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2008 06123456789101112131415161718192021222324252627282930312008 08

英中央銀行金融政策理事会

英中央銀行(BoE)金融政策理事会が本日より2日間に渡り 始まりました。明日木曜日 ロンドン昼12時に政策金利が発表されます。ロイターによると 72人のアナリスト全員が 変更なし との予想をたてているそうです。私も今回は 変更なし予想です

変更なしだったら ポンド どうなるんですか絵文字名を入力してくださいという素朴な疑問を みんな 持ちますよね、私も 同じです。先日 頂いたコメントの返事にも書いたと思うのですが ポンドって 今年になってから ファンダメンタルズでは売り、テクニカルで買い という相反する力により あっちに引っ張られ こっちへ押しやられ を繰り返してるように感じます。昨年11月に2.11をつけてから 年初には1.9336まで落ちました。5月に再度1.93台へ突入しておきながら 安値更新に失敗、しかし マーケット参加者は 戻ってもたかが知れてる、もう流石に 2.0000台は無理だろう と決めかかり 買いから入ろうとする人は皆無、みんながみんな 上がったら売り、更に上がったらナンピン売りの繰り返し。ナンピン売りの翌日 朝起きて ポンドが全然下がってないのを見て なんでやねん  気味悪くて 損切りカナシイ という展開だったと思います。ストップ用の買い以外 一体 誰がポンドを買っているのか?英国籍企業合併の為のポンド買い以外にも需要はあるのか? jumee☆whyL

IMFが発表した数字で面白いものがありました。 IMF 世界各国の中央銀行保有の外貨準備金の内訳です。リンクを貼っておきましたので 時間がある方はご覧下さい。

下記の数字は 全て 百万ドル単位です

1999年第1四半期
外貨準備金合計 1,606,057
ドル建て      882,325
ポンド建て      34,015
ユーロ建て     224,936

2006年第1四半期
外貨準備金合計  4,357,993
ドル建て       1,952,973
ポンド建て       115,857
ユーロ建て       720,098

2007年第1四半期
外貨準備金合計  5,362,392
ドル建て       2,257,764
ポンド建て       154,960
ユーロ建て       879,752

2008年第1四半期
外貨準備金合計  6,873,920
ドル建て       2,723,029
ポンド建て       203,067
ユーロ建て     1,158,409

2006年第1四半期~2007年第1四半期の1年間に於ける増加率は 外準残高全体 +23.0%、ドル+15.6%、ポンド +33.8%、ユーロ +22.2%。2007年第1四半期~2008年第1四半期の1年間に於ける増加率は 外準残高全体 +28.2%、ドル+20.6%、ポンド +31.0%、ユーロ +31.7% となります。つまり ポンドはここ数年ずっと 30%を越える伸び率を示しています。たぶん これは ポンドが他の主要通貨に比べ 常に高い水準の金利を維持している事によるのかもしれません。こういった外準用のポンド買いが後を引かない為 ポンドは金利水準が今後 大きく下落するというコンセンサスが一般的になるまでは いくらファンダメンタルズが悪くても 大暴落が望めません

それでは いつになったら <期待の>大暴落が起こる可能性が出て来るのか ですが、一番早い時期として 8月発表のBoE四半期インフレーション・レポート辺りと睨んでいます。その理由は キング総裁をはじめBoE理事達は 年内インフレ4%台突入確実 という見方を崩しません。しかし 今 英国を襲っているインフレは 英国発のインフレではないので BoEとしても自国の金融政策のみで この世界的なインフレと戦うのは かなり無理があります。これは 主要国の中銀全体に言える事ですね。
もし 現在~8月のBoEインフレ・レポートを書く迄の間に インフレは現在同様 悲惨な状態だが 見方を変えれば 行き着くところまで行った感もある となった場合を想定します。その時 英国の景気後退が激しく このままで行けば リセッション入り確実、下手すると 戦後最悪のハードランディングにも なりかねない、雇用状態も 悪化するばかり という感じになれば BoEのインフレ・レポートには  ハードランディングを防ぐ為にも早期の利下げの必要性がある みたいな内容になる可能性は十分にあると思うんです。そして これが ポンド売り誘発の引き金になると 私は思っています。

しかし...................キング総裁がいつも仰っている事→英国は 経済成長率が下がり 景気活動が穏やかになれば インフレも下がる という事が気になります。私は経済の専門家では ありませんし キング総裁 (ノーベル経済賞候補になり得る英国の代表的な経済専門家) の意見に楯突くのも なんなんですが、この記事の中にも書いたように 今回のインフレはイギリス発ではないので 果たして どこまで BoEの金融政策で対応出来るのか 正直 かなり懐疑的です。と なると、イギリスGDPは下がるが インフレは上がりっぱなし=スタフグレーション, なんてこったうへー1 という事に落ち着いてしまう危険性も十分にあります。

ちなみに 昨夜 英商工会議所のオッサンが 明日の理事会での利下げ要求を出していました。私は このブログに何度も書いていますが イギリスの雇用市場にかげりが見え始めたら イギリス経済は落ちるところまで落ちる と今でも信じています。今年5月くらいまでは 住宅価格は下落、景気も悪いけど 雇用はしっかりしてる という中途半端な安心感がありました。しかし それ以降 英建築業界の大手3社が全て減益、人員削減を発表。そして 皆さんの御記憶にも新しい小売大手:M&Sの減益発表。これにより 建築業界だけでなく、金融・小売業界での人員削減も待ったなし状態 がいこつ になりました。こうなると イギリスは腰が弱いです。どこまで落ちるか 見守って下さい 鼻血

最後になりましたが ロイター社が行なった今後のポンド予想によりますと 半年後 1.90、1年後 1.87、一部では 来年の夏くらいまでに 1.85台 という予想も出ているようです

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[ 2008/07/09 23:47 ] マーケット | TB(0) | CM(5)

欧州 税制措置

世界的なガソリン、食料品高騰に対する緩和策の一環として 欧州委員会が税制措置を講じる可能性が出てきました。今すぐ 実施して欲しいものですが 次回のEU首脳会議が予定されている10月までに報告書をまとめ それから具体的な議論に入るようです

以前 このブログでも触れましたが 欧州連合加盟国はVAT (付加価値税、日本でいう消費税です) 標準税率を15%以上 (軽減税率 5%以上) にする事が義務付けられています。 それ以外の(私も あまり詳しくないのですが)たばこ税、酒税と言った個別の間接税にも それぞれの上下限や制限指令が定められております。

現在 EU加盟27カ国のうち 18カ国が それぞれ違ったサービや物品に対し VAT標準税率15%以下の税率適用がEUにより認められておりますが この<特別税率>の有効期限が 2010年に来ます。欧州税制審議長官 Kovacs氏は 2010年の期限が切れ次第 現在の(各国バラバラの)特別税率と適用可能サービスの統一化を目標に 各国との調整を図っている模様。これを合法化する為には 加盟国全体の満場一致が条件です。ここで 誤解のないようにお断りしておきますが、これは あくまでも オプションであり、あるサービス/品目に対する統一税率が15%以下に設定された場合 低い設定税率を選ぶか それとも 以前のままの15%以上の税率を選ぶかは それぞれの加盟国が選択でき 強制ではありません。例をあげますと 時計の修理代にかかる税率が<特別税率>適用項目に設定され EU議会で税率6%という特別税率が適用された場合 自国内で 特別税率を使用するか 以前のままのVATを適用するかは 加盟国各自の選択に任されます。

事実 ドイツやデンマークは これらの<特別税制>導入に対し 後ろ向きな姿勢カエルさん(ショック)を鮮明にしており 導入に前向きなフランスOKとの対立が懸念されているという声も聞こえてきます。ドイツやデンマークでは むやみに税率を減らすのは 国の税収入の減少に直結する為 特に 経常赤字に悩む国は安易に低い税率を導入すべきではない という慎重な姿勢を示しています。それに対し フランスは レストランの食事代に対して軽減税率適用を強く望んでいます。

追記になりますが 英国では 子供用衣料/靴、食料品(一部例外あり)、医療品(一部例外あり)、書籍、雑誌、新聞には 税金が かかりません。しかし それ以外は 日本の消費税の3倍以上の<17.5%のVAT>がかかります。イギリスに来た事がある方は 気が付いたかもしれませんが、こちらで スターバックスなどのお店に行って サンドイッチやケーキ類の棚をのぞくと 各品に2つの値段が付いています。ひとつは 持ち帰り用(ゼロ税率)、もうひとつは お店で食べる用(17.5%)の値段です。うちの娘はセコイので スタバに行き クッキーと飲み物を注文、その際 クッキーは持ち帰り、飲み物は スタバのお店で飲む と レジのお姉さんに言います。しかし 席に座ると こっそり クッキーの袋を開けて ボソボソ食べてます。たかが 40~50ペンスの違いでしかないのに...... このセコサ 一体 誰に似たのかしら???

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[ 2008/07/09 02:19 ] 政治 | TB(0) | CM(4)
プロフィール

N20   (松崎美子)

Author:N20   (松崎美子)
東京でスイス系銀行Dealing Roomで見習いトレイダーとしてスタート。18ヶ月後に渡英決定。1989年よりロンドン・シティーにあるバークレイズ銀行本店Dealing Roomに就職。1991年に出産。1997年 シティーにある米系投資銀行に転職。肉体的・精神的に限界を感じ、2000年に退職。その後、憧れの専業主婦をしたが時間をもてあまし気味。たまたま英系銀行の元同僚と飲みに行き、証拠金取引の話しを聞き、早速証拠金取引開始。

口座残高ゼロ経験あり

セントラル短資FX (株)さんで 連載スタート
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2012年11月16日より毎週金曜日に連載を担当することになりました。 皆さん是非ご覧下さい !
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