昨日午後に英財務特別委員会公聴会で証言を求められた
タッカー英中銀副総裁。私は外出しており、証言を聞けなかったのですが、その後の報道を見る限り芳しくないですね.........
*英中銀副総裁が証言を求められた背景2008年10月29日、バークレイズ銀行が市場レートより高めのLibor金利を申請したことに対し「英政府高官が懸念を抱いている」

とバークレイズのダイアモンド元CEOと電話

で話したのが、当時市場担当ディレクターだったタッカー氏。その電話での会話内容が 『(バークレイズ銀行に対して) 暗に提示金利の引き下げを促していた』 という疑惑

に繋がったため、当時の状況説明を求められたタッカー氏でした。

タッカー副総裁は、疑惑については完全に否定したものの、英政府高官の関与に関しては「閣僚ではなく、官僚レベルの関与があったかもしれない」という趣旨の発言に徹しました。
*オズボーン財務相の発言このLibor不正操作問題が起きたのは、リーマンブラザーズが破綻

した翌月

つまり当時の英国は労働党が政権を取っており、現在連立政権を組んでいる保守党は最大野党であったため、Libor問題には一切関係がありません。
しかし先週、現政権のオズボーン財務相(保守党)がある雑誌のインタビューで 「当時の労働党政権で閣僚レベルの関与があった可能性が高い」と発言

本日の証言内容と大きく食い違ってきており

今後の進展如何では英国の2大政党を巻き込む動きにもなりかねない勢いです。

保守党議員はLibor問題には一切加担していませんが、オズボーン財務相のこの失言

により、一気に保守党に対するCredibility(信用性、信頼度)が落ちたことを指摘する声が今朝になり急速に高まっているのが気になります
*英中銀総裁人事来年任期が切れる『キング総裁の後任』として賭け屋では一番人気

だったタッカー副総裁。

現在54歳のタッカー氏は大学卒業後すぐに英中銀に就職し、32年間もずっと英中銀で働いてきました。

同氏の目標は 「いつの日か英中銀の総裁になること」

であったという話しは有名です。

しかし昨日の証言が終わった時点で英国の賭け屋での人気は3番まで落ちてしまいました

忘れてならないことは、英中銀総裁を任命するのはオズボーン財務相です。本日の証言で自分に対する疑惑を100%晴らせなかった(力不足の)タッカー氏を一国の中央銀行の総裁に任命することなどはあり得ない!という見方が徐々に高まることは避けられそうにもありません。
それに加え、政治家の関与に対しオズボーン財務相のインタビュー内容と全く異なる証言をしたタッカー副総裁をわざわざ総裁に選ぶ訳がない!という見方も高まっているようです。
最後になりますが、この問題は英バークレイズ銀行だけでなく、HSBC、RBS、ドイツ銀行、UBS、クレディ・スイス、JPモルガン、シティー銀行、バンカメなどの銀行のみならず、ブローカーであるICAPやRPマーティンも操作の共謀に関与したとされており、国際問題にもなりかねない勢いをみせてきています。
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