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2010年に向けて -英インフレ率 -

今回は インフレ率です
UK inflation Dec 09
最初のグラフは 英中銀が作成した今後のインフレ率予想です。グラフの脇にも明記しましたが 将来のインフレ率は濃い赤の範囲に収まる可能性が高いと予想されています。そして 予想期間が長くなればなるほど 予想が難しくなるので 赤い部分が 徐々に拡大されています

現在 英CPIは +1.9%、英中銀インフレ・ターゲット 2%に近いレベルにおります。英中銀のインフレーション・レポートを読む限り 中期的インフレ予想は 不確かな点が多々あると認めていますが 短期的には インフレ高騰 (CPI +3%越え) を予想しています。

短期的なインフレ率高騰の要因として
1)2010年1月より VAT(付加価値税)が 15%から 17.5%へ戻る
2)ガソリン価格の上昇
3)ポンド下落による輸入製品高
4)最近の金価格の上昇は 近い将来のインフレ懸念を反映したものでは ないか?

VAT上げにより 短期的なインフレ率上昇は確実に英国を襲いますが 個人的には その持続性は ない 手書き風シリーズ30顔5 と思っています。まず 需給の面から考えると 英経済が いきなり 需要増大するほど回復しているとは思えない点 焦る 、設備投資も設備稼働率の低さなどを考えると 急激な回復は無理かと思います。それに何と言っても 6月までに行われる総選挙までは 各企業 「待ちの姿勢」アップロードファイル を貫くと思っているので 下手すると 超短期的なスタグフレーションに追い込まれる可能性は捨てきれないかもしれません 

「お金はある けれど 買いたくない」人が多い時には、需要を喚起する事は容易ではありません。老後  のために 手元資金を貯蓄する消費者、工場の稼働率が低いために設備投資を手控える企業などに お金を使わせる事は難しいです。
一方で、「買いたいけれども お金が借りられない んー 」人が多い時には、需要を喚起する事は容易です。返済能力のある人が お金を借りられるようにすれば 良いからです。英国のクレジット市場が回復すれば この国の需要は高まると考える理由が これです。そして その時には インフレ率も同然 上昇し それが継続すると考えられます。しかし まだ その時期には 来ていません。

需要の高まりを予測するには 英住宅市場予想は避けて通れません。とりあえず 現在 市場で出回っている2010年英不動産価格  (全国平均)予想は
・英不動産大手:Savilles -6%
・Emst&Young  -5%
・ブルーンバーグが14名のエコノミストに行ったアンケートの平均値  -1.6%
・英不動産鑑定士協会 +1~2%
・ロイターが32名のエコノミストに行ったアンケートの平均値 +1.8%
・なんだか よく分からない会社の 聞いた事もない名前のオッサン +2~3%
・シティーバンク +5~10%

まぁ これは 全国平均ですので 地域差は かなりあると思いますが、ある不動産関連ウェブが行ったアンケートによると
33% 不動産価格は来年 上がる
28% 不動産価格の変動は ほぼ ない
39% 不動産価格は来年 下がる

これまた ほぼ 横並びとなっています。これらを総合すると 不動産価格が高騰し それにより 消費意欲が向上し インフレ懸念が発生する可能性は 限りなく低い事になりそうですね


万が一 私の予想が外れ怖い  英国のインフレ率上昇傾向が 持続性を持った場合 考えられる理由として

1)量的緩和策の継続
一応 2010年2月を持って 英中銀は量的緩和策を終了すると 市場参加者は理解していますが 何らかの理由で 2月以降も継続となった場合 市場は 流動性過多となり 資金が商品市場などに流れ インフレ懸念発生しないとも限りません。中央銀行の伝統的な役割は、流動性の供給である事は事実です。通常「流動性」というと 資金流動性だけを考えがちですが、今回の金融危機下における「流動性」は 資金流動性に加え 市場流動性 も同じくらい重要な位置を占めていると 私は理解しています。とりあえず インフレ懸念という意味からすると 資金流動性に注目でしょうか

2)財政、金融 両建ての緩和策となった場合
来年6月までに実施される英総選挙で 政権を取ると信じられている保守党が 思ったよりも 緊縮財政策を取らなかった場合 きょろきょろ 、既に歴史的な金融緩和策を取っている英国では インフレ懸念が高まらざるを得ない

3)金価格高騰
これは 最初のところでも書きましたが 現在の金価格高騰は 将来のインフレ懸念を先取りしているのでは ないか?という点


短期的なインフレ率高騰理由として筆頭にあげた VAT 15%から 17.5%へ戻る点ですが 本日 ガーディアン紙に 消費者の味方とも思える記事が載っていましたので ご紹介します

今週月曜日(28日)は 英国では 振り替え休日となりました。例年ですと 買い物客のピークは クリスマス前の週末土曜日なのですが、今年は 28日振り替え休日が 最高の買い物客数を記録。この背景としては 単なるクリスマス後のセール目当ての客だけではなく、今週金曜日(1月1日)からのVAT上げに先駆けて 安いうちに買っておこうという客が ストアーに押し寄せた為です。

見方を変えれば 前倒しで買い物をした消費者は 来年 VATが元に戻った後は しばらく消費を控えるでしょう。それを懸念した小売業者の一部は VATが元に戻る来年以降も 最初の1~6ヶ月の間 VAT据え置きキャンペーン  を繰り広げると宣言!内容は ストアーにより様々なので 一部 紹介します

・英最大手スーパー:テスコ(Tesco)
全店一斉で据え置きキャンペーンは やらず、各店舗が 独自のキャンペーンを行う。期間も 対象物品も 店舗により 様々ですが、据え置き期間は 1月末くらいまでを念頭に置いている模様

・英大手スーパー:アスダ(ASDA)
全店で販売するVAT関連商品のうち半分 (約10,000アイテム)のVAT据え置き。しかし 期間が書いてません

・英最大手デパート:ジョン ルイス(John Lewis)
2月まで据え置き。

・英カタログショッピング最大手:アーゴス (Argos)
2010年の最新カタログが出る1月末まで 据え置き

・英衣料品グループ最大手:アルカディア (Top Shop, Bhs 等)
期間は書いてありませんが 据え置き決定。
Top Shop は 若者に最高に人気があるチェーン店

しかし 悲しい ふるーつ☆Cultivation・泣(小) 事に VATを一時的に据え置きするスーパーでも ガソリンにかかるVATは 上げます。これにより 英国のガソリン代は 1月1日から リーター当たり 約2.5ペンス値上げ びっくり 。来年4月から 燃料税が上がるので その時 更に リッター当たり 2ペンスの上げ むきー! 。そして 来年12月だったと記憶していますが 原油精製所に対する優遇措置期限終了に伴う増税 リッター当たり 2ペンスくらい ´д`トホホ だったと記憶しています。原油価格が上がらなくても 英国に於けるガソリン代は 来年末までに 増税により 10ペンスくらい 上がる予定 jumee☆surprise2 。これら増税に加え 原油価格が上昇したら 私達庶民は 一体 どうすれば よいのでしょうか? orz

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[ 2009/12/30 10:21 ] 経済 | TB(-) | CM(2)

2010年に向けて -英失業率-

本日は 失業率に関して 記事を書きます
UK employment Dec 09
最初のグラフ (GDP) を見ると一目瞭然ですが 2008/9年リセッションは 1980年来 最悪のリセッションとなっているにも関わらず 失業率は 過去2回のリセッション当時よりも 低空飛行しています(2番目のグラフ)

そんな事が可能なのでしょうか?jumee☆a この素朴な疑問に対して いろいろ調べた結果 いくつか納得出来る回答が得られましたので ここでご紹介します

1)失業手当申請/受給方法の複雑化
政府は 失業手当申請手続きを複雑化し、尚且つ 申請基準を厳しくした模様。(私は この国で 失業手当を貰った事がないので 申請資格、手続き方法は全く知りません。悪しからず..... ぺこり ) その為 実際の失業者数は 英統計局が出す数字よりも 多いみたいです

2)失業者の職種
英労働市場は 大きく分けると 4つのセクターからなります。内訳は 製造/建築業関連 約17%、小売/飲食業関連 約24%、金融/保険関連 21%、教育/医療/公務員 約27%となっています。今回のリセッションにより 一番打撃を受けた怖い 雇用市場は 金融関連セクターである事は間違いありません。具体的な数字を挙げますと 英国の全労働人口 (2,893万人 2009年第3四半期)に於ける金融関連従業者は 21.2% (2008年12月4日時点) 今回のリセッションにより 金融セクターの解雇が増えましたが 全体の労働市場における約2割ですので 以前のリセッション時と比べると 失業者数の増加は 穏やかなものとなっています。それに加え 製造業関連の失業者と違い 金融関係者は 失業手当の支給を受けず 次の雇用を探す傾向が高いので 失業者数に数えられていない可能性も あるようです

3)企業の対応の変化
これは特に製造業、小売業界で見られた変化ですが 今回のリセッションでは 企業は 従業員を解雇する代わりに 各従業員の労働時間短縮、給与削減を徹底した点です。そして 従業員側も この要求をすんなりと受け入れました

4)大学受験者数の増加
労働党政権下では 2010年までに大学進学率50%達成という目標があります。2002年に 40%台に達したものの その後 徐々に下落し 一番 最新の2007年度の数字は 39.8%となっています。2002年から 2007年までの間 大学進学率が下落した理由として考えられるものは 英景気が好調なので就職先には事欠かない為 16歳で義務教育を終えた若者が そのまま 労働市場に流れて行った (=大学進学率低下)結果だと思います。2007年からの金融不安は英経済を直撃し 就職先も限定されてしまった為 今度は 大学進学率が上昇してきました。リセッション真っ只中の今年の大学受験者数は 昨年度の12%増し となっており 一部有名大学の学部によっては昨年の2倍の受験生数を記録しているようです。つまり それだけ 就職する生徒が減少したので 失業者数として数えられない訳ですね


現在 英国の失業者数は 249万人となっています。本日発表された英商工会議所が行った 260の大企業を対象にした調査によりますと

・70%以上の企業は 2010年 賃金カット 又は 賃上げゼロを予定している
・20%の企業は ボーナスを含む諸手当の一部カット 又は 全面廃止を予定している
・70%以上の企業は 2010年第1四半期の間 新たな設備投資は 行わない

2009年同様 人員解雇をせずに 現在 雇用されている者が痛みを分かち合う形には変化がありません。その結果 当初 予想されていた「失業者総数 300万人」達成は 逃れられそうですが、2010年も 消費回復があまり期待出来ない内容と なりました。

この記事の題目 「失業率」から話題が逸れてしまいましたが 果たして 小売業界は 2010年をどのように見ているのかと思い 調べてみたところ 小売業界「2010年見通し」というものを発見しました。それによりますと

1)雇用
約33%の小売業者は 2010年に人員削減を予定
20%の小売業者は 2010年に人員増加を予定

2)売上高
80%が 2009年とほぼ同じくらいになるだろう と予想。(ちなみに 2009年は歴史的に低い売上高を記録)
20%が 2009年より若干良いと予想
言い換えれば 2009年より悪くなるだろう という予想は ゼロ

3)2010年 小売業界を襲う危機
22% 個人消費低迷が継続
20% 失業者の増加危機
16% 増税による消費欲減退

やはり 消費回復への道は険しい内容となっています。


これらを総合して考えると 来年の総選挙までには 現在の 249万人から 280万人くらいまで失業者が増えるようなイメージです。幸か不幸か イギリスは 総選挙後まで あまり 思い切った動きがとれず 金縛り状態が継続かもしれません

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[ 2009/12/29 01:48 ] 経済 | TB(-) | CM(2)

2010年に向けて -英GDP-

皆さん ご無沙汰しております。英国は クリスマス、Boxingデイも終り 今は クリスマス・セールの真っ最中!私は まだ 足を運んでいません。姪が 大学の休みを利用して ある若者向けファッションのお店でアルバイトしているのですが 客足は少ない と 昨日 言ってました。バーゲン製品の選択に関しては 昨年は よい製品を安く売ったそうですが 今年は 売れ残り(?)を安くしているだけのようです。彼女は 仕事の合間に 他のお店にも行ったようですが 全品20%引き というところも あったようです。この言葉だけを鵜呑みにすれば 昨年の「出血売り尽くしセール」絵文字名を入力してください 今年は 景気がそんなに悪くない時のセール に変化して行ったような印象を受けました。本当に 小売業界は 景気回復の手ごたえを感じて セールの対象物品を 変更させたのですかね?

前置きが長くなりましたが 本日から 数日に渡り 私の独断と偏見に満ちた英経済見通しを 書こうと思います。
今のところ GDP, 失業率、インフレ率、政策金利変更に関して、ポンド予想 を書く予定ですが 途中で 変更があるかもしれませんので 事前にお詫びしておきます

それでは GDPから 行きましょう

12月22日に 英第3四半期GDP改定値が発表されました。結果は 速報値 -0.3% →  改定値 -0.2%。ちょっとだけ上方修正されましたが マイナスである事に 変化なし。つまり G20内で 唯一 リセッションから抜けられない国は 英国だけ という厳しい結果となってしまいました
UK GDP Dec 09
このグラフは 英統計局作成の 英GDPグラフです。棒グラフは 四半期ごとの数値、折れ線グラフは 年率。これを見る限り 四半期ごとのマイナス幅は確実に縮小されており 年率でも 一旦 底を打ち 上昇基調に乗るかな?えるも という感じにも見えます。GDP上昇が 継続してくれれば 英国の赤字削減もスムーズに行くので 是が非でも頑張って欲しいものですワンダーフロッグワンダ

英シティーのエコノミスト そして 各大学の教授達を対象に行った 2010年GDP予想アンケートによりますと 全体の平均値として 英 +1.4%、米 +2.7%、ドイツ +1.7%、フランス +1.5% (EU全体平均) +1.3%、イタリア +0.9%、スペイン -0.4% となっています

果たして 2010年 英経済が どのような回復を見せられるのか 何点か思いつくものを書き出してみました

回復の手助けとなり得る点
1) 歴史的な低金利(0.5%)
2) ポンドの価値が 約20%下落したので 英輸出企業にとっては追い風となり それが 個人消費を支える事に なる
3) 英国を除く主要国が景気回復を果たしている。特に英国にとっての主要貿易取引相手である欧州の景気回復が本格化すれば 英国もその恩恵をこうむる可能性は高い
4) 英住宅価格は 2009年に底を打った可能性がある。これが 決定的となれば 英個人消費が徐々に上向くきっかけとなる

回復の足を引っ張る可能性がある点
1) 英政府が 思い切った財政赤字削減策を取るには 歳出削減、増税は避けられず それが 景気回復の足かせとなり得る
2) 第3四半期・英個人貯蓄率は +8.6% 1998年来の高さとなった。英消費者は やっと 消費に廻すお金を貯蓄するようになったのかもしれない。つまり 消費回復は 思ったよりも先の事となるかもしれない
3) 銀行のバランスシート改善に時間がかかり 貸し出しに廻る資金が不足し それが英企業の活動を妨げる危険性

今回の改定値で 一番 私が注目したのは 世帯支出 (Household Spendings)が 2008年第1四半期以来 初めて (四半期ベースで)上昇した点。果たして この「支出」部分は どこから出てきたお金なのかが疑問ですjumee☆whyL。少なくとも 英クレジット市場は回復していません。雇用状況の著しい改善というニュースも聞こえてきません。そう考えると 世帯支出が上向いたのは 単なる一過性のものと考える方が妥当なのでしょうか?

このブログでも何度も指摘しましたが 英国民の過剰とも言える消費行動が 今回のリセッションにより 修正を余儀なくされたと 私は考えています。もし それが事実であれば その過程に於いては 需要が予想以上に長い間 抑制され続ける可能性を考慮しなければなりません。過剰消費を 普通の消費性向、つまり お金がないなら 借りてまで消費しない → 適正な債務比率に戻るべきであると 消費者が認識すれば 消費は かなり長い間 抑制されると考えるのが妥当です。しかし 実際の数字として 世帯支出は上昇した というのは 理解に苦しみますよ...んー

私も こちらに住んで初めて分かった事なのですが 所謂 日本人の「貯蓄は美徳」という発想とは違い こちらでは 「借金が出来るだけの信用力がある」という発想があるようです。私は 未だに この考え方には 馴染めませんが 信用力があるんだから それだけの「現金」を持っているのと同じだ!という発想ですね。そもそも 英国の住宅ブームにより 住宅価格が高騰した為 英国民のほとんどが 住宅ローンという負債 に対し 住宅という資産 を両建てで持っています。資産価値が上がれば 自分自身を 「債務過剰人間」と認識する機会は なくなります。もちろん 「資産」は バランスシートの上だけのものであり 流動性は (実際に家を売却しない限り) ゼロ

今後 住宅価格上昇が本格化したら 英国人は また 借金消費傾向に戻るのでしょうか?現在までのところ 英消費熱は 停滞していますが 果たして それが 借りてまで消費しない という考え方の変化の結果なのか、貸し手が貸さなくなったから 消費出来ないだけなのか 正直 私にもよく分かりません。個人的には 後者のように思えてなりませんが もし そうであれば 金融市場が安定し 再び 貸し出しが正常化すれば 再び 借金による消費が再開されます。

2010年の英国に於ける最大のイベントは 総選挙である事は 間違いないでしょう。労働党、保守党、自民党共に 財政赤字削減を最優先する政策を選挙公約の筆頭に出してくると想定される為 国民、企業にとって 「おいしい」汁が吸える選挙には なりません。普通 総選挙前は 「マヤカシの選挙フィーバー」熱jumee☆SaturdayNightFeverL に 国民全体が包み込まれるのですが 来年は そうは行かないと思います。特に英国に籍を置く企業軍団は 新政権の政策内容を確認するまでは 大きな決定事項は先延ばしにする可能性が考えられます。

それらを考慮すると 私個人的には 2010年GDPに関する最大影響要因として

1)来年2月に 英中銀が量的緩和策の終了を決定するのか。もし 終了決定された場合 英国債イールドは どのような反応を示すのかが注目されます。クリスマス前の24日 英国債10年物イールドは 半年以上ぶりに 4%を越え 4.028%まで行きました。果たして これは 市場が薄い為に起きたものなのか 来年以降の英国債需要低下を先取りした動きなのか 新年からの国債市場の動きからは 絶対に目が離せません

2)上でも触れましたが 6月までに実施される英総選挙です
選挙結果に関わらず 英国に籍を置く企業は 重大決定事項を 6月以降に行う事が考えられますので 2010年第2四半期までは GDP大幅改善を 私は 予想していません

3)景気回復基調が定着する必要条件として
雇用市場の回復 と同じくらい 私が重要だと考えているのは クレジット市場の回復/正常化です。この点に関しては 政策金利変更に関して で もっと掘り下げて書きたいと思います

最後になりましたが タイムス紙に載っていた一番最新の英GDPセクター別の内訳を見ると
農業 0.7%
建築業 6.4%
製造業 合計 16.7%
(製造 12.4%、鉱業 2.6%、電力関連 1.7%)
サービス業 合計 76.1%
(金融/ビジネス・サービス 31.9%、教育関連 18.1%、流通 14.1%、交通 7%、その他 5%)となっています。


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[ 2009/12/27 21:44 ] 経済 | TB(-) | CM(10)

タイムス紙日曜版 2010年相場予想

お早ようございます。雪が凍り うちの近所の道路は完全にアイススケートリンク状態。先週木曜日を最後に 車のない生活をして痛感しましたが 非常に不便。一番辛いのは ジムに行けない事
本日月曜日が お手伝いしている算数教室 今年最後のクラス。少し早めに家を出て バスで行ってきます!

私はもう先週金曜日から 何も取引していません。来年1月から 再開です。ブログ記事は 更新しますが 毎日出来るかは お約束出来ません。クリスマスが済み次第 来年のポンド予想的な記事を書こうと思っています。

昨日 タイムス紙日曜版を読んでいたら おもしろい記事があったのでご紹介します。ロイター社が200名以上のストラテジストを対象に行ったアンケートの結果です。先ほど この記事のもとになったロイターの記事も読んだのですが タイムス紙の記事の方が ちょっとだけ 大袈裟?に書かれているのを発見しました

*世界の株式指数見通し
具体的な数字は明記されていませんが ストラテジストの大多数が 来年も 株価上昇を予想しているそうです。しかし 主要国の株価は 既に天井圏に差し掛かりはじめているのに対し 新興国市場の株価(香港ハンセン、ロシアRTS等)は まだまだ 上昇余地を残しているようです。

中央銀行は現在 出口戦略を実施しはじめたばかりですので 量的緩和策が完全に終了する時期がいつであるかは 誰にも予想出来ませんが 終了時期=株価下落開始時期 という見方は 共通しているようです。つまり 来年の株価上昇予想は 世界の株価サイクルが ブル転したという見方ではなく、市場に供給された多大なLiquidityが株に流れているだけなので 一旦 それが引いてしまうと 株価が上昇する根拠は見当たらない という考えに基づいたもの。
reuters Dec 09
このグラフを見て 腰を抜かしたのですが ロシア株 来年更に22%上昇予想です!
私の記憶では 年初から現在まで 株価は 2倍以上になっている筈です。それが更に 22%も上がるのかい?
今 調べました。
ルーブル建て 2009年オープン値 4,143 本日 9,652
ドル建て 2009年オープン値 626.85  本日 1,410.22
やはり 2倍以上になってます (私 年金の一部をロシア株で運用しているのですが 2008年の株価暴落時に ルーブル建てですと 高値 13,300台から 一気に 3,000台まで下落。今年に入って 大雑把に言えば 61.8%戻し達成と言ったところなので まだまだ 油断は禁物です)

*2010年 英FTSE100株価予想
これは (ロイター記事には なく)タイムス紙だけに載っているものですが UBSが一番強気で ここから20%上昇、次が 米シティ銀行 16%上昇、米モルガンスタンレーだけが マイナス4%予想
来年終値予想は 一番高い 6,250 から 一番低い 3,300となっています。
上昇率平均は 約6~10%となっていますので 現在の株価(5,200台)から計算すると 来年高値は 5,800台となりそうです

一番強気のUBSの見解としては 「世界的景気サイクルは 上向きに転じた。企業収益のサイクルも最悪期を脱した。しかし 英国の現状を踏まえると 政策金利は かなり低めに押さえられるであろうから 株価上昇には追い風となる。」 しかし 付け足しもあるんですよ 「だからと言って どの株を買っても儲かるという簡単な相場では ない。現在 過小評価されている薬品株、歴史的に割安感があるブルーチップ企業の株も魅力的である」

ベアの根拠は 「英国の株価は今年 量的緩和策によって支えられただけである。来年 景気刺激策は継続されないという想定でいけば 政策金利が一旦 上がるという見方に変わった時点で 株価は(2009年に上昇した分の)修正を余儀なくされるに違いない。その結果 来年末の株価予想を 4,700(現在 5,200台)とする」 と しています。
どこかのブローカーのコメントとして 「2009年の株価は ターボエンジンで走る車のようだった。世界主要国がこぞって発表した景気刺激策、それに加えて 荒れ狂った津波のような資金供給(量的緩和策)。これらの刺激策に中毒となった市場参加者達は (麻薬中毒者のように) 薬が切れたから もっとくれ と言う禁断症状を示すだろう。もしくは 今年(2010年)も 美味しい暖かい食事が目の前に置かれると期待した市場参加者が実際に口に出来るのは 冷え切った七面鳥だけになるかもしれない」と警告を鳴らしています

*GDP
米国の景気回復は 欧州よりも ずっと強いものとなる というのが一般の見方のようです。
どのストラテジストも 2010年の世界的な景気回復は 商品市場の価格上昇を支えるので オーストラリア株式指数は好感度高いッス



ここからは タイムス紙にだけ書いてある予想なので 実際に ロイター社が行ったアンケート結果の一部であるのか タイムス紙が独自に行ったものなのかは 何度 記事を読んでも不明です

バフェット氏も ボルトン氏(フィデリティーの有名なファンド・マネージャー)も マーケット参加者のやる事と正反対のポジションを持って 偉大な収益を挙げて来ました。そこで 2010年の大穴取引として

1)ドル買い
2009年3月から売られに売られ続けたドル。もちろん 基軸通貨としてのドルの地位を問う傾向は 2010年も変わりないであろうが 世界中がドルに対して否定的である現在 一番のサプライズは ここからのドル買いである。米金利が実際に上がるまでには時間がかかるであろうが 米国は 欧州や英国よりも早い時期にリセッションから抜け出せるという見方が徐々に広まりつつある事を考えると 米金利上昇時期は これらの国よりも早めになると考えるのが妥当。これが ドル買い安心感を与える可能性となり得る

2)ポンド買い
これは ドル買いほど 信仰者は いません。ただ ドル買いになるのであれば 2009年に叩き売りされたポンドも 買い戻しが入っても いいんじゃないの?というもの

3)金売り
2009年は ドル売り、金買いが 一世風靡しました。2010年は その逆が お洒落という相場感。もし ドル上昇が 予想以上に堅調となった場合 当然 金に入った資金の一部は 出て行きます。一部の金投資家は 現在の金価格(1,110ドル台)から 870ドルまでの調整を予想。

くどいですが ドル買いが本格化して はじめて 金売りという動きが出てくるという予想です(その逆では ありませんので お気をつけて)

4)新興市場国ファンド売り
2009年の間 投機筋の資金が相当 新興市場国ファンドに流れました。特に 中国の今後の動きに注目し もし (中国の景気回復が市場予想よりも低いのであれば) 新興市場国ファンドからの資金流出があるだろう という程度です。それ以上は あまり詳しく根拠が書かれていません

5)日本関連ファンド買い
JPMやフィデリティーが運用している日本関連のファンドは この10年間で 75~82%下落しました。これら以外の日本株組み入れファンドは 相当 割安感が出てきていると見るファンド・マネージャーがいるという事でしょうか

個別株としては モルガン・スタンレーは 東日本鉄道、ソニーをあげています。


いずれにしても 2010年も 株、為替ともに ボラティリティーがある絶好の取引環境にある という事でしょうか

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[ 2009/12/21 20:24 ] 売買取引 | TB(0) | CM(15)

雪景色のロンドンから

昨日 日中は チラホラ 雪が舞い降りてくるという感じでしたが 夜7時を過ぎた頃から  ドカドカ 降って来ました。うちの子供が 「学校の帰りに いつもの通り ジム に行くので 夜9時30分に 迎えに来て」 と伝言を残して ジムに行きました。私は夕方 修理が完了した車  を取りに行き 帰宅後 Tradingをせずに 新しく出来たアメリカの料理番組専門チャンネル で 「アメリカ版:料理の鉄人」をやっていたので 食い入るように それを見ました。その後 同じチャンネルで 60分で出来る簡単なクリスマス料理 なんていうのを放映していたので またまた それを見ました。さて もう8時だぞ、お腹すいた なんて思って ふと立ち上がったら 外が真っ白!え~ 慌てて 窓のところに行ってみたら もう 1メートル先が見えないくらいの極端な雪が降っている事を発見 目 。すぐ 子供の携帯に電話 jumee☆phonecallL したのですが 運動中 携帯はロッカーに置きっぱなし。仕方なく ジムの受付に連絡して 子供を呼び出して貰ったのですが これも失敗 んー (後で分かったのですが この時間は スティーム・サウナに入っていたようです)
私の家は 森から3件目にあるので 夜8時を過ぎると翌日の朝まで 車が通らないんです。当然 目の前の道は 車が一台も通らないので 雪が どんどん積もって行きました。

今回 車の修理で 非常に高いお金を払ったので この雪の中を無理して走って また 事故でも起こしたら 冗談じゃない! S・セレビシエ と思い お迎えを断念。1時間くらいしたら 子供から電話が来て 「迎えに来て」との事。断りましたよ、私。子供は プンプンに怒ってます むきー! が ダメなものは ダメ 墓ドロドクロmoz。最寄のタクシー会社の電話番号をあげて タクシー代は 私が払うから 自分で電話してタクシーで帰って来なさい と言いました。30分後 帰ってきました。タクシーの運転手の人も 新雪の中 おっかなびっくりの運転 焦る3 だったのを見て 「よかった... プロの運転手さんでも たいへんな道なんだ」 と分かりました。

今は また雪がちらほらしています。今夜 最高20センチくらい積もるみたいです。本日のロンドンの気温、最高 1度、最低 マイナス3度 手書き風シリーズ30顔5。この雪は ほとんどが凍りになりますね。ますます 外に出るのが 億劫になりました。本当は 本日から 北ロンドン唯一の日本食品店が 年末大売出しをするので 是が非でも行きたいのですが ちょっと 恐くて運転出来ません sn

1) 円売りのタイミング 読み間違いorz
私が寝ている間に 必ず 下落するドル円。私が起きている時間は いつも 89円台後半~90円台に乗ったところなので 全然 手が出ません。三菱UFJフィナンシャル・グループが 1兆円を超える過去最大規模の公募増資を実施し、その払い込み日が 来週月曜日(21日)という事です。正確には 1兆300億円(約116億ドル)。

これに対し 投信募集総額 1兆7,200億円 (約193億ドル)

公募増資の半分が 国外の投資家に渡る という憶測に対し、投信は完売するかどうか 分からない
この2つを天秤にかけ 私は ドル円が 意外と円買いになるのではないか?そこを華麗にrainbow  ドル買い、円売りを入れよう なんて 取らぬ狸を考えていたのですが 見事に外れました dokuro02

2) AIG IPOの話し
昨日だか一昨日の英FT紙に載っていた記事ですが 米保険大手: AIG (アメリカン・インターナショナル・グループ)が 香港の子会社(AIA)を通じて IPO(新規株式公開)を実施し 100~200億ドルを調達するというものでした。もちろん IPOを計画してから その審査をし 実際に上場するのは 来年春以降になるようですが このニュースが出た日 主要通貨に対し 一気にドル高となったのは 単なる偶然でしょうかね?

3)ドイツ銀行
先日の英予算編成方針で発表された 金融機関労働者に対する賞与への特別税 (25,000ポンド以上のボーナスを払う場合 雇用者(銀行)が その差額に対し 50%の税金を払う)に対する 銀行側の対策を 大手銀行の中では 最初に ドイツ銀行がFT紙に発表しました。その内容は 残酷なものですよ...ヴぁー

簡単に言ってしまうと どこの銀行も ボーナス枠を設定し そこから 各行員に対して ボーナスを支給します。ボーナス枠は 世界規模、地域規模、支店規模 となっている筈です。今回 英国での新税導入により 銀行側からの税金負担が増えました。この負担分を 地域(支店)規模のボーナス枠から調達するのではなく、世界規模のボーナス枠を使用する事に決定したようです。今回の新税は 英国 イギリス の行員を対象にされたものですが、英国分のボーナス枠から 増税分を差し引いたら 英国在住のドイツ銀行員の手取りボーナスは 極端に減ってしまいます。それは 非常に不公平なので、全ドイツ銀行員を 公平に扱う為には 世界規模の部分から 増税分を差し引き 残りを 全行員に公平に分配する という内容のようです。

こりゃ ドイツ銀行の 英国以外の行員から 不満続出 むきー! するわ、必ず

まだ この銀行以外の金融機関から 今回の新税に対する対策は 発表されていません

4) ユーロ/スイス 1.5000割れ
これって 今年3月以来 はじめてですね。3月に ユーロ/スイスが 1.45台まで下落し やや戻りかけてきた1.47台で スイス中銀は 推定50億ユーロ規模の介入をしました。この結果 ユーロ/スイスは 一気に 1.53台まで戻しましたが 果たして 今回は どうなんでしょうか?

今週に入ってから スイス買いを推奨していたブログがあるんです。私の知り合いでもある西原さんのFXスマート トレイディングです。これを最初に読んだ時 どうして スイス買いなのか 私には全く理解出来ませんでした jumee☆whyL。そして 未だに 理解出来ていません かおまる(笑) たぶん ユーロ/スイスの売り(結果としては スイス買い)は ユーロ下落があってはじめて 成り立つもの、つまり ユーロ売りストラテジーを基本として成り立つ売買なのかな と 勝手に理解していますが どうなんでしょう。
しかし スイス中銀 地味にしてますね カエルさん(ショック)

本日 スイス系クレディ・スイス銀行が 和蘭系フォーティス銀行のPrime Fund Solutions部門の買収交渉を開始した事を発表しました。Prime Fund Solutions 部門とは 言い方を変えれば フォーティス銀行内部のヘッジファンド・
ビジネスです。クレディ・スイスが 果たして どの程度の金額を提示するのか 分かりませんが これが正式に決定されれば 一旦 ユーロ買い/スイス売りが出やすくなりますね


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[ 2009/12/18 19:31 ] マーケット | TB(0) | CM(6)

ロンドン 初雪です!

今朝 午前10時30分にお医者さんの予約があったので出掛けましたが その時は まだ 大丈夫でした。終わったのが 昼12時過ぎ。外に出た途端 既に 木々は真っ白になっていました。本当は 帰り道 食料品買出しに行くつもりでしたが 何かあったら 嫌なので 真っ直ぐ帰宅。すぐにPCつけて 為替取引をしよう と思っていたのですが、車を駐車してから 「うちのまん前に住んでいる一人暮らしのお年寄りは 大丈夫かな?」と思い 一応 ドアとノックしてみました。そうしたら 「お茶を飲んで行きなさい」と言われ 3時間ほど ゆっくりしてきました。家に帰って PCをつけたら ユーロ/ドルが買いになっていたので あまり考えずに ロングにしたら ほぼ 本日の高値でした。さっき 1.4550下抜けしたところで損切り。なんてこったです

1)某 オーストラリア系銀行 豪ドル買い/ユーロ売り 豪ドル買い/円売り 推奨

私は 豪ドル取引全然 やりませんが この銀行は 上の2つのポジションを推奨しています。
通常 マーケットでは EUR/AUDでプライスを出しますが この銀行は AUD/Euroとして ターゲット 0.67 (Eur/AUD 1.4925  ちなみに現在のEur/AUDは 1.6170近辺)、AUD/円 ターゲット 100 としています。
理由としては 中国の景気回復が本格化してきたので 2010年は 商品価格の上昇を招き (中国の景気回復 そして 商品価格上昇は) オーストラリア・ドルの上昇要因となりうる。
それに対して 欧州は ユーロ加盟国の財政赤字削減を順調に進ませる為に ECB金利上げは 市場予想よりも かなり遅れるのでは ないか?それに加え 輸出にマイナスに働くユーロ高を出来る限り 阻止する為にも ECBは (他の主要国中銀に比べ) 金融緩和の継続を余儀なくされ それが ユーロ安に繋がる

円に関しては 2010年 円は キャリー取引のファンディング通貨となるだろう という予想に基づいてのようです

2)ギリシャ 木曜日 24時間ストライキ
ギリシャの共産党系組合が 木曜日 24時間ストライキを実施するそうです。対象となる人達は 一部の公務員、医者、湾岸労働者、ジャーナリスト、教師 となっています。
ストライキ突入の理由として 資本主義が犯した過ち(財政赤字)の犠牲になる必要は 全くないので 断固として 自分達の権利を主張する というものらしいです。


3)GCC 湾岸協力会議 通貨統合に合意
昨日から2日間 クウェートで行われていたペルシャ湾岸6産油国で構成される湾岸協力会議(GCC)の席で (6カ国のうち)4カ国による通貨統合協定に合意した模様です。6産油国とは サウジアラビア、クウェート、バハレーン、カタール、オマーン そして UAEです。最初の4カ国が通貨統合参加組、オマーンは 3年前 既に離脱を表明しています。UAEは GCC中央銀行が 自国のアブダビではなく サウジアラビヤのリヤドに設立が決定した今年の5月 へそを曲げて 通貨統合から離脱しました。
新しい通貨の名称は まだ 決定されていないようですが ある新聞では Gulfo という呼び方をしていました。その理由は このGCC単一通貨は ユーロを参考にするので Gulf の Euro という意味で Gulfo という呼び方をしたのではないか?と 私は勝手に想像しています。

現在のところ 単一通貨導入のスケジュールは 特定の期限が設定されていません。ユーロ自体が 発想から現実までに 40年という時間を費やした事を考えれば GCC単一通貨誕生までには 何年という単位の年月が必要となりそうです。クウェートの蔵相の談話では 導入までに 最長10年は かかるだろう という事でした。

この話しが順調に進めが進むほど 世界の原油埋蔵量の4割を占めるこの地域の単一通貨が 将来 原油取引の主要通貨と成り代わるという見方は根強く それが ドルに対する信任の低下に繋がる危険性が非常に高い為 Gulfoの進展からは 目が離せません

ユーロ圏で 最大の経済大国:ドイツは 他の加盟国と平等の位置関係を維持していますが、Gulfo加盟国4カ国間の力関係は どうなるのでしょうか?世界最大の原油輸出国であり 中東最大の経済大国であるサウジアラビアが 全てを支配する体制へ移行しないと よいのですが....

4) 格付け会社 ムーディーズからの警告
簡単に言ってしまうと 赤字削減が一番 難しそうな国は 現在のところ スペインであるが、英国も (格下げまでに)残された時間は 限られている という警告を発しました。
一番 最初に書いたギリシャのストライキもそうですが 同社は 財政赤字削減を何年にも渡って継続する事は 国民に対して 多大な困難を押し付ける事になり それが ストライキ、暴動などを起こすきっかけとなり得るとしています。

私も 年末近くに書こうと思っている「2010年のポンド相場感」には 英中銀による量的緩和策が来年2月に終了した場合 一体 誰が 英国債を買ってくれるのか?正直 非常に不安です。詳しい数字は まだ 調べていませんが 私の記憶が間違っていなければ 2009年度の英国債発行総額 と 英中銀が行った量的緩和策の枠組み額は ほぼ同じくらいだった筈です。正確に言えば 違いますが 大雑把に言ってしまえば 発行された国債は全部 英中銀が買い支えたと言っても過言ではない状態だったと理解しています。その唯一の買い手である英中銀が それを止めた時 一体 誰が 買ってくれるのでしょう?

まぁ これは また 改めて 書きますが そんな訳で 私は英国の将来に対し あまり 薔薇色の気分には なれません。しかし 果たして アメリカは どうなんだい?となると これまた 懐疑的。唯一 頼りにしていた(?)欧州が 最近 ズッコケ始めてきたので こりゃ 2010年は メチャクチャな相場展開になるのかもしれない と 気を引き締めているところでもあります

ps
雪の影響か 非常にPC 調子悪いです

私が ユーロを ド高値でロングにした時、某米系投資銀行が ユーロ買い推奨を出した直後だったそうですがっくり
ターゲット 1.55 (今後3ヶ月以内) どこにストップを置いているのか 私は知りません

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[ 2009/12/17 03:14 ] マーケット | TB(0) | CM(9)

今度は オーストリア系銀行危機

ギリシャに続き 今度は オーストリアですんー 

オーストリア第6位の銀行:Hypo Group Alpe Adria (ヒポ・グループ・アルペ・アドリア)の国有化が昨日 発表されましたが 本日は 第4位:Oesterreichische Volksbanken (フォルクスバンケン)が オーストリア中央銀行と金融監督庁の監視リストに載った という報道が オーストリアのDie Presse という新聞に載ったようです。

私は 2008年11月に 欧州系銀行の誤算、今年2月に 東欧危機によるユーロ売りという二つの記事を書きました。この頃から既に 今回のオーストリア危機は 十分に予測可能だったとも言えます

恥ずかしい事に 私は このHypoなんとか銀行という名前を聞いた事がありませんでした。調べてみると Alpe と Adria という名前が示すように この銀行は 欧州/東欧中に支店網を持つ銀行のようです。Alpe(アルプス)の名前の通り オーストリア、イタリア、リヒテンシュタイン地域、 Adriaの名前の通り アドリア海沿岸諸国 (旧ユーロスラビアですね、簡単に言ってしまうと) スロベニア、クロアチア、ボスニア、セルビア、モンテネグロ各国です。

先週末 このHypo銀行が危ないと連絡を受けたオーストリア中銀 Nowotny総裁は 政府に 同行の国有化を進言 jumee☆phonecallLしたのですが どうも話しが進まない 焦る 。最終的には 同総裁が ECB トリシェ総裁と 独連銀 ウェーバー総裁に頼み込んだ ぺこり みたいです。で 最終的に 両氏が オーストリア首相、財務相に 直ちに同行を国有化するよう 半ば 強制命令を下し jumee☆loud laugh1  やっと 国有化に漕ぎ着けたようです。
E europe
このグラフは 欧州系銀行の誤算 という記事で使用した古いチャートです。本日のWSJ紙を読んだところ オーストリア系銀行の東欧に対する融資(債務)残高は GDP対比 70%となっています。このチャートを作った昨年11月時点では GDP対比 85%となっていますので 少しは改善したのかもしれません。

ユーロ圏は ずっと以前から PIGS(ポルトガル、アイルランド、イタリア、ギリシャ、スペイン)諸国の格下げ怖い や 増え続ける赤字 かおまる の話しで持ちきりでした。それにより 国債市場では PIGS諸国の国債イールドと 独国債のイールド差が どんどん拡大(PIGS諸国に不利)していますが 為替に関しては ほとんど 影響を及ぼしませんでした なんでやねん 

私達マーケット参加者は 米国の銀行が危ない ほげー 、英国の銀行の不良債権処理が遅いブーイング  等の理由を背景に ガンガン ドル売りを進め  ポンドを叩き潰しました  。しかし どれだけ PIGSが危なっかしくても 東欧危機の現状が 果たして どれだけ深刻なものなのか パンダ汗 疑問を投げかけませんでした。つまり 言い方を変えれば ドルとポンドは これらの材料が織り込まれ済みですが、ユーロは これから 織り込み始めようとしたばかり とも言えます。

それを反映してか 昨日(月曜日)の午前中 ある金融機関が 推定額20億ユーロという膨大な額面  の ユーロ・プットを購入した模様です。ストライクは 1.36~1.40 の間をいろいろ、期間は 2ヶ月 (2010年2月中ですね)
このオプションの購入動機が ドル安の一部修正としてのユーロ・プットなのか、はたまた 今回の ギリシャ/オーストリア危機を嫌気した 本格的なユーロ下落予想に基づいたものなのか が 知りたいです。タイミングが よい ですね、それにしても

まぁ 1.36~1.40は 今のところ 少し 遠いですが、短期的には 年末までに期日を迎える ユーロ DNT 1.4500-1.5300 に注目です。と言っているうちに ユーロ 今 1.4516まで下げてますよ!

 
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[ 2009/12/16 02:21 ] ユーロ危機 | TB(0) | CM(4)

英11月 CPIまで あと16分

お早ようございます。ゆっくりコーヒーなんか飲んでいたら もう 朝9時過ぎてしまいました

あと16分で 英CPI発表です。予想 11月 +1.8% y/y (前月 +1.5%)

先月(10月) CPIは 今年の2月以来 初めて プラス転しました。本日発表される11月も 10月同様 プラスの予定です。一番のプラス要因は ガソリン高。うう~~~ん、ガソリン高 というのは ちょっと言い方が悪いかもしれない。昨年11月 ガソリン価格が10%下落したんです。ですので 今年の11月のガソリン代は 昨年同月比 かなり上昇している事になるので それが 11月CPI押し上げ要因と なる と言い換えた方が 分かりやすいかもしれませんね。

食料品は 昨年11月に上昇したので 昨年同月比としては 変更なし。

先日の予算編成方針でも確認されましたが 来年早々 VATが現行15%から 17.5%に変更され これも CPI押し上げ要因となります。つまり 今後 数ヶ月は 英CPIが上昇する傾向となります。

しかし 一般的な見方としては この<CPI上昇傾向>は一過性のものであり 持続性のあるものではないという点。来年VAT上げが実施されると CPIが一時的に 英中銀ターゲットレートである2%を上周り 下手すると 3%近くまで上昇してしまうのではないか?というアナリストの見方もあるようですが これだけを理由に 英中銀が政策金利を上げるとは 思えません。

私が個人的に ひとつだけ気にしている事は コアCPIが 全然 下がっていない事。今年に入って CPI自体は 約8ヶ月連続で下落したにも関わらず コアCPIは 2ヶ月だけだったと記憶しています。そして 毎回 予想より 高めの数字が発表されている点。つまり 私たち 英国在住者は デフレだ リセッションだ という割りに 思ったよりもデフレの恩恵(?)を受けていないのかもしれません

もう時間があまりないので 一旦 記事にします

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[ 2009/12/15 18:14 ] 経済 | TB(0) | CM(0)

英前倒し総選挙の可能性

先週水曜日(9日)にダーリング財務相より発表された英国予算編成方針後 一斉に行われた世論調査。この週末の各紙は その結果を報道しましたので それをまず ご紹介します

タイムス紙日曜版
2,044人を対象に 12月10、11日に実施
労働党支持 31% (前回比 +4)
保守党支持 40% (前回比 ±0)

保守党リード 9%

インディペンデント紙日曜版
1,001人を対象に 12月9、10日に実施
労働党支持 24% (前回比 -3)
保守党支持 41% (前回比 +4)

保守党リード 17%

メイル紙日曜版
2,036人を対象に 12月10、11日に実施
具体的な労働党、保守党の支持率は書かれていませんが 保守党リード 11%
(過去2ヶ月間に行われた世論調査では 保守党リードが 14%、15%だったので 予算編成方針後の調査では 保守党リード差が縮まった事になる)


先週の予算編成方針発表後 俄かに 前倒し総選挙説が高まってきました。大方の世論調査に於ける「労働党と保守党の差(保守党リード)」が縮まって来たのが 最大の理由。もし 前倒し総選挙が実現された場合 最有力選挙日は 先日 このブログでも紹介した2010年3月25日。もし 空振りに終わった場合は 2010年5月6日が 現在のところ 最有力候補日となっています。(2010年6月3日までに 総選挙は実施されなければ なりません)

しかしねぇ~~~ 英国に住んでると 「前倒し総選挙」という掛け声に素直に反応できないんですよねぇ。2007年夏 「サブプライム問題」という言葉をアメリカ経由で初めて耳にした直後 ブラウン首相は 解散総選挙に打って出るのではないか?というニュースが 連日 TV,各紙を賑わしていました。しかし 党大会などの日程をこなしているうちに ノーザンロック問題が持ち上がってしまい もう 総選挙どころではなくなったという 暗い過去があります。この当時の話は このブログでも取り上げておりますので お読み下さい。リンクは これ と これ です。

今回 労働党が敢えて2010年5月を待たずに 3月に前倒し総選挙をする根拠は 先ほど 申し上げた「保守党リードの縮小」だけでなく 選挙準備期間を短くする、それに加え 選挙資金を集める時期を短縮する事により それらが保守党に不利に働くようにする という 非常に政治的なセコイ(でも 非常に大事な事ですが...)事が理由として挙げられているようです。

この週末 保守党カメロン党首に対するTVインタビューでは カメロンさんは 「前倒し総選挙 歓迎」という内容の話しをしていました。

これとは 別に、保守党は 英財務省幹部と共に 政権獲得後に実施する思い切った歳出削減策を 連日残業して 練っているようです。これは 英国の格付けトリプルAを維持を念頭に置いた行動。

本日朝方 ポンドが 100ポイントほど 上昇した背景に この<歳出削減に前向き>なニュースを好感したという事実を挙げている報道がありますが、たぶん 今朝のポンド高は ドバイ/アブダビ関連ニュースを好感した事に加え ずっと このブログでも記事にしているCadburyが Kraft社の買収提案をそっちのけにして 米Hersheyと個別交渉に突入した という噂を受けてかと思います

それでは これから 算数教室へ行ってきます。今日は全然 取引しませんでした。火曜日から 頑張ります。
今日は ドル円 88.25/30が固ければ ドル円 買いたいな と思っていますが ずっと外出するので 何もやらずに おきます

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[ 2009/12/14 21:48 ] 政治 | TB(0) | CM(2)

ギリシャ 財政赤字対策 来週発表

昨日から2日間に渡り ブリュッセルでEU首脳会議が開催されています。その席で 当然課題として挙がったのが ギリシャ問題 手書き風シリーズ30顔5 。先ほど ギリシャのパパンドレウ首相が会見を行い、「来週 企業経営者や労組幹部と会談した後、財政赤字の削減計画について大枠を示す」と語りました。WSJ紙によると 来週発表される赤字削減計画は 来年1月19日に行われるEU首脳会議で 再度 議論される模様。しかし そんな先まで 議論を延ばしても 大丈夫なんですかね?困った。 

南アフリカのある銀行のストラテジストが ブルーンバーグとの電話jumee☆phonecallL インタビューで 「ギリシャとアイルランドは 来年末までにユーロ圏離脱の可能性もある」 という厳しい内容の発言をしたようです。そのストラテジストの話の内容ですが 「いくら ユーロ加盟国間で協力しあうピース  と言ったとしても 黒字国が一時的に 赤字国に財政黒字を移し変えるようなメカニズムは存在しない。そんな事が起こったら 世界中の投資家が ギリシャ救済を先取りして 独国債を買う代わりに (イールドの高い)ギリシャ債を購入して 救済を待つ姿勢を取るに違いない。現在 独債とギリシャ債のイールド差は 約 200ポイントを越えたところだが、来年には このイールド差は 400ポイントまで拡大する危険性があると思っている ´д`トホホ 。同様に 独債とアイルランド債のイールド差も 現在の 170ポイントから 来年中には 300ポイントまで拡大すると予想している パンダ汗 。念の為に付け加えるが 過去5年間の 平均イールド差は 独/ギリシャが 67ポイント、独/アイルランドが 43ポイントである。金利下げ、通貨切り下げという手段を持たないこれらの国は 最終的に 早ければ2010年中にも ユーロ圏からの脱落に追い込まれるかもしれない。」というもの
私も昨年末に ユーロの将来 という記事で ユーロ存続の危険性を書きました。お時間があれば 是非 お読み下さい
Greek yield Dec 09
昨日 EUの最大の経済力を誇るドイツのメルケル首相は ユーロ加盟国が被っている困難は 全ての加盟国共通の問題となる。ひとつの通貨を共有しているという事は 共通責任を背負っている事を意味する」という内容の発言をしています。内心 いいのかな?そんな発言してしまって ・・・ と私は思いました。

みなさん もう忘れてしまっているでしょうが 私は このブログで今年の2月に 元連銀総裁:ペール氏の記事を書きました。リンクは これ です。これは その時 に ペール元総裁が仰った言葉です

*重債務国、特にアイルランドやギリシャ、は デフォルトの危険性がある jumee☆sweat2Rb 
*重債務国がユーロから離脱した場合のコストは非常に高くつく
*離脱した国は 市場の信認を失い その結果として 為替相場は50-60%下落し 同時に 金利は糸が切れた凧のように上昇する可能性がある えぇ 
*EU債権国による債務国への援助は パンドラの箱を開ける事になる 焦る 
*世界的規模のリセッションにより ドルの基軸通貨としての価値は下がる
*その結果として ドルはプレッシャーを受ける事になる

この発言から10ヶ月経った現在 どれもこれもが 思わず納得!うん の内容です。

果たして ギリシャが来週 どのような財政赤字削減策を提示してくるのか 分かりませんが、もし 市場が それを不十分と判断すれば ギリシャ債のイールドは更に上昇(価格下落)します。そうなると 「利回りの上昇 → 利払い負担増加 → 国債の増発」という悪循環 orz が繰り返され にっちもさっちも行かなくなる可能性が出ますね。そして それが 他のPIGS諸国に飛び火しかねません。

実は ギリシャ以外でも 国債が昨日から ドスンと売られている(イールド上昇)PIGS以外の国があります。どこだと思いますか?
答えは 英国です 。私は債券取引しませんが ブローカー画面には 必ず 米英10年債価格を表示しています。9日 ダーリング財務相が予算編成方針を発表した翌日の10日から 値を下げています。予算編成方針に対する不信任票を 市場参加者が投じているという証拠でしょうが 単に一過性のものなのか 継続性のあるものなのか 私には判断する能力がありません かおまる この状態が続いた場合 果たして 来年2月に英中銀が 量的緩和策終了を決定出来るのでしょうか?

英国在住の 私の未来は どうなるの? 困ったもんです 

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[ 2009/12/12 02:26 ] ユーロ危機 | TB(0) | CM(4)

クウェート の ナメんじゃぁねぇ~~よ!作戦

中東SWFのひとつである The Kuwait Investment Authority (KIA クウェート投資庁)は 2008年1月に取得した30億ドル相当にあたる米シティー銀行優先株を 普通株に転換し (シティ株全体の約5%に相当) 全て売却、11億ドルの利益 拍手 パチパチ  を出したそうです。この突然の動き え~ は 今後 KIAが シティー銀行との取引関係を大幅に縮小する前触れではないか絵文字名を入力してください と波紋を呼んでいます。ここで 「突然」 という言葉を使った理由は 今年9月の時点で KIAは 「シティー株は長期投資目的で保有しており 手放す予定はない」 と 発言したばかりだからです。

FT紙によりますと クウェートが 原油売買により得た収益(オイルマネー) のほとんどは 伝統的に シティー銀行の口座に保管されており 同行とクウェートとの間では 数十年という長期に渡る良好関係が築かれていました。しかし KIA関係者の話しによると KIA長官が再度に渡り シティー銀行のCEOに面会を求めたにも関わらず シティー側は その要請に答えなかったようで、KIAは 同行のコミュニケーション欠如に 非常な不満を持ち始めました  。シティー銀行関係者によると シティー銀行前副頭取が 中東顧客と深いパイプを持っていたそうですが この人が同行を辞めて以来 中東顧客の専門家が いなくなったのが一番の原因ではないか?と語っている模様。最近 シティー銀行上層部は KIAとの関係修復に乗り出しましたが、投資顧問大手:米ブラックロックは すばやく KIAに スリスリすり寄っている よろしく みたいです。皆さんもご存知のように ブラックロックによるバークレイズ・グローバル・インベスターズ(BGI)買収の際 KIAは7億5,000万ドル 買収資金として投資しており 両社の間には既に関係が築かれています。

もし 今回の動きが シティー銀行にあるKIA口座の 全額引き落としに繋がった場合 シティ銀行は 不良資産救済プログラム(TARP)資金返済資金に窮する危険性が高くなります 。米政府は今年に入りシティ銀行に注入したTARP資金の一部を 普通株に転換し 市場で売却する計画を 最近 立てていました。しかし このKIAとの関係のこじれで 同行の株価が下がる ようですと 株式売却資金が足りなくなる可能性も出てきます パンダ汗

それに加え KIAのオイルマネーって ドル ですよね?今後 この資金を 例えば 欧州や英国の銀行に保管するような事になれば ドル売りが出るのかしら?注目!jumee☆SaturdayNightFeverL




クウェート以外の 本日のマーケットで 出た噂

1)まぁ かなり ありがちな噂ですが、日銀が 87円50銭に コールレベル を置いて帰った という噂

2)またまた 日本発ですが 投資顧問会社が 欧州売り/豪ドル・NZD買いに走ってるという噂。年末ボーナスのうち 一体 どれくらいの資金が 投信へ向かうのか 私には皆目 検討もつきませんが、ここに来て 投信の投資先が 変わってますか?教えて下さい ぺこり

3)今度は英国総選挙に関する噂が 米WSJ紙に載っているようです。内容は 英総選挙前倒し: 投票日 は 2010年3月25日か?というもの。もし 3月25日が投票日となれば 遅くても 2月中旬ちょっと後くらいに ブラウン首相はエリザベス女王 に議会解散を申し出なければ 間に合いません。このWSJ紙の記者は つい最近 保守党の議員と話しをする機会に恵まれたそうで その時 その議員は 3月まで待たずに2月に行われるかもしれないぞ!jumee☆surprise2 と脅かしたようです。労働党が敢えて 前倒し総選挙に踏み切るきっかけになるものは 世論調査で保守党支持が 40%を下廻り続ける事。参考までに 一番最近の世論調査によりますと(タイムス紙) 労働党 30%、保守党 38%、自民党 20% となっており ここのところ 毎月 労働党と保守党との支持率の差が狭まっています。

もし この噂は嘘で 通常通り 任期満了に伴う総選挙を2010年6月に行うとすると エリザベス女王に議会解散を申し入れる → エリザベス女王による議会解散宣言  →  選挙通知 → 投票日 → 議会召集と開会、女王のスピーチ →  これらの全行程が25労働日と義務付けられているので 少なくとも 来年4月には議会の解散が行わなければなりません。

5)今度は スイスからです。私が車の修理に出かけていた間に スイス中銀 Jordan理事が 介入に関する発言をしたようです。内容としては スイス中銀はスイス高を断固として阻止する為 対ユーロと対ドルで スイス売り介入を実施している というもの。「実施している」 と偉そうに言われても 過去 スイス中銀が公式に介入を認めたのは 一度きり手書き風シリーズ30顔5 しかし オジサンの口調から察すると もう少し頻繁に市場でスイス売りを実施しているのかもしれませんね。抜け目ありません ぱんだもびっくり

6)今日は 中東勢によるドル売り/ユーロ と ポンド買いが 頻繁に出ていたそうです

7)昨日の話しで恐縮ですが スズキと独フォルクスワーゲン(VW)との包括提携合意、それにより VWが スズキ株式の19.9%を 2,224億円で来年1月に取得し、スズキの筆頭株主と予定 という話しですが これは もう 既に 円買い材料として 終わってしまったのかしら jumee☆whyL 来年1月とはっきり書かれていますが マーケットは先走るので ちょっと気になりました

8)今週金曜日 ドイツ国債償還があります。金額は たしか 140億ユーロと 結構 しっかりした金額。もう 日本からのユーロ円売りは 終わったのかな?

9)これで最後です。またまた 昨日の話しで恐縮ですが 誰かが ポンド円を 英系銀行を通して15億ポンドほど売った という話しになってます。何の玉だろう?

10)ごめん、本当に これが 最後です。これまた 昨日の話しで恐縮んー ですが ムーディーズが UAE(アラブ首長国連邦) と アブダビの政府系発行体(GRI)を 格下げ方向での見直し対象とした模様

ギリシャに続き スペインも 見通しをネガティブに引き下げられて以来 中東・欧州PIGS懸念が拡大傾向にあります。その中で 敢えて ユーロを買っている中東、本当に ドル離れ本格化なのでしょうか?ドル円を そろそろ買いたいと思っているのですが 正直 迷ってしまいますきょろきょろ


追記
すっかりブログを書くのに気を取られてしまい ジムに行く機会を逃してしまいました
仕方なしに Googleをいじっていたら PIMCO の なんとかいうオッサンの記事を発見(WSJ紙)
このオッサンに関しては 今年の夏に 記事にしています。
WSJ紙の記事によると PIMCO新興市場投資部は アブダビ カタール のソブリン債、そして Ras Laffan Liquefied Natural Gas Co というガス会社の社債を買い増ししているそうですわ jumee☆uuummm1b



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[ 2009/12/11 05:24 ] 政治 | TB(0) | CM(1)

英予算編成方針の内容と感想

お早ようございます。先日 車  をぶつけてから ずっと車のパーツが届くのを待っていました。パーツ部のおじさんが発した「届き次第 こちらから連絡します」という言葉を 鵜呑みにするほど 柔ではない私は 昨日 電話してみました jumee☆phonecallL 。案の定 もう届いているとの事 手書き風シリーズ30顔5 。しかし 私がカードで支払いした時の控えが見つからないので 連絡出来なかった jumee☆uuummm1b という弁明。もう2週間 予備タイヤで運転している私としては 一日も早く 普通のタイヤで走りたい。「カードの控え紛失は そちらの問題だから 私には関係ない。もう 今日は遅いので 明日 取りに行きます」とだけ言って電話を切りました。今から10分くらい前 先方から連絡が来て「控えが見つからない限り 商品を渡せない」とか とろい事 言ってるので 切れました、私ガビーン 「It's none of my business」 この記事を書き次第 取りに行き その足で 予約をしなくても修理をしてくれる修理屋さんに行ってきます(でも ここは 最低でも1時間30分以上 待たされるのが 悩み)

昨日の英国予算編成方針ですが もう 日本でも報道されているかと思います。相変わらず 記事の更新が後手に廻ってしまい申し訳ありません ぺこり

決定事項

税金関係
*社会保険料 (National Insurance)2011年4月より 0.5%上げ これによる税収増 30億ポンド
*VAT 暫定措置 15%から 以前の税率 17.5%へ戻る、2010年1月1日~
*金融機関労働者に対する賞与への特別税
25,000ポンド以上のボーナスを払う場合 雇用者(銀行)が その差額に対し 50%の税金を払う
期間は 本日~2010年4月5日まで。これによる税収増 5億5,000万ポンド
*不動産取得に関する印紙税優遇措置は 2010年1月1日を持って終了
*法人税 1%上げは 延期
*相続税枠 325,000ドル据え置き

経済指標
*2009年度GDP予想 -4.75% (今年4月の本予算での予想 -3.5%を下方修正)
*2010年度GDP予想 +1.0~1.5%、2011年度と2012年度 共に +3.5%

公的部門借入額
*2009年度 1,780億ポンド (今年4月の時点よりも 30億ポンド増)
*2010年度 1,760億ポンド、2011年度 1,400億ポンド、2012年度 何も言ってない、2013年度 960億ポンド
*政府による公的資金を使っての金融機関救済による損失は 当初予想の500億ポンド から 100億ポンドに減少すると予想 

歳出
*2010年度 310億ポンドの歳出増
*2011~2014年度にかけて 歳出額 0.8%減少
これ 私の英語力の問題 なのですが 0.8%づつ 毎年 減少する という意味なのか、2011~14年度トータルとして たった0.8%だけ減少する という意味なのか まだ よく分かっていません。しかし 常識的に考えれば 今後 毎年 歳出削減する と考えるのが妥当ですよね
*IT関連のプロジェクト、刑務所改革実施延期等により 約500億ポンドの歳出が取りやめられる
*今後4年間で 財政赤字を半分にする。景気回復 と 赤字削減を 平行して行うには この程度の期間が必要

公務員給与
*2011年度から2年間に渡り 給与上昇率は 最高1%上限

雇用
*24歳以下の労働者で 6ヶ月以上 失業中の者は 技術取得のトレイニングを受けられるよう 保証する
*16~17歳の失業者に対し 技術取得トレイニング 又は 専門技術取得用の教育を受ける保証を 2010年度まで延長

家族
*低所得家庭の子供への無料の学校給食枠を 更に50万家族拡大
*暖房用のボイラー取替え補助金制度
約125,000家庭を対象に 古いボイラーを新しいものに取り替える際 最大 400ポンドの補助金を支給。これは 製造業支援(ボイラー生産者) と 取り替えを決断した家庭 両方の支援となる

これ以外には 環境保護関連の補助金等です


頑張ったな!頑張るぞ。おーっ。 と感じたのは お金使い放題だった労働党がはじめて 歳出を抑え始めてきた事。やはり 格付けが下がる事 んー は 是が非でも避けたいという強い意志の現れでしょうか。主要国最初の格下げ国になってしまうと 英国債の買い手がいなくなる恐れがありますからね。英中銀は来年2月以降 量的緩和策を終了するようなそぶりを見せている今 英国債が売れなくなったら イギリスという国は はっきり言って 倒産です墓ドロドクロmoz 

残念だな!悲しい  と思ったのは 今回の予算編成で得た収入を 赤字削減には 一切 使用せず 他の手当ての財源にした事。この事実だけを取って 格付け会社が英国の格付け下方修正するとは思えませんが 正直 もう少し しっかりした赤字削減への道を示してくれるだろうと期待していた私がアホだったんですかね

問題だぞ! マジで? と思ったのは 銀行員のボーナスに対する増税です。政府の考え方としては 「公的資金を注入して救済してやってんだから 少しは 出した分 こっちに返してくれ!国民の税金で お前達 生き延びてるんだから そんな多額のボーナス 払うんじゃねぇよ!」 という事なのでしょうが この措置は 問題あり と思います。その理由は 私の理解が正しければ この<25,000ポンド以上のボーナス差額への課税>対象は 公的資金援助を受けた英系銀行だけでなく 英国にある銀行全体を対象にしているからです。米系銀行のボーナスなんて 半端じゃない金額 出ますからね。
もちろん 払う側の銀行としても ボーナスとして支払う部分を 何か別の形で支払方法を変更するかもしれません。こんな事 いくらでも逃げ道は ある筈ですマイメロ。しかし 私が<問題>としている点は ロンドン・シティーは 悪い言い方をすれば 半年ごとに新税導入したり 制度/規制を変更してますので ここを拠点に置く国際的金融機関は 「もういい加減にしてくれよあちゃー 。こう 度々 制度/税制/規制変更にあってたら ロンドンに支店を置くメリットがないよ 怒る。 」 と言って フランスやドイツへ逃げてしまうかもしれません。英国はサービス産業の国です。特に金融畑で最大の力を発揮しています。それを失う事は 出来ません。政府は 木をみて 森を見ていない可能性がある と思うのは 私だけでしょうか?

微妙だな! かおまる と思ったのは 社会保険料増額の件。これに関しては 2つか3つ下の記事でも説明しましたが、社会保険料は 雇用側/従業員 両方から摂取される為 雇用側の負担増に直結します。失業率、失業者数の増加を少しでも緩和させたい政府としては この動きに慎重にならざるを得ません。しかし 今回 所得が20,000ポンド以上の人達だけを対象に実施、そして 一番大事なのは 実施時期を 2011年4月から とした事。たぶん 2つの理由が考えられますね。ひとつは 景気回復がある程度 しっかりしている時期まで待ちたかった点。そして もっと大事なのは 今回 IT関連の予算を凍結した部分の財源を 2011年度からは確保したい、その為には 社会保険料上げはやむをえないと判断したからでは ないか?と思います。やはり 政府も政府なりに考えていたんでしょうかね。しかし 私の本音としては 長い目で見ると 雇用回復の道を妨げる危険性が漂っていますので 保守党が政権を取ったら 果たして この点をどうするか 注目しています

この社会保険料 0.5%上げの影響ですが
年間給与所得 20,000ポンド以下が1,500万人 に対し 20,000ポンド以上は 1,000万人

30,000ポンドの収入がある人は この変化により 年間 90ポンドの収入減となります
40,000ポンドの収入がある人は 年間 190ポンドの収入減
50,000ポンドの収入がある人は 年間 220ポンドの収入減
75,000ポンドの収入がある人は 年間 250ポンドの収入減
100,000ポンドの収入がある人は 年間 520ポンドの収入減
120,000ポンドの収入がある人は 年間 720ポンドの収入減
150,000ポンドの収入がある人は 年間 1,020ポンドの収入減
200,000ポンドの収入がある人は 年間 1,520ポンドの収入減

それに対し
年間収入が 10,000ポンドの人は 逆に 年間 110ポンド収入増 となるそうです

笑ってしまったよ!笑い。 というのは 外交官の子息の教育費削減、5時間以内の移動は エコノミー・クラスを使用 など 外務省も 苦肉の策を練っています。これにより 約1,300万ポンドの歳出減を達成

労働組合連合のオッサンは 公務員給与上げ 1%上限のニュースに対し 怒り鉄建 怒る。 です。国民の税金を銀行救済に使用し その銀行員達は多額の給与を受け取っているのに対し 公務員、特に看護婦さんや 社会福祉関係者など 弱い者を助ける職業に従事している人達をないがしろにしている と語っています。

結論として 世界主要国内で 2010年に入ってから 景気刺激策を用意していないのは英国だけの筈。景気回復に自信があるから もう必要ないという理由ではありません。刺激したくても財源がない ・・・ 。ない袖は触れないだけです。今回の予算編成を聞いた限り 労働党は来年の総選挙で勝つ為の予算というイメージは あまり受けませんでした。とすると 来年6月からスタートする予定の保守党政権が 今後 どういう財政政策を発表するか(既に 新税導入を含む増税を示唆しています)に焦点は移る と言ったところでしょうか。
目先の問題に関しては とりあえず 格付け会社による英国のソブリン債格付け下方修正は 免れたように思います


それでは 車の修理に行ってきます。たぶん 待ち時間が相当あるはずなので 下手すると ロンドン午後3時くらいまで 戻れないかもしれません (今 午前10時30分くらい)

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[ 2009/12/10 19:38 ] 政治 | TB(0) | CM(0)

ギリシャ国債 格付け引き下げ

ドバイの次は ギリシャ... 焦る3 という雰囲気が マーケットに漂っていましたが とうとう本日 格付け会社フィッチが ギリシャ国債の格付けを引き下げました。ドバイ・ワールドという政府持ち株会社のデフォルト懸念が ギリシャ国家が発行体である国債の格付け引き下げにまで飛び火 したという訳です。

まぁ そうは言っても ギリシャをはじめとするユーロ加盟国弱体連盟「PIGS」と 欧州国債ベンチマークである独国債とのイールド差拡大報道は 2008年暮れから今春にかけて既にされていましたので ある意味 「またか!」ほげー というイメージを私は持ちましたが....念の為に これに関する過去記事 ユーロの将来 と ペール元総裁発言 の 記事を貼っておきます

今春 PIGS問題が発生した時 欧州首脳達は口をそろえて「ユーロ加盟国で何か問題が生じたら 欧州は必ず(救済の)行動を起こす」ムキッ 的内容の発言を繰り返し 火消し役に廻っていました。しかし ここで 注意したい点は、こういう発言が繰り返されたにも関わらず EUは 救済関連特別条約 というものを作成していません。正式な条約作成は無理としても マーストリヒト条約に特別箇条を設けるとか そういう法的措置を 全く 取っていません。ただ単に 「口をはさんだだけで 行動は伴っていない」のです。しかし 世界の投資家は その「口だけの公約」に安心 ホッ ほっ し PIGS攻撃の手を緩めました。

しかし ドバイ・ショックをきっかけに また PIGS攻撃開始 です。果たして 今回も 今春のように EUのお偉方が 「まぁ 心配するな。俺達に任せておけ」jumee☆loud laugh1 という懐の深い救いの手を差し伸べてくれるのでしょうか?

個人的には 今春に最初のPIGS問題が発生した時から思っていた事が 2つあります

1)ユーロ圏 及び 他のEU加盟国におけるマクロ経済政策は、政府の債務残高や財政赤字などに関する指標を設定する「安定成長協定」(Stability and Growth Pact = SGP)によって調整されることになっています。財政赤字に関しては GDPの3%以下に抑えることが義務付けられている筈ですが この協定は 名存実亡化してしまったという事なのでしょうか?

2)ユーロ加盟国のデフォルトが現実となった場合かおまる  EU権威を脅かす危険性が高いです。だから そうなる前に救済しようという気持ちは理解出来ますが、それをやってしまうと ユーロ加盟各国の財政規律って 一体 何なんだろう?という素朴な疑問 jumee☆a が湧いて来ます。どうせ 親方(EU)が助けてくれるんだから 今のうち どんどん予算増やしちゃおう!みたいな行動に走らないとも限りません。

先週のFT紙の記事によると、ギリシャの財政赤字は 現在 GDP対比 12.7%。ドイツ銀行が最近出したレポートによると 同国の公的債務残高は GDP対比 135%。ギリシャは ユーロ使用国なので 自国通貨切り下げによる競争力強化の手段は絶たれていますが、同時に ユーロ加盟国だからこそ デフォルトせずに 現在まで生き残ってこれたS・セレビシエ  とも言えるようです。

ギリシャ政府が作成した2010年度予算案原案によると 来年度は財政赤字を GDP対比9.1%まで削減するそうですが、財源が これまた 笑えます。脱税を徹底的に阻止し その税収入を赤字削減の財源とする というもの。これを知ったEU委員会と欧州財務相達 ブーイング が ギリシャ政府に対し 年金改革も含めた確固たる赤字削減対策を練るよう 要請した模様。同時に ギリシャ中銀総裁は 政府に対し 赤字削減の7割を 歳出削減より捻出するよう提言したようです

1)で紹介した安定成長協定ですが 2006年から加盟が開始された東欧諸国の為に 2005年に一部 財政規律が緩和されました。その内容として 上記の財政赤字規律の条件を超えても、「小幅かつ一時的な場合に限り」 経済成長がマイナスであれば 過剰財政赤字とはみなされないことになりました。それに加え 不況期で急激な収支改善が難しい場合 がっくり や、累積債務の額が低くて 財政の「持続可能性」が高い場合は、赤字縮小を達成するまで一定の猶予を与えることも盛り込んだようです。

欧州委員会は EU財務相達の承認がなくても 財政赤字幅が3% / 公的債務残高が 60% を越えそうな国に対し 早期警告 を行うことができるとするなど、過剰赤字に陥らないための予防措置も強化されています。しかし それでも 赤字が全く減らない国に対して 安定成長協定では 罰金を課す制度があります。もっと詳しく言いますと 財政赤字に対する罰金は GDP比 0.5%を上限、公的債務残高に対する罰金は GDP比 2% に値する金額を EUに預託。その2年後になっても 赤字が解消されていなければ、罰金は没収されます。罰金制度を 特定国に課すかの判断は 加盟国全体の 3分の2の賛成票を持って 最終決定となります

万が一 ギリシャに対し この罰金が課されたら 同国の財政状態は もっともっと苦しくなります ガーン

もし ギリシャが 格下げだけではなく 本当にデフォルトという状態に迫った場合 どういう形にせよ EUが救済するとなると 加盟国間で 相当のモラルハザードを招く危険性があります。それを避ける為にも 欧州委員会は IMFに 救済役を押し付ける事になりそうです

ps ダーリング財務相のPBRを全く聞かずに この記事を書いてました 。これから PBRの内容を調べます うーん

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[ 2009/12/09 22:36 ] ユーロ危機 | TB(0) | CM(6)

英国予算編成方針演説 開始

たった今 開始しました

追って 追記 又は 新しい記事を書きます

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[ 2009/12/09 21:35 ] 政治 | TB(0) | CM(0)

英予算編成方針発表 12月9日 ロンドン時間午後12時30分

さて 今更 わざわざブログに書かなくても 皆さん ご存知でしょうが WSJ紙によると 格付け会社:ムーディーズが 英国ソブリン格付け(トリプルA)の引き下げ検討を 今年4月末に続き 再度 警告 dokuro02 しました。

たぶん 今回の格付け引き下げ検討発表のタイミングは 明日水曜日 ロンドン時間午後12時30分より ダーリング財務相によって発表される予算編成方針 = プレ予算案(PBR Pre-Budget Report) を意識したものと 勝手に想像しております。

イギリスは日本と違い 毎年3~4月に 予算案を発表し、約半年後の秋から冬にかけた時期に 政府が翌年度の予算が成立される前に 検討している改正に関しての情報、英国の経済に関する最新の予見と、公共予算に関する予測などを発表します。それを 予算編成方針 = プレ予算案(PBR Pre-Budget Report)と呼んでいます。今回のPBRは ダーリング財務相にとっては 3度目となり たぶん 最後のもの がっくり となるでしょう。

明日のPBR発表に先駆けて 私個人が 最も注目している4点をご紹介します

1)リセッション関連 (経済活動の安定化)

2)公的債務削減の見通し
今年4月より始まった新財政年度から現在までの税収入額は 12.9%落ち込んでおり、4月の予算案で政府が予想した 約8%の落ち込み(4,650億ポンド)をはるかに越えてしまっています。これは 法人税収が 政府予想の -20%を大幅に上回る -30%となっている事が挙げられます

3)雇用市場の活性化

4)2010年総選挙に向けて

今年4月に発表された予算案では 富裕層 (10万ポンド以上の所得を有する層)に対する所得税を50%まで上げました。しかし 被害を受けたのは 富裕層だけではなく、私達一般庶民の財布を直撃手書き風シリーズ30顔5 した ガソリン税上げを忘れてはなりません。その後 暫定措置として 2008年12月1日から 2009年12月31日の間に限り 付加価値税(VAT)17.5%から15%への下げを発表。しかし VATカットは 消費刺激を伴う景気回復の助けにならないだけでなく 増税は 財政赤字削減に全く寄与しないという最悪の結果 となっています。(VATは 来年1月より 元のレベルへ戻ります)

来年総選挙で 政権交代は避けられない事実となっている今 赤字削減に対し どの程度 真剣な対策が講じられるのか 正直 疑問ですが、現在 英国が抱えている赤字問題は 政党を超えた国家の問題にまで悪化している為 真剣になって欲しいものです。

歳入拡大を念頭に置いた増税として考えられるものは....

1)VAT(付加価値税)利率上げ
VAT 1%上げ=50億ポンド税収増 という計算になっています。

2)VAT控除の一部/全面廃止
イギリスは 食料品 、子供用服/靴、書籍/新聞 等は無税扱いとなっています。そして 家庭用のガス代のVATは 17.5%ではなく 5%となっています。
もし 現在 VAT控除されている子供服等に対し 一律 17.5%のVATを課した場合 その税収は 120億ポンド、一律 5%のVATとした場合 税収は 30億ポンドになるそうです
しかし これは 相当 国民の反感 ブーイング をかいますから 無理じゃ ないかな?と 個人的には 思っています

3)所得税上げ
所得税1%上げると 税収は45億ポンドとなるそうです。

しかし 平均的年収 25,000ポンドの人を例に取ると 所得税1%上げは 毎週 約3ポンド50ペンス相当の負担、VATを1%上げた場合は 毎週 1ポンド相当の負担に 値するそうです。最初の1)で述べましたが VAT1%上げによる税収増 50億ポンド、所得税1%上げによる税収増が45億ポンド と ほぼ同じレベルとなる為 国民にとっては 間接税であるVAT上げの方が ありがたい絵文字名を入力してください 結果となります

3)キャピタル・ゲイン税 (譲渡益課税)上げ
現在 18%ですが 所得税最低税率の22%まで引き上げられるのでは?という話しも聞こえてきます。しかし 今年度のキャピタル・ゲイン税の税収(1年分)予想が 約25億ポンドですので 税収増という観点からすると 特に魅力的には見えません

4)社会保険料(National Health)上げ
保険料率を 0.5%上げる事による税収増は 45億ポンド。しかし 私 この保険料率の計算方式 よく 分かっていません んー 。2002年だったかに 計算方法が大幅に変わり 以前は従業員の所得から自動的に引かれていたものですが この年を境に 雇用側/従業員 両方から摂取されるもの びっくり へとなりました。その為 この保険料率を上げるという事は 雇用側の負担増に直結します。失業率、失業者数の増加を少しでも緩和させたい政府としては この動きに慎重にならざるを得ません ムム… 

まだまだ 歳入拡大に関して 私が見落としている点は 多々 あると思いますが、今のところ VAT上げが一番 効果があるのかな?という見解に 勝手に 達しました。

言い忘れましたが 暫定措置を取っているのは 上で挙げたVATだけではなく、イギリスのアキレス腱である不動産市場を活性化する為に 住宅所得時に発生する印紙税にも適応されています。詳しく申しますと、2008年夏までは イギリスで家を買うと 家の価格が 0~125,00ポンドまでは ゼロ%、125,000以上~250,000ポンドまでが 1%、250,000ポンド以上~500,000ポンドまでが 3%、500,000ポンド以上は 4% となっていました。しかし 2008年9月3日から 2009年12月31日に限り 印紙税ゼロ%の範囲を 0~175,000ポンドへ拡大し、1%の範囲を 175,000ポンド以上~250,000ポンドへと狭めました。最近の不動産市場回復のニュースを受け 政府は この<ゼロ%範囲拡大>措置を延期する事は しないだろう と 思っています

参考までに 回のPBR(昨年11月)の記事のリンク、  今年4月の予算案に関する記事のリンク その1、  その2も つけておきます。
UK net debt Dec 09
最後になりますが 冒頭で申し上げた格付け見直しですが、公的部門ネット債務残高の増大ぶりは 恐いものがあります。つい先日 欧州委員会が発表した英国の公的部門ネット債務残高予想は 今年度 対GDP比 60%、2020年度 160%、2040年度 406% 絵文字名を入力してください、2060年度 760% jumee☆a S・セレビシエという驚異的な数字をあげています。もちろん この数字は 今後 英政府が債務削減に対する努力を怠った場合、そして 今後 増加するであろう年金支給額の増大を念頭に置いて弾き出された数字です。まぁ これが現実となったら 私 イギリス捨てるしか ありませんが その頃 日本も 酷いんだろうなぁ.... ´д`トホホ

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[ 2009/12/09 00:04 ] 政治 | TB(0) | CM(0)

主役交代なるか?

皆さん 今晩わ 日曜夜10時少し前です。
明日月曜日は 朝6時半起きで 丸一日中 外出。相場は 全く 見れません。
今週まんなかくらいから だいぶ 時間が自由になります ニコニコ。 横向き 。(車の修理部品が まだ 届かないので それが届いたら また 丸一日 修理工場に行きますが....焦る3 )

本当は もっと長い記事を書きたいのですが、明日の外出の前に やる事 山積み んー 、そして 朝早く起きる為には 早寝 寝る をするのに限りますので ザッと書きます

金曜日 NFPを境に 相場の波が変わりかけているように見えます。
FX index Dec 09
私が勝手に ここ最近の相場の主役と決めていた「金」は 一旦 調整に入ったのかが ここからの最重要注目点。もし 入ったのであれば サポートは このチャートの下のライン 1080辺り、あと 個人的には 1064台くらいまで 行ってもよさそうかな と思っています。

このチャートを見る限り 金曜日の終値で 短期的なサポート/レジスタンス ラインを 綺麗に抜けているのは ドル、円、スイス、ユーロ。しかし ほとんどの通貨は 50日線辺りで 踏みとどまっています困った。。下手すると 今週金曜日の終値が また 50日線より上で終り 「やっぱり また 金上昇、ドル売り相場に逆戻りか?」という事にもなりかねません。

その中 唯一 サポート と 50日線両方を 綺麗に抜けているのは 円 

どういうきっかけにせよ 金が また 思い切った上昇を見せない限り 相場の主役は 円に移ったのかもしれません。米10年債イールドが チャートのレジスタンス (3.76くらいでしょうか?)を 抜け その時の金利上昇が 「悪い金利上昇」でなければ ドル円は 一旦 93円台くらいまで やって当然のようにも見えます。とりあえず 今週終りくらいには 何か 答えが出そうです。

告白パンダ汗 
恥ずかしいですが このドル円の上昇には 乗れていません 
火曜日に 戻って来たら 入るところを探します 頑張るぞ。おーっ。

ps 頂きましたコメントへのお返事は 火曜日に させて下さい。いつも 返事が遅くなって ごめんなさいぺこり

pps 拍手 ありがとうございました。大雑把な訪問者数が 分かりました。改めて 御礼申し上げます jumee☆thanks4

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[ 2009/12/07 07:13 ] マーケット | TB(0) | CM(6)

円キャリーに関するレポート内容

下の記事に 追記 として レポート内容の一部を和訳しましたので ご査収下さい

NFP まで時間があるので ジムに行って 汗を流してきます!
[ 2009/12/04 19:51 ] マーケット | TB(0) | CM(0)

今朝のマーケット

お早ようございます
昨日 夕食の支度をしている時 少しだけ注意散漫な瞬間があり その時 包丁で人差し指を ザックリ 切ってしまいました dokuro02。久し振りに こんなドジをしてしまいsn  情けないやら痛いやら。記事を書くのに 人差し指が使えないと こんなにも不便だったのか と 改めて 痛感

また あとで 他の記事を書くかも知れませんが、取り急ぎ 伝達事項

1)ポンド買いの噂

通常 ロンドン Fix時間というのは ロンドン午後4時ですが、ロンドン午前11時 Fix時間に ポンド買いオーダーが大量に出る という噂が まことしやかに流れています。ロンドン11時のFix という事は もしかしたら フランクフルト Fix時間かもしれません。いずれにせよ この噂でポンド堅調。 

私個人のトレードでは、夕べ 1.6580割れで 売りサインしたが出たので ショート、利食い 1.6496、ストップ B/E を入れておいたら ストップがついていました ´д`トホホ

2)某米系投資銀行 来年 ドル円 100円目標レポート

私自身は 実物を読んでいませんが、内容は以下のようなものみたいです

現在の88円台から ドル円を売る根拠(たぶん ドルを売る根拠 というより 円をロングにする根拠でしょうね....)が見当たらない。
85円が下抜けすると 80円が視野に入ってくる為 日本の当局は 介入レベルを85円あたりに置いている可能性もある。
しかし 世界主要中央銀行が 金融引き締めに移行しない限り 日本が独自に 介入に踏み切ったとしても 効果は薄い 。同社は 金融引き締め移行時期を 早くて 2010年第2四半期と 見ている

取り急ぎ 記事を更新します

追記

2)ドル円 100円目標レポート ですが 大方の内容が分かりました。しかし どこを読んでも 「100円」という明記はありません。たぶん 私が見たものは レポートの一部だけなのかもしれません

とりあえず 私が勝手に和訳しましたので ここに載せます

Time to fund in Yen instead of Dollars?

当行は かなり長期に渡り 円ブルの相場感を持っておりました。ここに来て 当行がずっと目標として掲げていた85円達成を遂げた事もあり これ以上の円買いポジションは リスク・リワードの面から見て 面白みに欠け始めて来たと思います。ドル・ショート・ポジションを現在でも保有しているのであれば 一旦 利益確定をする方が得策と思えると同時に 円をファンディング通貨 (キャリー取引に於ける 借入通貨)として位置付ける時期に来たようです。

2009年の為替相場を一言で言い表せば 「輪転機相場」となります。特に 米英両国が代表的な例ですが 両国の中央銀行は 市場へ ジャブジャブに資金供給し その結果 そうではない国の通貨(オーストラリア、ニュージランド、ブラジルをはじめとする新興国)に対して 激しく売り込まれました。

米英両国の通貨は 量的緩和策の終了が成功した と 市場参加者が太鼓判を押すまでは 買い通貨としてのトレンド変換は難しく 2009年に失ったドルやポンドの価値を取り戻すまでには まだまだ時間がかかる と当行は見ております。 

現在の円のレベルを考えると 2009年の売り通貨であったドル を 2010年には 円 とするアイデアは 収益獲得の最大のチャンスとなる可能性がある為 今後 相場の成り行きを注意深く 見ていく必要があります。

それでは どうして 当行は ドル円が そろそろ底値に近いと考えているのか を説明しましょう。
私達は 日本の当局は 円高を85円近辺で阻止させたいと考えている と思っています。その理由は 一度 85円が抜けてしまうと そのまま 過去最悪の円高レベル、80円割れを試す事になるからです。日銀は 2004年3月16日以来 一度も為替介入を実施していません。そして 最近のドル安に対し つい最近までは それほどの抵抗も示しませんでした。当然 日本は 円高になると国内景気が停滞しますが 日本人は 世界の不均衡是正というG20のテーマを最優先し 円高による国内景気停滞に関しては 寛容な姿勢を貫いてきました。

世界主要国が 出口戦略を語り始めた今 日銀は臨時決定会合を召集し 10兆円を供給する新型オペ導入を発表し 私達を驚かせました。たぶん これは 日本政府が 今後の景気展開に ある種の不安を抱き始めたからと 理解しています。

日本が ここに来て「量的緩和への姿勢を明確に示した事」は 行き過ぎた円高に対する断固とした介入の可能性をも高めたようです。最近 バーナンキ総裁が 「強いドル」は世界経済安定に不可欠 という発言をした事を考慮すると、世界同時協調介入の可能性が 全くない訳でも ありません。現在のドルの価値に対して不満を抱いている国は 多数あります。それに加え 欧州圏、カナダ、ニュージランド、スイス、ブラジル、香港、中国 そして それ以外のアジア諸国では 米政策金利の低いレベルに対しても不満を持っています。

ドルの価値が安定する事は 世界各国の希望を満たす最善の策であるようです


ps 下の記事への拍手 ありがとうございます 。一日 どのくらいの人達が このブログを読んでくださっているのか 楽しみです!

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[ 2009/12/04 18:28 ] マーケット | TB(0) | CM(3)

トリシェ

トリシェ総裁記者会見の質疑応答で たった今 記者の中から

Q: メルセデス ベンツが Cシリーズの生産拠点を ドイツからアメリカ(アラバマ州)へ移転した事はご存知だと思います。こういう決断を下すきっかけとなったユーロ高について どういうお考えをお持ちですか?

トリシェさんの答え:
強いドルを支持する。私の友達であるバーナンキ総裁も 全く同じ考えだ


私の声 (誰も聞いてませんが....):
あのさ、この記者は ユーロ高に関して質問してるんであって ドル政策ではないんですが....


また 追記します

FT記者からのQ:ギリシャのでフォルトに関しての 総裁の見解をお願いします

総裁:私は ギリシャの新政権による財政政策の舵取り能力を 心から信頼しています

Q: ドバイに関する総裁の意見は いかがなものでしょうか?

総裁: 現在までのインパクトは 穏やかなものになっている。ドバイに対する警戒心を持ちつつも 現在は静観している。

「ドバイの次は どこか?」という質問に対しては 総裁は コメントしていません。

*金利関連決定事項

現在のECB政策金利 1%据え置き決定、この金利水準は適切なものである
12ヶ月物LTRO (資金供給オペ)は12月16日の第3日目が最後となることを確認する。
最後の12ヶ月物LTROは 今までのような1%固定金利では なく、参加者のビッド金利の平均値 (the average minimum bid rate of the MROs )を採用
6ヶ月物の資金供給オペは 来年3月31日をもって終了
政策金利決定は 全会一致
12ヶ月物LTRO金利は コンセンサス

最後となる12ヶ月物LTROに関してですが ブルーンバーグ社が行ったエコノミストへのアンケートでは 19名中 18名が 1%固定金利を予想していました


GDPとインフレ率に関して
2009年GDP成長率見通しは -3.9%~-4.1%レンジ (9月時点 -3.8 ~ -4.4%レンジ)
2010年GDP成長率見通しは +1.1%~+1.5%レンジ (9月時点 -0.5% ~ +0.9%レンジ)
2011年GDP成長率見通しは +1.2%~+2.2%レンジ 


2010年インフレ率見通しは +0.9%~+1.7%レンジ (9月時点+0.8%~+1.6%レンジ)
2011年インフレ率見通しは +0.8%~+2.0%レンジ


*ユーロ
As regards the euro, you know to which extent we consider that in particular as regards the relationship with the US dollar, we have a very important stake in the US dollar to be strong. It is clear that it has been the position of the US authorities, and I am speaking of course of the Secretary of the Treasury, Tim Geithner, as well as the Chairman of the Fed, Ben Bernanke. I have already said, but I repeat it, that I have noted with the utmost interest what the Chairman, my friend, Ben Bernanke, said in the economic club in New York a few days ago. Namely, we are attentive to the implication of changes in the value of the dollar and I am quoting him and I consider that this speech was an important one. I think this clearly gives you the way I am looking presently at this issue of the relationship between the euro and the dollar."


トリシェさんの会見を聞いていて 私はつくづく 欧州大陸の事を 知らないんだな と痛感しました。出口戦略=即刻の政策金利上げ では ないことは 理解しています。しかし 12ヶ月物LTRO の 1%固定金利を外し フロート制にしたからには その金利が 12ヵ月後(2010年12月中旬)の金利水準を示唆する事になるのも 事実です。私は 金利マーケットで働いた経験がありませんので 詳しい事は わかりませんが、スウェーデンで 今回の12ヶ月LTROと ほぼ同じ内容のオペがあるそうですが、その金利水準は 政策金利 プラス 30bps上乗せとなっているそうです。もし そうであれば 12月16日の12ヶ月物LTRO金利は 1.30%前後となり それがそのまま 来年12月時点のECB政策金利水準として織り込まれる事になるのでしょう。現在の 1%と 1年後の1.30%と そんな変わりはないと言われればそれまでですが どうしても しっくり行きません。

私の記憶が正しければ 欧州大陸の銀行は ルーマニア、ハンガリー、ラトビアをはじめとするバルト3国、ポーランド、トルコ、ロシア等に10兆ドル相当の融資がある筈ですし それらの融資の一部というより大部分は 2010年中に 返済期限を迎える筈です。これらの融資返済の見通しが全部たったので もう1年物の資金を供給する必要がなくなったのでしょうか?だから 今回の12ヶ月物が最後となり 金利も固定からフロートへと変更したのでしょうか?

欧州系銀行が大丈夫なのであれば ユーロ加盟国内のPIGS各国は どうなのでしょうか?これらの国は 自国の赤字処理の見通しが立ったのかしら?このブログで何度も繰り返し伝えていますので もう聞き飽きたと言われるかもしれませんが、ユーロ加盟国の問題点は 金融政策はECB、財政政策は各国の政府 という非常に難しい舵取りを迫られています。つまり 両者(ECB と 各国政府)間での 個別な駆け引きが出来ない為 どうしても 弱い者達(PIGS)は 強い者達の金利水準を押し付けられたまま 自国の政府に「財政政策の舵取りだけを頼りに」赤字対策を練らなければなりません。
うまく言葉に表せませんが なんだか しっくり来ない記者会見、トリシェ総裁発言となっています。まだ 自分の中で 消化できていません


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どの方法がよいのか考えた結果 この記事 右下にある <拍手>の数で把握しようと思いつきました

そこで 皆さんにお願いです。

12月4日(金曜日) この記事を読まれた方は お手数ですが 拍手ボタンをクリックして頂けますでしょうか?記事内容が よいからこそ 頂ける拍手ですが、今回だけは 大目に見て下さい (笑)

たしか 拍手は 一回 クリックすると 2回目からは カウントされない筈ですので 正確な数字が分かります。

金曜日に 私が新しい記事を書いたとしても そちらではなく この記事に1回だけ 拍手を下さい
ご協力 よろしくお願い致します


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[ 2009/12/03 23:01 ] ECB 欧州中銀 | TB(0) | CM(0)

ゴールドマン・サックス 2010年推奨トレード

ゴールドマン・サックス ロンドンの 超有名なチーフ・エコノミストである ジム・オニール氏が 「私が勧める2010年推奨取引は これ!」という内容のレポートを出したそうです。もちろん 私が そのような貴重なレポートを実際に手にする事は不可能ですが 英テレグラフ紙が 内容の一部を載せています

世界的に有名なエコノミストさんの意見ですから 素直に聞くのが一番なのでしょうが、ポンドに関しては 全く 反対の意見を持っている私としては 抵抗感がありますね....

1)ロシア株式 買い
私はロシア株 というか ロシア全体の政治、経済状況に関して 全く勉強不足で これと言った<見解>を持ち合わせておりませんが、自分の年金の一部を ロシア株で運用しているので 個人的には上がって欲しい.....ミッフィもどき

2)ポンド買い/NZD売り
オニール氏によると ニュージーランド中銀による利上げは 市場が予想しているよりも ゆっくりとしたペースで進むのに対し、英国の利上げ幅は 予想より大きく 現在~2011年後半までに 300ポイント(3%)の利上げが行われるという相場感に基づいたもの

同時に オニール氏は 2010年の英国は G5国の中で アメリカに次ぎ 2番目に好調な経済成長を遂げると予想しています。そして 2011年には G5国中 一番成長率が高くなるという予想も しています。

天下のオニール氏に盾突きたくないのですが、私は 2010年は ポンド買いの年には ならんだろう....と 思っています。これに関しては 年末近くになったら ポンドに関して記事を書こうかな と思ってますので その時に また....

たぶん オニール氏は 歴史的に低いレベルにあるポンド/NZDに目を付けたのかもしれませんね

3)トルコ クレジット売り
こういう取引をした事がないので とばします

4)5年物CDS スペイン売り/アイルランド買い
私 CDS取引した事がないので 売買方向がこれで正しいのか よく分かりません。しかし テレグラフ紙の記事を読む限り 不動産バブルが弾けたスペイン と アイルランド、オニール氏自身は アイルランドの財政再建が スペインよりも 早く行われると予想。

5)ポーランド・ズロチ買い/円売り
オニール氏は 日本円を Dog Food (ドッグ・フード 犬の餌)と呼んでいるのですが、この表現が 何を意味しているのか 分かりません。少なくとも 英国に住んでいて 日常生活で この言葉をスラングとして使用した経験がありません。これから英国人に聞いてみます

最後になりますが これが ゴールドマンによる 主要国のGDP予想ッス
GS 2010

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[ 2009/12/03 17:27 ] 売買取引 | TB(0) | CM(12)

ECB金融政策理事会に先駆けて

マーケットから 3日間 離れていただけで こんなにリハビリが必要になるとは思っていませんでした。
このブログでは 先日に続き ドバイ やばい その3 の記事を書こうと思っておりましたが、今のところ UAE中銀による緊急流動性供給措置などにより 一時的にせよ 沈静化しています

とりあえず 私個人的には 今週の目玉として 木曜日の ECB金融政策理事会、そして 金曜日の 米NFP を考えていました。その中でも ECB理事会と その後に行われるトリシェ総裁の記者会見は 絶対に見逃せないイベントとして とらえています。ですので 本日の記事は ECB理事会に関して 書く事にしました。

木曜日ECB金融政策理事会の見所は 2点

1) 政策金利 現行の 1.0%に据え置き、金融緩和からの出口戦略の輪郭を示す見通し

2) 2010年の経済成長に関するスタッフ予想発表


まず 1)出口戦略の輪郭 に関して 書きます

先週 独連銀ウェーバー総裁が 「ECBと政府による景気支援は 既に限界点に達した。これ以上 出口戦略を無期限に延期することは出来ない」 との認識を示しました。その発言と前後し ビーニ・スマギECB専務理事は 「ECBが危機対策の一部を解除した場合、金融市場は それを 利上げの下準備と みなすべきではない」 とも述べています。同時に 「出口政策は段階的に行われ、中銀が実施した非標準的措置 と 金利水準 という 2つの側面を伴う」  「出口政策が遅れるほど利上げを開始した際に調整が大きくなる。出口政策を先延ばしすれば 痛みも先延ばしできるが、最終的に 痛みが大きくなる」 と指摘しています。

簡単に言ってしまえば 中央銀行が 市場の過剰反応を恐れる為に その時に最も必要とされる決定事項を遅らせるような判断をとってはならない という事でしょうか

そして 一番最近では ドバイ・ショックが表面化する数日前に トリシェ総裁が 「非標準的措置の解除は 段階的かつ時宜を得たものとなるが、これについては 次回12月の理事会で検討することになろう」 と 語りました。

それでは ここで言う「非標準的措置解除」とは 具体的に 何を示しているのでしょうか?私は ずっと為替畑で働いてきたので 金利方面のニュースには 非常に疎いんです.... とりあえず いろいろ調べてみましたが たぶん これに違いないと思うものをご紹介します。

それは 12月16日に実施される 12ヶ月物LTRO (Long Term Refinancing Operations 資金供給オペ)の金利 です。

ユーロ圏に於けるLTRO (資金供給オペ) は 原則的に 期間:3ヶ月として実施されていた補助的な資金供給手段でした。しかし リーマン・ショック以降 オペ期間が多様化され 今年の春以降 1%固定金利の12ヶ月物が 導入されました。一番最初に12ヶ月物LTROが実施された今年の6月、その時の供給額は 4,420億ユーロに達しました。9月30日に実施された第2回目は 供給額が 当初予想されていた1,350億ユーロを大幅に下回り 750億ユーロに留まりました。この大幅な減額の意味するところは 銀行に対する信頼感が上昇し始め 金融市場も徐々に立ち直り 体力が回復した と受け止められいる模様。その結果 資金需要が低迷しているのであれば 今回12月16日のオペ金利が 引き上げられる可能性があっても 当然ではないか?という議論のようです


*今回のLTROも 今まで同様 1%固定金利 とする意見

年末を控えている現在 わざわざ オペ基準を変更し 無駄な市場混乱を招く危険性がある事を ECBが実施する訳がない という考え方。もし この予想が当たり 1%固定金利で オペが実施された場合は、今回が最後の1%入札となる可能性が高いので 参加者が殺到し 違う意味で マーケットが混乱する可能性は あります。

今回の12月物LTROが最後となった場合 来年以降 LTROは 1,3,6ヶ月物のみとなる模様

*固定金利では なく、1%に いくらかの上乗せ金利が発生した場合

ECBによる 初の金利上げ示唆と 市場は受け取り 予想以上の混乱を招く危険性があります。この時の12ヶ月物オペ金利が 12ヵ月後のECB政策金利のベンチマーク・レートとして 一人歩き するでしょう。

この ’オペ金利に上乗せすること’は 出口戦略の一歩とみられています。

この記事の最初の部分でも書きましたが ビーニ・スマギ専務理事が述べているように 「ECBが危機対策の一部を解除した場合、金融市場は それを 利上げの下準備と みなすべきではない」 「出口政策は段階的に行われ、中銀が実施した非標準的措置 と 金利水準 という 2つの側面を伴う」 これは 正論なのですが マーケットの最初の反応は こういう<正論>は 一旦 どこかに置いといて  イケイケ・ヤリヤリ利上げムードとなる可能性が非常に高いのではないか?と 個人的には 思っています。

そして 第一段階の興奮が少し冷めた・・・ ところで トリシェ総裁の記者会見が始まります。たぶん 総裁自ら 決定背景の説明をされ その一言一言で また 一喜jumee☆yippee3L一憂びっくり。その後の質疑応答の時間には 記者達からの質問が多数出てくるでしょうから また あっちこっち jumee☆stretchingR2 jumee☆stretchingL2と振り回される。やっと一夜明けてから月 言われなき興奮状態から覚め 冷静に<ECBの今後、出口戦略について>を考える事になるのかもしれません

2) 2010年の経済成長に関するスタッフ予想発表

たぶん 2010年度 ユーロ圏GDPは 現在の予想 +0.2%から +0.7%くらいへの上方修正が行われると予想されています。ただ 正直言ってしまいますと 0.2から 0.7%に修正されたから 利上げ時期を急ぐというほどのインパクトなし。
2011年度 GDP予想は +1.3%、インフレ率 +1.6%と予想されているようなので 2010年に入ってから 出口戦略開始といったところでしょうか?

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[ 2009/12/03 01:14 ] ECB 欧州中銀 | TB(0) | CM(5)
プロフィール

N20   (松崎美子)

Author:N20   (松崎美子)
東京でスイス系銀行Dealing Roomで見習いトレイダーとしてスタート。18ヶ月後に渡英決定。1989年よりロンドン・シティーにあるバークレイズ銀行本店Dealing Roomに就職。1991年に出産。1997年 シティーにある米系投資銀行に転職。肉体的・精神的に限界を感じ、2000年に退職。その後、憧れの専業主婦をしたが時間をもてあまし気味。たまたま英系銀行の元同僚と飲みに行き、証拠金取引の話しを聞き、早速証拠金取引開始。

口座残高ゼロ経験あり

セントラル短資FX (株)さんで 連載スタート
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FXダイレクトプラス
2012年11月16日より毎週金曜日に連載を担当することになりました。 皆さん是非ご覧下さい !
~丸わかり! ロンドン発
★欧州経済事情~
欧州の注目テーマを一刀両断!

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私も新イーグル・フライで
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