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ロシア ルーブル

昨日 スロバキアが 2009年ユーロ加盟に向けて 自国通貨コルナを17.6472%切り上げし 新しい対ユーロ変動バンドを 25.6071/34.6449にしました。切り上げの理由は インフレ対策。

5月7日のロシア・メドベージェフ大統領の就任を控えた辺りから ルーブル切り上げの噂がマーケットに流れまくっていました。特に欧州系の銀行は顧客にルーブル買いを推奨していたようです。

ロイター等には昨日木曜日 ロシア中央銀行総裁の話しとして、インフレ目標の導入を目指し、ドル・ユーロ通貨バスケットに対するルーブルの取引レンジ (明らかにされていませんが マーケットは 29.61-29.90と見ているようです) を少しづつ拡大させる方針を明らかにしたようです。同時に 総裁によると、中銀は数カ月以内にルーブルを切り上げる可能性があるとも発言したようです。今年に入りインフレ率は14~15%に上昇、とりあえず 主要政策金利と預金準備率を引き上げましたが 全く効果なし。ロシア中銀は、通貨切り上げが輸出依存型のロシア経済に打撃を与えているとして、2007年8月以降 行っていませんが 手に負えない高インフレと戦う為には 最も有効なインフレ抑制手段とされるルーブルの上昇を容認せざるを得ないところまで来ちゃっているのかもしれません。総裁は記者会見で 「われわれは数カ月以内にルーブルの(通貨バスケットに対する)名目実効為替レートを引き上げる可能性を排除しない。さらに中銀の政策金利の一部、あるいはすべてを引き上げる可能性も排除するものではない」 と述べた模様。

そもそも ルーブルについて あまり知識がない私です.....調べ上げた事を復習の為にも書いてみます。

旧ソ連が崩壊して以来 ロシアは自国通貨ルーブルをドル連動制にしていましたが 2002年以降の急激なドル安・ユーロ高によりドル連動制の維持が難しくなってきました。(理由:ドル連動通貨なので ドル安/ユーロ高が進むと ルーブルの価値もユーロに対して減少する)
tradeturnover-graph.gif
このチャートをご覧になって頂くと一目瞭然ですが ロシアの対欧州貿易量は うなぎ登り状態で ロシア貿易総額の54%が対EU。それに比べ 対米は わずか4%弱に過ぎません。2002年以降のユーロ高/ドル安(=ルーブル安)により ロシア国内の輸入インフレ圧力上昇。と言うのは ロシアの輸出収支の50%を占める原油・天然ガスなどの一次産品のほとんどがドル建てであるのに対し 輸入代金にはユーロが使われる事が多いらしく、ルーブルがユーロに対して下落した場合 (ドル建て輸出にとって不利になると同時に) ユーロ建て輸入にとっても不利になるというダブルパンチ状態。

2002年から2004年末のわずか3年弱の期間に ルーブルは対ユーロで35%下落、こりゃ イカン!と慌てたロシア政府・中銀は 早速2005年2月4日にドル・ユーロの2通貨で構成する通貨バスケット制を導入、比率はドル90%対ユーロ10%。その後 ロシアの貿易実態に沿った比率変更を繰り返し 1ヵ月後の3月15日に ドル・ユーロ比率を 80対20へ、5月16日 70対30、8月1日 65対35 そして同年末12月4日には 60対40%と 物凄い速度で比率変更を実施。現在は 55対45という比率に落ち着いています

ロシアが 一気飲み状態でユーロ比率を増加しているのであれば 当然 ユーロの為替レートも上昇して当然。しかし その時 ユーロ/ドルのレートは下落し続けたました。Why なぜなの?jumee☆whyL 判らん.....................皆さんもユーロ/ドル 2005年のチャートをご覧になって下さい。1.35近辺から 1.16台へ脳天逆落としされてますよね。なんでや絵文字名を入力してください

アッ!スマイル 思い出した これって 米国本国投資法(Homeland Investment Act = HIA)の影響でした。そうそう、突然 思い出しました!21世紀に入ってから ドルを買う根拠が全くない中 これだけの長期間 ドル高に揺れるなんて 無理がありますよね。でもHIAなら納得グー! 御自分でユーロ/ドルのチャートを開いて ご覧になって頂くと分かるのですが 2001年 ユーロが底を打って以来 2004年末までに ドルは対ユーロで60%以上 下落したんですよね。自国通貨は暴落するわ、双子の赤字は増加するわ で にっちもさっちも行かなくなった米政府は 米多国籍企業の国外で発生した利益・配当金・余剰資金を米国内に送金する場合、税負担を優遇して米国内での投資を促進するための法律を作り それがHIAです。これで マーケットは ドル買い一色になったのよね........

まぁ こういう特殊事情があったのでは ロシア一気飲みユーロ比率増加も太刀打ち出来ませんね、流石に.....このバスケット通貨の比率変更に加え ロシアの外貨準備金のユーロシフトも加速しているはずです。
FXreserve.jpg
ロシアの外国準備金の増加率も凄いです。2000年末には 280億ドルだった外準は ドル・ユーロ2通貨バスケット制を導入する2005年初には 1,340億ドルまで増加。その後 エネルギー価格の高騰も手伝い 今年5月時点での規模は なんと 5,481億ドル。当然 この増加部分のうち 相当の部分をユーロに替えていると想像します

今回の通貨切り上げ、バスケット変動幅拡大の話しの真意は 完全変動相場制への移行が視野に入っていると想像しています、私。メドベージェフ新大統領も ルーブル建て決済での資源取引の促進を望んでいるとされています。同時にドル・ユーロ通貨バスケット比率が限りなく50対50に近づいた今 ロシア中銀によるユーロ買いの必要性は 少しづつ薄れてきているのではないでしょうか?まぁ そうは言っても 最近のFX取引量増加の半分は 中東勢のSWFによるものだそうです。そうなると 彼らのポートフォリオでのユーロ比率増加が一段落するまでは まだまだ ユーロ暴落は望めないのかもしれません

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[ 2008/05/30 19:14 ] マーケット | TB(1) | CM(4)
プロフィール

N20   (松崎美子)

Author:N20   (松崎美子)
東京でスイス系銀行Dealing Roomで見習いトレイダーとしてスタート。18ヶ月後に渡英決定。1989年よりロンドン・シティーにあるバークレイズ銀行本店Dealing Roomに就職。1991年に出産。1997年 シティーにある米系投資銀行に転職。肉体的・精神的に限界を感じ、2000年に退職。その後、憧れの専業主婦をしたが時間をもてあまし気味。たまたま英系銀行の元同僚と飲みに行き、証拠金取引の話しを聞き、早速証拠金取引開始。

口座残高ゼロ経験あり

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