為替には全く関係ないことですが、英国の歴史に置いて記念すべき出来事を紹介します。
*エリザベス女王、100年ぶりにアイルランド訪問エリザベス英女王は本日午後から4日間に渡り、英国王として100年ぶりにアイルランド共和国を公式訪問します。アイルランドが英国から正式に独立したのは1937年。現在のエリザベス女王の祖父にあたるジョージ5世が1911年に同国を訪問して以来の歴史的出来事
となりました。
英国による長い植民地支配の影響もありアイルランドでは反英感情が強いことに加え、1937年のアイルランド独立後も北アイルランドの分割統治を継続。その頃から北アイルランドに住むアイルランド系カソリックの住民達を弾圧したという理由で英国とアイルランド両国間の関係は悪化の一途。やっと1998年に北アイルランド和平合意にこぎつけ現在までの間に両国の関係は正常化しました。
*南北アイルランド北アイルランドは現在でも英国連邦に帰属していますが、南アイルランドは共和制を取っていることから、その名はアイルランド共和国。
1998年4月の和平合意により、南北アイルランドの統一は 「北アイルランドの住民の合意がある場合」 に限り実現するとされています。この和平合意後、アイルランド共和国は憲法改正し、北アイルランドの領有権放棄を明確にしました。
*ロンドン中心部に爆破予告本日のエリザベス女王、フィリップ殿下による歴史的訪問に先駆けて、英ロンドン警察は月曜日に「ロンドン中心部で爆弾攻撃実施」
との予告を受け取りました。治安当局関係者の話しでは、今回の攻撃予告は北アイルランド・カソリック系過激組織によるものと断定。
この記事の最初のところでも書いたように、カソリック系住民への弾圧をはじめとする英国による過去の植民地支配への抗議から、女王/殿下の訪問に反対していることが、今回の爆弾予告に結びついたようです。
*テロはアルカイーダだけではない私が渡英した1980年代から1990年代は、北アイルランド過激派によるテロが頻繁にありました。まだうちの娘が赤ちゃんだった頃、乳母車に乗せカムデン近くのマクドナルドで一休みしていた時に、北アイルランド共和軍(IRA)がそのマクドナルドのすぐ外にある公衆ゴミ箱に爆破物を仕掛け、恐い思い
をしたのを鮮明に覚えています。
簡単に説明しますと、北アイルランドではカソリック系「アイルランド共和軍(IRA)」、プロテスタント系「アルスター義勇軍」などが有名です。
北アイルランドの人口は170万人。そのうちカソリック系が44%、プロテスタント系が53%
この国では安全性を考慮してか、宗派ごとに同じ地域に住む傾向が強く、カソリックとプロテスタントそれぞれの地域の間には高い壁がはりめぐられているそうです。
北アイルランドの首都、ベルファストにもこの壁があり、その名前は「平和の壁」。両宗派の抗争を阻止するために作られたもので、年に一度開催されるプロテスタント系の祭り「オレンジ・パレード」の日だけ、この壁の門が開けられます。
*本日からのアイルランド公式訪問に対する警備状況本日からの公式訪問に対し、8,000人の警察官、2,000人の部隊を動員するというアイルランド共和国独立以来最大の警備体制がしかれています。皇室警備専門軍団とスコットランドヤード(ロンドン警視庁)からも120名の保護軍団が女王と陛下に同行します。
女王と陛下はアイルランドでの移動は全て車となる予定で、その車も当たり前ですが銃弾防止ガラスが入っています。
たぶん本日の英国発のニュースは全てこの公式訪問の中継で終わることになるでしょう。
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内戦のない日本は平和だとつくづく感じます。