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英中銀 インフレーション・レポート後の感想

コメント欄で 常連のくぁ~っさんから 英中銀四半期インフレーション・レポートに対する私の感想を書いて欲しいという要望がありました。非常に難しい要望です んー 

普段 私は インフレ・レポート発表と同時に行われるキング総裁記者会見を見ず その時間を為替/株式指数取引にあてています。夕方にでも改めて 英中銀ホームページで インフレ・レポート記者会見の録画を見ますが、本日は ブルーンバーグテレビをPCに載せ 同時中継で見てみました

キング総裁記者会見で 特に 注意を引いた点

・インフレ率は今秋に1%を下回る可能性が高い
・現状の金融政策金利、量的緩和枠続行と仮定すると 2年後のインフレ率予想は 1.4%となる
・英金融システムは 脆弱な状態が続いている
・銀行バランスシートの回復には まだまだ 時間が必要
・信用状況、資産価値の減少、民間債務は 英景気回復の妨げとなっている
・インフレーション・ターゲットを長期間 下回る事を回避する為 先週量的緩和枠の拡大を行った。これは 非常に理にかなった行動である
・市場が 量的緩和枠拡大に驚きを示した事に 驚いている へ~ 
・資金供給は 期待したほどには 増加傾向にない

キング総裁によれば 「先週 量的緩和枠拡大した事は インフレ率を ターゲットレンジに近づける為には 当たり前の行動であり、その(当たり前の)行動に対し驚きを示したマーケット参加者/エコノミスト達に対し (キング総裁自身が)驚きを示した」というくだりを読んで 半分納得 半分 未だに納得出来ない私です 絵文字名を入力してください 

いくつか前の記事に 私は 英政府は 量的緩和策実施により 金融機関による貸し出し増加 → 消費増大 → 物価上昇 →  投資家のリスク志向上昇 というポジティブな効果を期待していました と書いた記憶があります。
これをもう少し 掘り下げてみましょう

本日キング総裁が記者会見で語ったように 政策金利がゼロに近づけば 次に取れる手段は 量的緩和しか ありません。量的緩和を実施する事により 
1)金融機関が抱えている流動性不安を鎮め 貸し出しや 株式/債券投資意欲を促す
2)債券購入により 長期金利の先行き動向を低位安定させ 市場に安心感を与える
3)金利低下安定による景気下支え効果
4)デフレ・スパイラル回避
5)通貨安を通じて 輸出競争力をつける

ノーザンロック国営化決定後 それ以外の金融機関が流動性不足による連鎖破たんする恐れを抑え込み、金融のシステミックリスクを解消する事には かろうじて 成功したと言ってもよいと思います。しかし 今年3月から量的緩和策を実施から5ヶ月たった現在でも 企業、個人向けの<金融機関による融資増加>が 現実に行われていません。

これは 果たして
その1) 英系金融機関が抱え込む不良債権額は予想以上に大きく、ここにきて 新たな融資を拡大するという行動=リスクテイク能力 は 持ち備えていない 
その2) 私は あまりにも<迅速な 目に見える結果/成果>を期待しすぎており デフレ時の<時間軸>を (私自身が) 正確に理解していない事が理由 かおまる 
または その両方なのでしょうか?

量的緩和策実施に踏み切る以前から 英金融機関/企業は バランスシートの改善(負債削減)、設備投資の縮小、人員整理を通じて 企業が抱える過剰部分の切捨てを行ってきました。最近の英経済指標が連続して好調であった理由は これら過剰部分の切捨てが じわじわと効果を表してきた賜物だと思っていました。しかし 物価下落と景気悪化が相乗的に進むデフレスパイラルから 完全に抜け出したと言うには 時期尚早である事も 事実です。

日本を例にとって見ても 銀行の不良債権処理に どれだけの年月が かかったことでしょうか。ウルトラ超過流動性が完全に機能するまでに 気が遠くなるほどの時間が必要だったという事実です。しかし 時間はかかりましたが 最終的には銀行貸出は改善しました。

となると 英国も同様に 今後 何年という時間を経て 金融機関のバランスシートが健全化し 私達が期待するレベルの融資が正常化するのかもしれません。となると 上に書いた<デフレ下での時間軸>に 私だけでなく マーケット参加者全員が慣れる必要があるという事になりますね。

銀行による融資抑制が続く限り 本格的な消費回復は期待出来ません。つまり 英中銀は 将来 更に 量的緩和枠の枠組み拡大を実施する可能性は 限りなく高いものとなった と言っても過言では ないと思います。それに加え 現在 0.5%である政策金利据え置き期間は 下手すると 2010年末くらいまで続くかもしれません

また 改めて記事にしますが 来年6月までに行われる総選挙で 野党:保守党が政権を取った場合 数々の増税が計画されています。特にVAT上げは避けて通れないようです。これが実施されると CPI上方修正される可能性が出てきます

ここからのポンドですが 対ドルでは 一旦 1.63-1.67台のレンジかなぁ~ と思ったりしてます。TWI Aug 09
このチャートは 2年前の夏に米国でサブプライムが発生してから 昨日8月11日までのポンド実効レートをグラフにしたものです。2年前の夏 105台だった実効レートは 下落に次ぐ下落を重ね 2008年12月30日に安値 73.25をつけました。105から 73.25 の 38.2%戻しは 85.37
直近高値 91.36 と 安値 73.25 の 61.8%戻しは 84.44

最近の実効レートは 先週8月5日終値 84.62から徐々に下落し 昨日8月11日終値 83.37

とりあえず 終値ベースで 8月5日 84.62を越え 38.2%戻し近辺の 85台より上で安定推移しない限り まだ 下リスクは残っていると思いますが 再度 80台を割れて 70台で推移し続けるとも 思っていません。つまり しばらく時間をかけて 80台での底固めに入ると思っています。

逆に 早い時期に85台に乗せ そこで安定推移が確実のものとなったら 90までは 割と早く達成するように思います。しかし その場合 ドルが同時に上昇するのか ポンド上昇と反対にドル大幅下落するのか 正直 まだ 自分の結論は 出ていません

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[ 2009/08/13 01:57 ] マーケット | TB(0) | CM(6)
プロフィール

N20   (松崎美子)

Author:N20   (松崎美子)
東京でスイス系銀行Dealing Roomで見習いトレイダーとしてスタート。18ヶ月後に渡英決定。1989年よりロンドン・シティーにあるバークレイズ銀行本店Dealing Roomに就職。1991年に出産。1997年 シティーにある米系投資銀行に転職。肉体的・精神的に限界を感じ、2000年に退職。その後、憧れの専業主婦をしたが時間をもてあまし気味。たまたま英系銀行の元同僚と飲みに行き、証拠金取引の話しを聞き、早速証拠金取引開始。

口座残高ゼロ経験あり

セントラル短資FX(株)さんで 連載スタート
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2012年11月16日より毎週金曜日に連載を担当することになりました。 皆さん是非ご覧下さい !
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