まず 本題に入る前に お礼です。昨日の記事 (皆様へのお願い) に対し たくさんのコメント、メイルを頂きました。本当にありがとうございます

。個別のお返事は 今夜、明日にかけて 書かせて下さい
さて ほりけんちゃん さん から 既に コメント欄で質問を頂いておりますが 本日のインディペンデント紙の記事について 私なりの見方を書きたいと思います。
どうして こんなに 記事を書くのが遅くなったのかと申しますと、前財務相 中川昭一氏死去の記事を 今朝 目にしたからです。つい先日 氏に関する記事を読んだばかりでしたし まだ56歳という年齢でもありますので 最初 記事の見出しだけを見た時 あまりに驚いて

素直に頭に入って来ませんでした。しばらく 画面を見つめているうちに 「本当の事なんだ...」と少しづつ 事実を受け止める用意が出来始めました。
特に 贔屓にしていた政治家では ありませんが やはり 56歳というのは若すぎます。
このショック

で 相場が頭に入って来なくなってしまったので 気分を変える為に 水泳

に行きました。
土砂降りの中

帰宅し 車を停めて 外を見たら お隣の奥さんが タオル地の帽子を被って 玄関の脇に立っています。しばらく 見かけなかったので 立ち話をしようと思い 声をかけました。彼女は 「つい1時間前に キモセラピー(化学療法)から戻って来たところなの」と 話しを切り出したのです。この女性は 年齢50歳代後半、ロンドン マラソンをはじめ フルマラソンを何度も体験しています。ロンドン以外にも英国内に2箇所、欧州に2箇所 別宅を持っているので 時々 2ヶ月くらい姿を消す事もあります。今回も しばらく見かけなかったので また ヨーロッパに行ってゴルフ三昧なのだろう くらいに思っていたら キモ セラピーだったとは......中川氏のショックを忘れる為に水泳に出かけた帰りに 今度はお隣のニュース、もう 完全に相場に入れなくなりました

。
前置きが長くなって ごめんなさい。本題のインディペンデント紙記事「
The demise of the dollar (ドルの消滅)」に入ります。万が一 この記事を知らない方の為に ロイターに載った短い記事を添付しますね
英インディペンデント紙は6日、アラブ湾岸諸国が原油取引での米ドル利用中止に向け、ロシア・中国・日本・フランスと極秘に協議していると報じた。
同紙がアラブ諸国と中国の銀行関係者の情報として伝えたところによると、円・元・ユーロ・金などの通貨バスケットの利用が協議の中心となっている。
また、原油取引の通貨バスケット建てへの移行は9年以内の実施が提案されているという*原油取引を ドル建てでなく 他の通貨で行う可能性このブログでも
その可能性について書いた事があるくらいですので、ニュース性に対する意外感は 全くありませんでした。2003年にロシアが自国通貨を ドル連動

バスケット通貨連動制へ移行した瞬間から 基軸通貨としてのドルに対する評価は 怪しげなものへと変化して行った と言っても過言では ないでしょう。もちろん ロシアは アメリカ (そして ドル)を叩き潰そうと考えて この行動を取った訳ではなく ロシアの貿易相手は ユーロ使用国が圧倒的に多いので 為替リスク削減の為に決断したと理解しています。
*記事の内容の どの点に対し 驚いたのか? 1)ニュースが出るタイミング 2)密議の席に フランスと日本が いた とされている事 3)記事を載せた新聞が 俗っぽいタブロイド紙ではなく インディペンデント紙であった事 4)記事を書いた記者が Fisk氏であった事 この4点でした。
どうして G20,G7が終わった今 この記事が出たのか?100歩譲って この記事の内容が本物であったとして どうして 出すタイミングが「今」なのか が よく分かりません。
そして 密議の席に フランスと日本がいたんですって?

フランスは アフリカ北、中、西部を植民地にしていたのと同時に 中東地域では シリア、レバノンを支配下に置いていた歴史があります。だから この密議にも 一役からんでいるのかもしれません。しかし もし それだけが理由であれば どうして 英国が からまないのでしょうか?

中東全域 元英国の保護下と言っても過言でない歴史をもつ英国=ポンドを バスケットに入れなかった理由は 何なのでしょうか?最後になりますが 英国不参加以上に不思議なのは 日本が入ってる事。マジッすか?

日本って いつも 最後に貧乏くじを引く役

だったと思うんですが これをきっかけに 一躍 ゴルゴ13のような<秘密>裏の世界

に 足を踏み入れたのでしょうかね?
*この記事の信憑性もし このすっぱ抜き記事が 裸のお姉ちゃん

が売り物のタブロイド紙に載ったのであれば ここまで反応しなかった筈。過去 インディペンデント紙が 嘘八百のでまかせ記事を書いた という記憶も ありません。この記事を書いた記者に関しては また 後で書きます
英国には タブロイド紙ではない 正式な新聞は4部あります(FT紙を除く)。ガーディアン、インディペンデント、タイムス、テレグラフ紙。名前を書いた順番に左寄り

右寄り。だからといって テレグラフ紙が右翼団体の新聞である訳では ないので 誤解のないよう お願いします。インディペンデント は その名の通り 左右どちらにも属さず 独立姿勢を貫いています。
ロンドン市場開始後すぐに この記事に名前が挙がった国だけでなく 一部のOPEC加盟国から 「否定コメント」が 続きました。これは 当たり前の反応ですね。私も記事を 何度も読み返しましたが ニュースの出所が定かでは ないのが 非常に気になります。
しかし 出所が怪しげであろうが 各中央銀行/政府首脳が否定しようが マーケットの反応は鈍く、NYが参加した後も ドル安/金上昇相場は継続中。債券は動意なし。株価は上昇
世界最大のドル所有国である中国と日本が 本気でドル安を加速させるような事に合意するのか?

まぁ これは 今 すぐに実行という事ではなく 2018年となってますので 今後9年の間 ずっと ドルを投げるのかい?投げたら 凄い事になりまっせ

GCC(湾岸協力会議)が 2010年にGCC単一通貨を設立するのは 個人的に 無理だろう と思っています。2010年発足という事は あと2ヶ月以内に 単一通貨移行準備完了しなければなりません。
あれ?2010年というだけで 2010年1月1日 では ないのかな?

ごめんなさい その辺の事 よく調べてません。
しかし この記事が本当であれば 逆に GCC通貨統合は予定通り 2010年に発足し 中国元の完全変動相場制移行も秒読み段階に入っているという事なのでしょうか?
*この記事を書いた記者名前は Robert Fisk、博士号を取っているので Fisk博士と呼ばなければなりません。私 一度だけ オサマ・ビン・ラディンのインタビューをした人という事で この方の名前を聞いた記憶があるのですが どういう方かは 全く 知りませんでした。
調べてみると Fisk博士は 英国でも名だたる中東専門特派員

であり ニューヨーク・タイムス紙は 「英国で最も有名な海外特派員である」と説明しています。名誉あるジャーナリストである数々の賞を取っており 本も数冊 出版しています。1976年から30年間 ベイルートに住み アラビア語は現地人並みの流暢さ。オサマ・ビン・ラディンと直接 インタビューした記者は 世界でも数名ですが その中の一人であり、合計3度(1993、1996、1997年) 独占インタビューに成功しています。ずっと インディペンデント紙中東特派員という肩書きで記事を書き続けているようです。
ブルーンバーグだったと思いますが 英系銀行のアナリスト弁として 「この記事が Fisk博士によって書かれたものである以上 市場参加者は 「嘘つけ、このインチキ野郎!」と無視出来なかった。彼が 金融/経済担当レポーターでない事は よく分かっているが 彼は優れたジャーナリストであり 専門は中東である」 と語っています
最後になりますが この新聞記事を受けて ドル安加速しましたが ポンドの上げは 緩やかなものに終わっています。その最大の理由は 本日発表された英製造業、鉱工業生産指数の数字が 腰を抜かすほど 弱かったので ポンド売りが湧き出てきました。それに加え この<原油取引バスケット通貨>の中にポンドは含まれていない事

も ポンド買いを躊躇させた理由
過去数週間の相場展開を語る際 ドルの強弱を前面に押し出した解説を目にしますが、私は 個人的に 今までの動きの半分以上は クロス/クロスの動きであると 思っています。
ポンドは ずっと キャリー取引では 運用通貨の立場を貫いていましたが ここに来て 借入通貨へと変身

しています。運用通貨(ロング)から借入通貨(ショート)へのポジション調整により 相当量のポンドが売りサイドとして マーケットに流れ出して来たのでは ないでしょうか?
そして 本日のアジア時間に出た原油バスケット通貨構想のニュースが出て 相場は一転 ドル主役相場になり もう ポンドの需給は メチャクチャなのかもしれません
いつまた ドル主役相場から 隠れクロス/クロス相場へ 移行したり 戻ったりするのか 分かりませんから、
ポンドだけでなく 全通貨 対ドルでのサポートやレジスタンスが 機能しない場合を想定し ポジションを取るのが賢明かと思います。<相場の主役>を自分なりに決め セコセコ ポイントを積み上げ 後追いをしない と 徹底するのが いいのかもしれません
自信がないなら 休むも相場 かもしれません
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