*ユーロ英タイムス紙・有名なコラムニスト Kaletsky氏の記事が7月16日付のタイムス紙に載っていたらしい。早速 調べてみたら ありました。
http://business.timesonline.co.uk/tol/business/columnists/article2080600.ece 読んでみると なるほどな と頷ける箇所がいくつかあったので ここで簡単に御紹介します。
記事の内容は 最近のユーロやポンド高に関する彼の見解。ここで注意して頂きたいのは 警告の焦点が
ドル安ではなく ユーロ高でありポンド高である(=欧州高)点です。
最初に 双子の赤字・サブプライム問題から発したドル売り=米国悲観論

には同意出来ない、その理由として 連日最高値を更新

している米株式指数を挙げています。GDPの比較として 米国

の(過去1年間平均)+1.6%に対し 日本

は(過去2四半期平均)+4.2%、貿易赤字国の米国に対し 貿易黒字国の日本、それでも円売りが止まらない事にも触れています。
Kaletsky氏は 外国為替市場が改めて問うべき質問は (米国の不動産市場の悪化懸念ではなく)欧州景気・通貨高への陶酔気分

が どの程度 継続可能かを問う必要性を強調しています
長期テクニカル目標として ユーロ 1.50、ポンド 2.20-2.40を 上げています

が、1981年にポンドが2.50台になった際 英製造業はボロボロになりました。同様に ユーロも 今後 対ドルだけでなく 円や他のアジア通貨に対して上昇を続けた場合 確実に欧州景気の足を引っ張る事になると警告。上昇の速度が速ければ速いほど ユーロ悲観論者の警告が現実化する危険性が高いと締めくくっています
私個人の見解で恐縮ですが、私は米株式指数取引をしていますので 当然 欧州株にも目を配っています。最近 マーケットを真面目に見ていないのですが それでも 英FTSEが 少し 愚図り始めて来た様な気がしてなりません。まぁ そうは言っても 米株は 中期的にまだまだ上昇余地あると思っていますので 英株も 速度が遅いでしょうが 後追い上昇するしかないのかな...
EU内で 不動産価格がグングン勢いをつけて伸びていったスペイン・ポルトガル・フランス・ギリシャの不動産市場が 2005年12月から現在までに2倍になった欧州金利高を受けて 停滞気味。これらの国は これ以上の利上げは 避けて欲しい

はずです。 それに対し EU25カ国全体のGDPの18%を占めるドイツは 飛ぶ鳥

を撃つ勢いです。まだ 利上げOK状態。
*ちなみに EU25カ国全体のGDPの3分の2(約66%)をドイツ・イギリス・フランス・イタリアの4カ国で占めています。
ECBが このユーロレベルをどう思っているのか 正直 私にはよく分かりませんが、英国に関しては 今後 原油高等が止まらず インフレ懸念を払拭する為の利上げ実施には 相当 抵抗があります。ですので ある程度の通貨高には 当局も目をつむる

覚悟があるのではないか?と 疑った目で 私は見ています。
ユーロは 1.40が視野に入って来ています。今まで ユーロ高OKと強気発言していたドイツが 今後 発言内容を変えてくる事

は十分に予想されます。ポジション管理には 細心の注意を払うレベルに近づいて来たと私は思っています。
*米債券本日 ベア スターンズが サブプライムファンドに関する悪い内容のアナウンスをするという噂が飛び交ったようで 一瞬 米債券が売り込まれた。
たぶん これは先週 S&P、ムーディーズ(格付け機関)がサブプライムローンを組み込んだ債券(CDO)の格下げを発表、リスクの高まりを指摘した動きに関連するものと思われます。事実 ベアスターンズ以外のヘッジファンドの資金繰り懸念も高まっていました。普通 こういう時には 質への逃避で 株式から国債へ資金が流れますが ここ最近の動きは 株式から資金が出て行きません。
サブプライムローンが組み込まれたCDOを保有しているのは 大規模な機関投資家がメインであると言われています。米大手300の機関投資家が保有する投資総額が 2006年現在 31兆1,000億ドル (2005年より16.9%アップ)これらが トップ5大機関投資家です
1.Barclays Global Investors 1兆8,100億ドル
2.State Street Global Advisors 1兆7,400億ドル
3.Capital Group Cos. 1兆4,000億ドル
4.Fidelity Investments 1兆3,800億ドル
5.BlackRock 1兆1,200億ドル
この記事がお役に立ちましたら 欲張り

3段攻めポチッ御願いします!
最初は
人気blogランキングへ 次が
最後が