2009年度公的債務残高対GDP比 115%となり この数字は 世界で3番目に大きなもの(米、日の次)
3月12日に大型ストライキが予定されているイタリア。
4)仏ソシエテ・ジェネラル ストラテジスト ユーロ崩壊論先週金曜日に既にマーケットで 物凄い話題になっていたので 日本でも報道されていると思いますが 念の為に 書いておきます。同行著名ストラテジストであるアルバート・エドワーズ氏は 自分のストラテジー・レポートで 「ギリシャに対する金銭的支援は 単なる延命措置であり 最終的にユーロは崩壊するであろう」 と書いているそうです。もちろん 私は このレポート読んでいませんので 具体的な内容は 分かりかねます。
この記事の最初の方に書きましたが フランスは 何がどうなってもユーロ存続に命を懸けている国、その国の大手銀行であるソシエテ・ジェネラル銀行の著名ストラテジストが ユーロ崩壊を口にしたので 市場は驚きました。そして このエドワーズ氏は 欧州系銀行では 3本の指に入る有名ストラテジストであるから尚更です。
エドワーズ氏ノレポートの足元にも及ばない駄作ですが 私も 2年前 2008年に ユーロの将来という記事を書き そこで ユーロが形を変えて継続 という予想をしました。もし お時間がある方は 是非 ご一読頂けると幸いです
ユーロの将来本日は米国祝日の為 為替取引は しません。たぶん ロンドン午後に一度 PCを付けると思いますが 本格的な活動は 火曜日からとします。
この記事がお役に立ちましたら 欲張り3段攻めポチッ御願いします!
人気blogランキングへ
こんな嬉しい賞を頂きました。受賞に恥じないよう 頑張ろうと思います。応援 よろしく!