日本では 大晦日に「行く年 来る年」というテレビ番組があって そこで他の国の新年の様子が垣間見れました。イギリスに来て 一番がっかり

したのは BBC以外 他国の新年の様子を映し出す習慣がない事です。BBCは 数分を割いて オークランド、シドニー、モスクワ、パリ等の様子を映しますが 通常 東京は省かれて 香港や上海が紹介されます。私は毎年 「今年こそ 日本の除夜の鐘の様子が見れるかな?」と ワクワク

しながら BBCを見ていますが この22年間 たしか 2回くらい 東京の増上寺っぽいお寺の除夜の鐘が映し出されただけでした

。今年も もう完全に諦めていたところ ナント 東京が出てきましたよ

。ほんの数秒の事でしたが 凄く嬉しかったなぁ!

2010年 いい年になるかな?

さて 日本に住む皆さんは お屠蘇気分が抜けないでしょうが こちらに住んでいる私にとっては もう クリスマス気分もほとんど冷め 新しい年に向かって頑張るぞ!気分一杯です。
今回は 政策金利変更について 記事を書きたいと思います。これは かなり長くなってしまうので 2回に分けて書かせて下さい
政策金利変更時期・私個人の予想利上げは 早くても 2010年8月以降、下手をすれば 11月まで金利据え置き。
理由は あとで詳しく 書きますね
・ロイター社アンケート12月18~22日の間に 60名のエコノミストを対象に実施
6名が 2010年6月までに利上げする
(のべ)27名が 2010年第3四半期の終り迄に 利上げする
(のべ)47名が 2010年第4四半期の終り迄に 0.25%の利上げを1回実施する
金利レベルとして
2010年第4四半期 1.00%
2011年半ば 2.00%
米投資銀行:ゴールドマンサックスの利上げ予想が一番ブル

で 彼等は 2010年半ばまでに 1.50%、2010年末には 2.50%、2011年6月末までに 3.50%へ 英国の金利が上がると予想しています
・MSN社アンケート少し古いですが 11月に 5239名の市場参加者を対象に行ったものがあります。それによると
22% 2010年が始まった直後 利上げを予想する
43% 2010年夏くらいまでに利上げがあると予想する
35% 利上げは 2011年に入ってから実施され 2010年は 変更なし
・2009年11月に発行された英中銀インフレ・レポート リンク将来の金利水準として既にマーケットに織り込まれているレベルとして
2010年第2四半期 0.6%、第3四半期 1.1%、第4四半期 1.6%、2011年第1四半期 2.1%、第2四半期 2.5%、第3四半期 2.9%、第4四半期 3.2% と しています
利上げをするか否かの根拠金利上げ要因・量的緩和策の実施
英財務省が 総額1,500億ポンドという枠組みを決定後、英中銀によって 2009年3月 750億ポンドを上限とした緩和策がスタートされました。その後 英中銀 四半期インフレーション・レポートが発行された5月 予想外の500億ポンド増額

、同じく インフレ・レポートが発行された8月に 更に 500億ポンド増額。この決定により 財務省は 当初の枠組み額1,500億ポンドの増額を余儀なくされる。その後 やはり インフレ・レポートが発行された11月に 250億ポンド増額が決定され 量的緩和策総額は 驚くべき

2,000億ポンドとなる。この驚異的金額とも言える量的緩和策が 将来のインフレの引き金になりかねない
・不動産価格が 2009年をもって底打ちした可能性がある
・原油、金価格上昇トレンド
・ポンド下落による輸入インフレ懸念
・英中銀は ネガティブ金利継続を快く思っていない(英国の実質金利は かなり長い間 ネガティブのままです)
金利据え置き要因・銀行貸出は 未だに正常化していない

・歴史的マイナス成長、予想以上に深刻なリセッション
・失業者が 200万人を越え 300万人くらいまで増加しそうな勢いである
・クレジット市場回復の遅延
・量的緩和策後もマネーサプライ増加が思わしくない
・英中銀四半期インフレーションレポートでは 2010年は 依然としてデフレ状態である可能性を示唆している
・英国民は 借金返済と貯蓄を優先としているので 消費回復は見込めず 利上げの必要性は ない
・財政政策は緊縮型となる為 金融政策は緩和策続行する可能性が高い
・世界で一番最初に量的緩和策を実施した日本の場合 緩和策実施後 数年間 低金利政策が継続された

こんな感じになります
財政/金融政策総選挙後 果たして どの政党が政権を取るのか分かりませんが ひとつだけはっきりしている事は 全ての政党が財政赤字削減最優先の緊縮財政政策を取るという点です。しかし その実施時期に関しては 見方が分かれます
・保守党政権の場合早急に実施すると見られています。先ほど この記事の最初のところに書いたように 緊急予算案を発表し 2010年度中に 追加VAT上げなどの増税を実施するくらいの「早急さ」が予想されます。もし これが実現した場合 利上げ時期は 2010年第4四半期どころか 下手をすると 2011年末くらいまで先延ばしされる可能性が出ます。その理由は この増税により 英景気は 新たなリセッション入りし

2番底(W型)をつけることを余儀なくされるからです。緊縮財政、金融緩和型経済の典型的な形となりますね
・保守/労働党連立政権の場合これは 問題ありですよ

。この事については またの機会にじっくり書きますが 現在の世論調査の結果では どの政党も これといったリードをつけていない為 総選挙では議席数に大差がないメチャクチャ政権が出来る危険性があります。こうなると 政策変更に多大な支障をきたす事も考えられ 英国のトリプルA格付けも 失う事になりかねません

。その場合は 利上げなんて 2012年くらいまで考えなくていいかもしれない


たったひとつ この状況下で利上げを急ぐ場合として考えられるのは 英国がトリプルAを失い 英国債価格が暴落(イールド高騰)、CDSも2009年第1四半期の高値 165を更新、通貨危機とも言える速度で ポンドが暴落した場合は 通貨安定

という名目で 利上げをするかもしれませんよ!しかし これ やばいよね、実現しちゃったら.....


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